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葬儀の種類・宗派
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皆さんは、葬儀会場の正面に設置される祭壇について考えたことはありますか。
以前は、葬儀社に任せることが多かった祭壇ですが、家族葬や密葬など、葬儀の形の移り変わりとと共に、祭壇を故人の家族が選ぶケースが多くなってきています。
しかし、実際に祭壇を選ぶ段階になると、どのような種類があり、どのくらいの金額がかかるかという情報が少なく、悩まれてしまう方が多いのも実情です。
祭壇は、故人をお祀りする葬儀の中心となる場所ということだけでなく、葬儀費用の大半を占めるものでもあります。
十分に検討し、故人らしい祭壇を選んであげることをお勧めします。
故人を供養するために、葬儀会場の正面に設けられている棚のことを、葬儀用語で「祭壇」と言います。
祭壇は大きさだけが基準のように思われがちですが、実は、宗派により祭壇に飾るものや飾り方に違いがあり、値段の相場も変わります。
数ある種類の中から祭壇を選ぶためには、基準が必要となります。
こちらでは、祭壇の種類や宗派による祭壇の特徴、そして値段の相場についてご紹介します。宗派によって、飾りや設置するものにも違いがありますので、ぜひ、参考にしてください。
白木祭壇は日本の葬儀で最も一般的な祭壇となり、一部の宗派をのぞき、仏式での葬儀の際に使われています。白木で作られている祭壇で、配置に関しては、宗派によって、細かく決められている場合がありますが、一般的に祭壇の中央に遺影が飾られ、その周辺に白い生花が飾られます。僧侶が読経するための経机が祭壇の前に置かれ、棺は一番手前に置かれます。
白木祭壇は都度作られるものではなく、葬儀社からのレンタルするのが一般的です。
費用:およそ20万円~
日蓮正宗では、「花の美しさは永久的に続くものではなく、いずれ枯れて、散ってしまう」とし、枯れることがなく、散ることもない樒(しきみ・しきび)を使います。
これは、樒の香気は邪気を払い、不浄を清浄にする力があると日蓮の書き遺した教典に書かれているためです。
費用:およそ30万円~
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素材は白木が使われること多く、祭壇には三種の神器(みくさのしんき)である「八咫鏡(やたのかがみ)」「天叢雲剣(あまのむらくものつるぎ)、「八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)」のレプリカを飾ります。お供え物として、神饌物(米・塩・海の物・川の物・山の物 等)季節の物を用意します。
祭壇上段の中央に鏡を置き、両脇に刀と勾玉を五色旗に吊るして置きます。遺影は鏡より一段下の右側に置くのが一般的です。また、神道式の場合、ご焼香ではなく玉串を奉奠致します。
費用:およそ30万円~
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キリスト教の場合、葬儀は教会で行われますので、教会の祭壇に飾り付けをします。一般的にシンプルな飾りとなり、両脇にろうそく、手前に棺、棺の奥の中央に遺影を飾り、周辺を白い生花で飾ります。
教会によって、決まりがありますので、祭壇を決める際には、カトリックの場合は神父さま、プロテスタントの場合は牧師さまに相談をしてから決めましょう。
なお、葬儀場で葬儀を行う場合は、必ず十字架を置くようにします。
費用:およそ20万円~
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「友人葬」という聞きなれない葬儀の言葉かもしれませんが、創価学会で執り行われる葬儀を「友人葬」と言います。
祭壇は、樒(しきみ)もしくは白い生花で飾られたものとなりますが、最近では樒と白い生花の両方で飾ることも多くなってきています。
費用:およそ20万円~
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生花祭壇と同じく、故人のためだけに作られる祭壇で、「アートフラワー祭壇」とも呼ばれています。使われているお花が全て造花となるのですが、最近の技術の進歩により、一見造花とは分からない上、お花が傷んだり、枯れたりすることがないため、何日経っても祭壇のイメージが変わることがありません。
費用:およそ30万円~
生花だけで作られている祭壇となります。お花の色や種類は、故人をイメージしたものや故人が好きだったお花を使います。
宗教色が薄く、故人のためだけに作られる祭壇となります。宗教にこだわらない方をはじめ、人気のある祭壇となりますが、生花をふんだんに使うため、費用が高くなります。また、生のものとなるため、季節や流通によって値段はかなり変動します。
費用:およそ30万円~
