香典はいつ渡すべき?渡す際のマナーと正しい渡し方を解説

香典はいつ渡すべき?渡す際のマナーと正しい渡し方を解説
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香典は、お葬式に参列した際に渡すのがマナーです。

お通夜もしくは告別式・ご火葬のタイミングで渡せば問題ありません。しかし、渡す際はタイミングだけでなくマナーも知っておく必要があります。

この記事では、香典はいつ渡すのか、渡す際のマナー、正しい渡し方、お悔やみの言葉の注意点、参列できない場合の対応について詳しく解説します。

香典を渡すタイミングについて知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

香典はいつ渡すのがマナー?

香典はいつ渡すのがマナー?

香典は、お葬式に参列したタイミングで渡すのがマナーです。お通夜もしくは告別式、ご火葬のタイミングで渡せばマナー違反にはなりません。

ここでは、香典をいつ渡すのがマナーなのかについて詳しく解説します。

香典を渡すタイミング

香典は、お葬式に参列した際に受付で渡しましょう。

  • お通夜のタイミング
  • 告別式・ご火葬のタイミング

通常は、お通夜のタイミングもしくは告別式・ご火葬のタイミングで渡すのがマナーです。

お葬式では式場に受付が設けられているため、受付に渡してください。受付には、故人さまのご親族や葬儀社のスタッフがいます。

香典はお通夜のタイミングで渡すのが通例ですが、突然の訃報で準備が間に合わない場合は、告別式・ご火葬のタイミングで渡して問題ありません。

なお、受付が用意されていない場合は、香典を喪主・ご遺族に直接渡してください。忙しそうな場合は、御霊前にそのまま供えても良いでしょう。

どちらか片方で渡すのがマナー

一般葬に参列する場合は、1日目にお通夜、2日目に告別式・ご火葬を行いますが、香典はどちらか片方で渡すのがマナーです。

お通夜で渡すのが一般的ですが、突然の訃報で準備が間に合わない場合は告別式・ご火葬で渡しても問題ありません

火葬式のようにご火葬のみの場合も、受付で渡します。

両方で渡すのはマナー違反

お通夜・告別式・ご火葬に参列する場合、香典を両方で渡すのはマナー違反です。

お葬式では同じ行動を2回行うと「不幸が重なる」と捉えられ悪い印象を与えかねないため、どちらかで渡すことを推奨します。

なお、お通夜で香典を忘れてしまった場合は、翌日の告別式・ご火葬に持って行きましょう。

香典の金額相場や香典袋の書き方・渡し方は他の記事でも解説しているため、あわせてご確認ください。

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香典を渡す際のマナー

香典を渡す際のマナー

香典を渡す際は、知らず知らずのうちにマナー違反となっている場合があるため、注意が必要です。

ここでは、香典を渡す際のマナーについて詳しく解説します。

辞退されている場合は渡さない

喪主・ご遺族の意向で香典を辞退されている場合は、渡さないようにしましょう。香典を辞退する理由には、以下のようなものがあります。

  • 弔問客に負担をかけたくないから
  • 身内で静かに故人さまを送りたいから
  • 各種法要や手続きで忙しいから
  • 遺産相続の話し合いで忙しいから
  • お墓の手配で忙しいから

