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神道や天理教「みたまうつしの儀」を行う意味と儀式の進行

  • 2023年02月06日
神道 神式 みたまうつし

「みたまうつしの儀」と言う言葉を聞いたことありますでしょうか。

聞き慣れない言葉かもしれませんが、神社神道や奈良県天理市に本部神殿をおいている天理教をはじめとする教派神道など神道系で執り行われる儀式のことで、とても重要な儀式とされています。

神道系では「みたまうつしの儀」を「遷霊祭(せんれいさい)」ともいいます。

こちらでは、そのみたまうつしの儀について詳しくご説明していきます。

記事の監修

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みたまうつしの儀とは

「みたまうつしの儀」とはどのような儀式なのでしょうか。
ひらがなで書かれることが多いのですが、漢字では「御霊移し」もしくは「御霊写し」と書き、文字通り、魂を移す写す(写す)儀式です。

儀式は必ず夜に執り行われ、神様から借りていた身体をお返しするために、古い身体から魂(みたま)を移して、新しい身体が見つかるまで神様に魂を預かってもらうための儀式となります。

魂は、「御魂代(みたましろ)」と呼ばれる鏡や故人が大切にしていた愛用品もしくは霊璽(れいじ)と呼ばれる白木に乗り移されます。

みたまうつしの儀が必要な由来

「みたまうつしの儀」を行う意味をご存知でしょうか?

それは、神道の死に対しての考え方からきているもので、人は亡くなったら神様となり現世にとどまり、残された家族をご先祖様と一緒に守るとされているためです。

身体はなくなりますが、魂はいつも家族の側にいることができるよう、魂を乗り移すした御魂代や霊璽をお祀りすることになります。 仏教で言うお位牌のようなものです。

みたまうつしの儀を行う宗教は?

みたまうつしの儀を執り行うのは、神社を中心とした神社神道(しんとう)および天理教(てんりきょう)や金光教(こんこうきょう)など教祖・開祖がいる教派神道などになります。

みたまうつしの儀の特徴・流れ・作法

それでは、儀式の流れについて説明していきます。
宗教儀礼なので一つ一つ意味のあることとなります。

なお、儀式の最中の会話は良しとされていませんので、もし、手順が分からず困ってしまった場合は、周りの方々の動きを見て、合わせると良いでしょう。

天理教での「みたまうつしの義」流れ・式次第

お通夜の際に、自宅もしくは葬祭場等で執り行われます。

1.「消灯」の掛け声で、室内の灯りが一斉に消灯されます。
2.「祓詞奏上」と呼ばれる、お祓いの言葉が述べられ、みたまうつしの儀が始まります。
3.献饌(けんせん)を行います。
献饌とは、神様にお供え物をする儀式です。
4.玉串奉献(たまぐしほうけん)を行います。
これは、仏式のお焼香にあたります。玉串を一人一本ずつ持ち、玉串を献上し、まず一拝を行い、その後に「二拝四拍手一礼四拍手一拝」で拝礼します。拝礼は、神社神道と異なり、音を立ててもマナー違反にはなりません。
なお、礼と拝ではお辞儀の仕方に違いがありますので気をつけましょう。礼は軽く30度くらいお辞儀、拝は90度の深いお辞儀となります。
5.「しずめの詞」が唱えられたら、儀式の終わりとなります。
「点灯」の掛け声で、室内の灯りが一斉に点灯されます
6.「斎員列拝」と言い、葬儀関係者が揃って礼をします
7.遺族、参列者が揃って礼をします

【合わせて読みたい】
神道の影響を大きく受け継ぐ天理教。その葬儀の流れとマナー

神社神道での「みたまうつしの義」流れ・式次第

儀式は真夜中に執り行います。
御神霊は夜動くとされているのと同様に御霊も夜に動くとされているためです。
なお、神道では死を穢れ(けがれ)ととらえているため、聖域である神社では執り行わす、儀式を執り行う場所は、自宅もしくは葬祭場等になります。
また、儀式は、神道の葬儀にあたる神葬祭の1日目に執り行われる通夜祭の後に行われます。以前は、別日に執り行われていましたが、近年、通夜祭と一緒に行われるのが一般的となっています。

1.室内の灯りを消して、真っ暗にします。
2.斎主(さいしゅ)が遷霊詞(せんれいし)を誦しながら、御霊代を故人の顔にかざし、魂を移します。
このときに、御霊(みたま)が遷られる際に回りの人々に注意を促すために、警蹕(けいひつ)と呼ばれる龍の声のような「を-」という小さな声が発せられます「警蹕」とは、神様のお出ましを告げる神事のしきたりですので、警蹕の間は、神職も参列者も頭を下げて拝礼し続けます。
ちなみに「斎主」とは、神式の儀式を執り行う最高位の神職のことです。
3.御霊が霊璽(れいじ)に遷された瞬間から故人は神様となります。
神様となった故人には「諡号(おくりな)」が贈られます。諡号は、仏式の戒名(法名)にあたル者で、生前の名前の後に、男性の場合は「大人(うし)」や「命(みこと)」、女性の場合は「刀自(とじ)」や「姫命(ひめみこと)」等を付けます。
4.「御霊遷し(みたまうつし)」が終わると、室内が明るくなります。
5.斎主を含む一同が御霊代(みたましろ)の前に集まります。
6.斎主の祭詞奏上に続いて、順番に玉串を奉奠(ほうてん)し、二拝二拍手一拝で拝礼します。
拝礼の際の拍手は音を立てない「忍び手」で行います。通常、神社にお参りする時に音を立てて行う柏手(かしわで)と異なりますので、気をつけましょう。

【合わせて読みたい】
神道のお葬式で故人を送る。神式葬儀・神葬祭の流れとマナー

市川海老蔵さんが小林麻央さん葬儀で行った事でも有名に

近しいところでは、小林麻央さんが亡くなられた際、市川海老蔵さんがブログに書かれたことで、「みたまうつしの儀」と言う言葉を耳にされた方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

市川海老蔵さんのお家である堀越家が神道であるため、神道にのっとった儀式を執り行ったということになります。

まとめ

「みたまうつしの儀」についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
現代の日本では、葬儀は多くが仏式で執り行われると言われていますので、神式の儀式に参列する機会はあまり身近ではないかもしれません。
一方で日本の宗教信者数の割合は、文化庁『宗教年鑑』平成30年版によると、神道系が47.6%、仏教系が47.1%、キリスト教系が1.1%、諸教(神道系・仏教系・キリスト教系以外であるもの)が4.3%と報告されています。
いざと言う時のために、知識として入れておくことで、慌てることなく参列することができます。

神道系では、お通夜で行われる「みたまうつしの儀」の方が重要とされているということを理解しておくことで、参列する者としの心構えになるかと思います。

監修者のコメント

神道系の葬儀のことを神葬祭と言われますが、参列の際に戸惑ってしまう人も多いようです。基本的な儀式の流れは慶弔同じで、玉串を奉奠します。神社神道では弔事の際は音を立てない「しのび手」でお参りします。

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