花祭壇を作る場合、生花、造花問わず、一般的に葬儀会社と提携している生花店にお願いすることになります。
生花店と使う花の種類や色、本数をはじめ、どのような形(デザイン)の祭壇にするか決めて行きます。
一般的に、生花祭壇を生花業者に発注する作業は葬儀社が行いますので、生花業者を直接選ぶことは難しいのですが、どのような生花業者と取引しているのか、前例の祭壇写真などを見せてもらいながら、デザイン性などを確認してみると良いでしょう。
ちなみに、生花に関する資格は次のようなものがあります。
●フラワー装飾技能士
国家資格の一つで、1級と2級があります。
1級は7年以上の生花店での実務経験、2級は2年以上の生花店での実務経験が必要となっています。
●フラワーデザイナー資格
公益社団法人日本フラワーデザイナー協会が認定する公的資格で、1級〜3級まであります。
生花店での実務に沿った勉強をした人に与えられる資格となります。
●フューネラルフラワーマイスター検定
日本生花祭壇協会が認定する民間資格で、1級、2級、認定トレーナの資格があります。
こちらは、祭壇用のフラワーアレジメントを専門にした資格となりますので、花祭壇を考えられている場合、この資格を保有している方がいると安心です。
●フューネラル・フラワー検定
一般社団法人フューネラル・フラワー技能検定協会が認定する民間資格で、D〜Sまでの認定試験を受験するために、2年以上の実務経験が求められ、花祭壇を作るための知識と技術に加えて、デザインや接客の技術力も問われます。
認定されることで、花祭壇における技術力の証明となります。
祭壇を選ぶときのポイントは主に2つあります。
祭壇を選ぶ前にポイントを押さえておくことで、故人に合った祭壇を準備することができ、お見送りをする側も満足する儀式となります。
葬儀の規模に合わせて、祭壇のサイズを決めましょう。
100人を超える大規模な葬儀の場合と、家族葬や密葬のように家族や親しい友人のみで執り行う小規模葬儀の場合では葬儀場の広さも変わります。
祭壇は、故人を収める場所となります。
故人があの世に旅立つ前の最後の場所となりますので、故人が好きだったお花や香りで包んであげることが大切です。
事前に以上のようなイメージを持っておくことで、葬儀社との打ち合わせで希望している内容が伝わりやすくなります。絵がお好きな方であれば、絵に描いて相談されるのも良いでしょう。
宗派によってお供えするものにはルールがあり、お供えしてはいけないものもあります。
お寺や葬儀業者、地域や親戚の方に確認をするとよいでしょう。
お供え物として一般的なのは生花です。
生花のほかには、線香や抹香、ロウソク、果物、干菓子、缶詰、お茶が一般的。食べ物の場合は、日持ちがするものを選ぶとよいでしょう。最近は故人の好きだった食べ物や趣味のグッズをお供えするケースもあります。
肉や魚など生臭物はお供えしません。バラなどの棘がある植物もかつては避けられていましたが、近年は故人らしいという意味でよく飾られています。その場合はトゲはとっておきます。
キリスト教の祭壇では生花祭壇がよく使われます。教会の中で行う場合は、指示に従います。いただいた供花については芳名札は建てず、芳名版にまとめて入口付近に飾ります。
神道の祭壇には、案と呼ばれる白木の台の上に、三方を置き、その上に神饌、幣帛をお供えします。神饌は御神酒、洗ったお米、水、塩、鏡餅、野菜、乾物、果物、海水魚(鯛の尾頭付)、卵、菓子などの食べ物です。幣帛は、本来、衣服、紙、農耕具などでしたが、近年では、絹や木綿、麻でできた、くすんだ赤地を用います。
神饌の並べ方には順番があり、神様に近いところから順列が高いものをお供えします。祭壇の高い方や中央の序列が高く、神様から見て左側の序列が高くなります。
序列は、高い方から米、酒、お餅、魚、乾物、野菜、果物、塩、水という順番です。
祭壇は、葬儀の中で最も費用がかかるものですが、故人と見送る側が一緒の時を過ごす大切な場所に設置するものです。
祭壇の金額が高いと思われた方も多くいらっしゃるかと思いますが、ポイントを押さえて葬儀社に相談することで、ご希望の祭壇を準備することができます。
これまでは、葬儀社に任せきりだった祭壇ですが、ご自身で検討するということは決して難しくありません。
故人の好みも合わせて、ぜひ、ご自身で選んでみてはいかがでしょうか。
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※本記事の情報正確性等につきましては、細心の注意を払っておりますが、いかなる保証もするものではありません。特に宗教、地域ごとの習慣や個別の事情によって考え方や対応方法が異なることがございます。掲載情報は、ご自身の責任と判断においてご利用ください。情報の利用によって何らかの損害が発生した場合でも、当社は一切の責任を負いません。本記事に掲載の提供情報は、法的アドバイスの提供を目的としたものではありません。
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