香典を辞退されているにもかかわらず持参すると相手にとって負担となるため、無理に渡してはいけません

喪主・ご遺族によってはお葬式後も各種法要や手続き、遺産相続の話し合い、お墓の手配などで忙しく、香典返しまで手が回らないという事情があるかもしれません。

香典辞退の連絡は、お葬式や訃報の連絡とあわせて伝えられるのが一般的です。

口頭の他に電話やメールでお知らせいただけるため、香典辞退の連絡をいただいた場合は素直に受け入れてください。

「気持ちだから」という理由で渡しても相手にとっては迷惑となるケースがあるため、十分に注意しましょう。

なお、家族葬の香典辞退については他の記事でも解説しているため、あわせてご参照ください。

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葬儀の前に渡すのは避ける

お葬式の前に、香典を渡すのは避けましょう。渡すタイミングはお通夜の受付、もしくは告別式・ご火葬の受付が理想です。

忘れたらいけないとの理由で事前に渡したい人もいるかもしれませんが、原則は受付が始まってから渡します。

お葬式の前に渡しても拒否されることはありませんが、準備の最中に渡されるとかえって喪主・ご遺族の迷惑になるかもしれません。

そのため、急用があって帰らなければならないなど、特別な事情がない限りは受付で渡すようにしてください。

相場に合わせた金額を包む

香典は、相場に合わせた金額を包むようにしましょう。

相場は故人さまとの関係や立場によって変わるため一概には言えないものの、相場からあまりにもかけ離れた金額を包むのは避けたいです。

どれくらいの金額が適切なのかは事前に調べて、故人さまとの関係や立場に合わせて包むことを推奨します。

なお、金額を記載する場合は数字の改ざんを防ぐため、旧字体を使用してください。

数字の頭には「金」をつけ、5,000円の場合は「金伍仟圓也」、30,000円の場合は「金参萬圓也」と記載しましょう。

お葬式での香典の費用相場・包み方・渡し方のマナーなど気になる疑問については他の記事でも解説しているため、あわせてお読みください。

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書き方のマナーを守る

香典は、書き方のマナーを守るようにしましょう。香典には、表書き・中袋・裏書それぞれ書く内容が決まっています。

中袋・裏書は香典の金額・氏名・住所を記載するだけですが、表書きは仏教・神道・キリスト教によって書き分けなくてはならないため、注意が必要です。

仏教の場合 神道の場合 キリスト教の場合
・一般的な仏教
人が亡くなった後49日目までは霊の状態で現世に残るとされているため、表書きに「御霊前」と記載する。
・一般的な神道
「御玉串料」「御榊料」「神饌料」と記載する。
・プロテスタント
「献花料」「忌慰料」「御花料」と記載する。
・浄土真宗

人が亡くなった後すぐに仏になるとされているため、表書きに「御仏前」と記載する。
・カトリック

「御ミサ料」「御花料」「御霊前」と記載する。

例えば、仏教は「御霊前」、浄土真宗は「御仏前」と書くなど宗教・宗派によって変わるため、書き間違いにご注意ください。

他にも神道は「御玉串料」「御榊料」「神饌料」、キリスト教はプロテスタントだと「献花料」「忌慰料」「御花料」、カトリックだと「御ミサ料」「御花料」「御霊前」となります。

