葬式代のお金がない時に知っておくべき3つの方法

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生活保護を受給している方もしくは生活保護を受給していた方の葬儀を行うことになった場合、費用の面で葬儀や火葬はどうしたらよいのか心配になることと思います。

実はあまりしられていませんが、生活保護を受給している方を対象に「生活保護葬」という葬祭扶助制度があります。
これは葬儀費用の負担を軽減するための制度となります。

葬祭扶助制度を利用するためには、申請の資格を満たしているだけでなく、葬儀を執り行う前に申請をする必要があります。
こちらでは、葬祭扶助制度を受けるための手続き等について説明していきます。

この記事のポイント
  • 生活保護受給者向けの葬儀では、葬祭扶助を利用可能で、火葬のみの「火葬式」も選べます。
  • 利用には遺体安置や親族の同意が重要です。
  • 香典で費用を賄う方法もありますが、参列者数に依存し全額をカバーするのは難しいことが多く、費用や手続きに注意が必要です。

この記事の監修者

人はなぜ弔い、弔われるのか、葬送儀礼を意味のある営みとして理解し、私たちは次世代へ伝えていきます。葬送儀礼マナー検定実施中。

葬儀

生活保護受給者のための生活保護葬をする方法

生活保護葬は「福祉葬」もしくは「民生葬」とも呼ばれている、生活保護を受給されている方が自己負担額0円であげられるお葬式のことです。

こちらでは、葬祭扶助申請に必要な資格や扶助金額についてまとめていますので、参考にしてください。

対象者

  • 生活保護受給者が亡くなった場合
  • 生活保護受給者が喪主(施主)となった場合

葬祭扶助について

葬祭扶助は、葬儀の費用を支払うことができない方が対象となる、国が定める「生活保護法」の一つとなります。

もし葬儀を行う方が葬儀費用を持っている場合は支給されません。
故人が遺した金品で葬儀費用を算出することができる場合も同様で支給されないため注意が必要です。

葬祭扶助支給額

  • 大人  201,000円以内
  • 子ども 160,800円以内

自治体によって支給額が異なりますので、必ず事前に市区町村の役所に確認をしましょう。

生活保護葬の注意点

葬祭扶助は最低限度の生活を維持することができない方を対象に、生活保護法第18条にのっとり支給されます。

そのため、葬祭扶助を利用して執り行う生活保護葬は僧侶による読経もなく、亡くなられた方を棺に納め、火葬場で火葬するだけというとても質素な葬儀になることがほとんどとなります。

もし葬儀内容に不安がある場合は、事前に市区町村の役所に確認を取られることをお勧めします。

火葬のみのお別れ「火葬式(直葬)」を行う方法

最近、様々な理由から一般的な葬儀を行わずに出費を抑えた葬儀として「火葬式」という葬儀のスタイルを選ばれる方が増えています。

火葬式(直葬)とは?

火葬式とは、お通夜や告別式を執り行わずに身内やごく親しい知人・友人だけで火葬のみを行う、葬儀としては最もシンプルな形式となります。
また火葬式は、自宅もしくは病院や施設から直接火葬場にご遺体を運び、火葬を行うことから「直葬(ちょくそう)」とも呼ばれています。

火葬までご遺体を安置する場所が必要

ご遺体の火葬は亡くなられてから24時間経過していないと行えませんので、ご自宅以外の場所から直葬を希望される場合は、事前に病院やご遺体を安置する施設に確認を取っておくことが必要です。
一般的に、病院や施設の場合は亡くなられてから一定時間以上、ご遺体を安置しておくことができないところがほとんどです。

火葬式(直葬)は親族の総意を確認

火葬式(直葬)で故人を見送る場合はご親戚や菩提寺の僧侶など故人と関係のある周囲の方々に、理解を求める必要もあります。
火葬した後々になって、「故人とのお別れを一般的な葬儀でしたかった」という言葉や話を聞くことがないよう、事前に親族間で相談をされて意見をまとめておくこと良いでしょう。

火葬式(直葬)を行うには?

火葬式を行うには、葬儀社に依頼をすることになります。
葬儀社に葬儀の形式が「火葬式」である旨を伝え、準備を進めてもらうことになります。
なお、火葬式の場合故人とのお別れの時間がないのではと心配される方もいらっしゃいますが、火葬場でお別れの時間があります。

火葬式(直送)についてはこちらの記事もご参照ください

参列者からの香典で葬式代を賄う方法

電卓

お香典だけで葬儀代を賄うのは実際は難しい?

お通夜やお葬儀に出席した方が持参する香典で葬式費用を賄いたいと思われる方もいらっしゃるかと思いますが、香典だけで葬式費用の全額を賄うことはできないというのが現実です。

まず、香典を頂いた場合「香典返し」をする風習が日本にはあります。
香典返しは一般的に半返しとされていますので、この時点で香典の半分しか手元に残りません。
香典返しの金額に葬儀社への支払いや僧侶へのお礼料を加算すると、手元に残る金額はなく、持ち出しになるケースがほとんどです。

参列者が少ないとお香典も少なくなる

結婚式の場合は黒字になるケースもあるため、葬式に関しても賄えるのではと思われがちです。
しかし、葬式の場合は先に述べたように、葬儀代以外にもかかるものです。
また、家族葬や一日葬など小さな葬式にした場合、葬式費用は安くて済ますが、会葬者が少ない分香典もあまり集まりません。

葬式代がなく苦肉の策として考えられる方法ではありますが、お葬式に関しては香典で葬式代を全額賄うことは現実的ではありませんので気をつけましょう。

まとめ

葬式代がない時に知っておくことについてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
もし、葬式費用を抑えたいと考えていらっしゃる場合は、事前に相場を調べたり、葬儀社に相談をしたりして知識を持つことをお勧めします。

一生のうちに葬式に参列する機会は複数回あるかと思いますが、葬式の喪主となることはほとんどありません。
喪主となるのは、ご自身の伴侶やご自分の父母(両親)、子供もしくはご兄弟の場合など限られています。

知識を持っていることで、いざという時に役に立ちます。
葬式に関する準備に早すぎるということはありませんので、これを機会に一度考えてみてはいかがでしょうか。

生活保護を受給している場合も葬儀についても同様で、早めに葬儀社や自治体に相談しておくことでスムーズに手続きを行い、葬儀を執り行うことができます。

監修者のコメント

生活保護法を根拠法とする葬祭扶助について、故人は生活保護を受けていても遺族に収入や資産がある場合は、葬祭扶助は適用されません。あくまで葬儀費用を出すことができない状況の場合のみ適用となりますのでご注意ください。

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記事の制作・編集

よりそうお葬式 コラム編集部

よりそうは、お葬式やお坊さんのお手配、仏壇・仏具の販売など、お客さまの理想の旅立ちをサポートする会社です。

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