なお、表書きを記載した外袋の下段には、名前を記載するのがマナーです。

個人は中央下段にフルネーム、法人は会社名を記載しましょう。夫婦で香典を出す場合は、中央右側に夫の名前、中央左側に妻の名前を入れてください。

3人以上の場合は中央から順番に並べ、4人以上の場合は代表者名を記載し「外〇名」「外一同」と記載すれば問題ありません。

香典袋は袱紗(ふくさ)に入れる

香典袋は、袱紗に入れましょう。

袱紗とは、お葬式を含む冠婚葬祭の場で金封を包む布を指します。香典はそのまま持参するとマナー違反となるため、袱紗に入れて持参するのが望ましいです。

色合いは寒色系のものを選び、香典と一緒に持参してください。

なお、中袋なしの香典の書き方・お札の入れ方・封の仕方・袱紗の包み方は他の記事でも解説しているため、あわせてご覧ください。

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香典の正しい渡し方

香典の正しい渡し方

香典には正しい渡し方があるため、あらかじめ知っておくと安心です。ここでは、香典の正しい渡し方について詳しく解説します。

まずは受付で記帳を済ませる

式場に到着したら、まずは受付で記帳を済ませましょう。

受付では、故人さまのご親族もしくは葬儀社のスタッフが対応してくれるため、お悔やみの言葉として「お悔やみを申し上げます」「この度はご愁傷様です」とお伝えください。

お悔やみの言葉とともに一礼をし、芳名帳(ほうめいちょう)に氏名・住所を記載します。

芳名帳には参列したすべての人が記載するため、一人で参列した場合は自分、家族で参列した場合は家族全員分の氏名・住所を記載しましょう。

右手に袱紗を置き左手で香典を取り出す

香典を持参した場合は、右手に袱紗を置き左手で香典を取り出します。なお、袱紗に香典を入れる場合は左開きになるようにして包むのが基本です。

袱紗が手元にない場合は、他の布で代用しても問題ありません。

ただし、袱紗はお葬式以外の冠婚葬祭でも使用するため、事前に用意しておきたいです。色は弔事だと寒色系が望ましいですが、慶事でも使用できる薄紫色を推奨します。

反時計回りに香典の向きを変える

香典を取り出して渡す際は、相手に表書きを見せるように向きを変えて渡しましょう。

向きを変える際は、反時計回りに180度回転させるのがマナーです。お祝い事では時計回りと反対になるため、注意が必要となります。

簡潔にお悔やみの言葉を伝える

香典を渡す際は、簡潔にお悔やみの言葉を伝えましょう。

  • この度はご愁傷様でございます
  • 心からお悔やみ申し上げます
  • 御霊前にお納めください

お悔やみの言葉に厳密な定義はないため、以上の言葉を伝えれば問題ありません。

ただし、故人を弔う場に相応しい表情で渡してください。笑顔で渡すのはマナー違反となるため、神妙な面持ちを保ちましょう。

両手で手渡しする

香典を渡す際は、両手で手渡ししましょう。

片手で渡すのは、故人さまにとっても喪主・ご遺族にとっても失礼な振る舞いとなるため、袱紗を受付台に置いて必ず両手で渡してください。

受付台に直接置いて相手方に受け取らせるのもマナー違反となるため、十分ご注意ください。

お悔やみの言葉の注意点

お悔やみの言葉の注意点

香典を渡す際には、お悔やみの言葉をかけるのがマナーですが、無意識にマナー違反している場合があるため注意が必要です。

ここからは、お悔やみの言葉の注意点について詳しく解説します。

お悔やみの言葉で長話はしない

お悔やみの言葉を伝える際は、長話はしないようご注意ください。

喪主やご遺族との久々の再会で、つい話が長引いてしまう場合があります。しかし、他にも参列者がいらっしゃるため、手短に済ませるのがマナーです。

他の参列者の方と受付周辺で話し込むのもマナー違反となるため、香典を渡したら速やかに空いている場所に移動しましょう。

思い出話は会食の際にできるため、通夜振る舞いや精進落としのときにお話ください。

声量やトーンを抑える

お悔やみの言葉を伝える際は、声量やトーンを抑えましょう。

元気な声での挨拶は、お葬式の場に相応しくありません。静かな式場で大声を出すと目立ってしまい、参列者からマナーに欠けている人と思われるかもしれません。

くれぐれもお悔やみの言葉は落ち着いた声でお伝えください。当然ながら笑い声はNGであり、TPOに合わせた振る舞いを心がけましょう

宗教・宗派に合わせる

お悔やみの言葉は、宗教・宗派に合わせることが重要です。例えば、仏教で一般的な「御霊前」という言葉は、浄土真宗では失礼に当たります。

仏教では、故人さまは四十九日まで霊として現世にとどまるとされているのですが、浄土真宗ではすぐに仏さまになるとされるため、正しくは「御仏前」といいます。

他にも、神道やキリスト教など宗教・宗派によって使用する言葉が変わるため、お悔やみの言葉を伝える際には注意が必要です。

忌み言葉・重ね言葉は使わない

お悔やみの言葉を伝える際は、忌み言葉・重ね言葉を用いてはなりません。忌み言葉・重ね言葉は、以下のようなものとなります。

  • 忌み言葉: 死、死亡、四(=死)、九(=苦)
  • 重ね言葉:度々、ますます、重ねがさね、返す返す、次々、続いて、引き続き、近々、繰り返す、再び、追って、くれぐれも、まだまだ、いよいよ、ときどき、しばしば、さらに、生きる、生存

お葬式の場では、死を連想させる言葉はNGです。

不幸が重なると解釈される言葉も口にしてはなりません。他にも「終わる」「消える」「去る」「散る」など、縁起が悪いとされる言葉は避けましょう。

忌み言葉・重ね言葉には、日常的に使う言葉が含まれるため、口を滑らさないよう会話の際には十分ご注意ください。

参列できない場合の対応

参列できない場合の対応

お葬式の連絡があったにもかかわらず、どうしても参列できない場合は代理人に香典を渡してもらったり、後日弔問して香典を渡したりと別途で対応が必要です。

ここでは、お葬式に参列できない場合の対応について詳しく解説します。

代理人に香典を渡してもらう

お葬式に参列できない場合、代理人に香典を渡してもらうことが可能です。本来、香典は本人が直接渡すべきですが、参列が難しい場合は代理人を立てられます。

代理人に香典を渡してもらう行為はマナー違反ではないため、どうしても参列できない場合は他の参列者に託しましょう。

ただし、代理人を立てる場合は必ず事前に連絡を入れてください。口頭で伝えられない場合は電話やメールで「出席できないため、代理人に香典を託します」と伝えましょう。

香典袋には送り主の氏名を書き、誰からの香典なのかをわかりやすくするのがマナーです。その際、一緒に「代」と記載するのがマナーとなります。

後日弔問して香典を直接渡す

お葬式に参列できない場合、後日弔問して香典を直接渡すことが可能です。代理人に渡すのが忍びない場合は、後日ご自身の手で渡します。

ただし、弔問の際は事前に連絡を取り、都合がつく日時に訪問しましょう。

突然の弔問は驚いてしまう他、何も準備していない場合は相手にも気を遣わせてしまうため、必ず連絡を入れてから弔問してください。

なお、弔問はお葬式が終わった3日後から四十九日の間に行いましょう。

頃合いを見て郵送する

香典は郵送が可能です。郵送する場合は、以下の手順で行います。

  • 香典袋に包む
  • 現金書留で送る
  • お詫びの手紙を添える

まずは、お金を香典袋に包みます。郵送の場合でも手渡しと同様、表書き・中袋・裏書にきちんと金額・氏名・住所を記載して送るのがマナーです。

現金を入れた香典袋は、現金書留用の封筒にそのまま入れることができます。あわせて、郵送になってしまったことのお詫びの手紙を添えましょう。封筒は全国の郵便局で購入できます。その上で現金書留で郵送しましょう。現金書留以外での現金の郵送は法律で禁止されているのでご注意ください。

まとめ

香典はいつ渡すのか迷ってしまうものですが、一般的にはお通夜で渡せば問題ありません。もしくは、告別式・ご火葬で渡しましょう。

タイミングに決まりはありませんが、通常は集合時間となって受付が開始された際に、受付で渡すのがマナーです。

火葬式などお通夜や告別式が省略されている場合も、受付で渡します。

ただし、お葬式の形式によっては受付が設けられていない可能性があるため、わからない場合は喪主・ご遺族もしくは葬儀社のスタッフに尋ねましょう。

よりそう葬式では、幅広いお葬式の形式に対応しています。家族葬を中心に「一日プラン」「二日プラン」を用意している他、火葬式にも対応可能です。

当社は、24時間365日対応で全国5,000箇所の葬儀場から、お客様のご要望をお伺い、都合に合わせたスケジュールをご提案することができます。

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よりそうお葬式 コラム編集部

よりそうは、お葬式やお坊さんのお手配、仏壇・仏具の販売など、お客さまの理想の旅立ちをサポートする会社です。

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