お盆提灯の選び方と飾り方
- 2022年06月02日
お葬式手配の「よりそうお葬式」
お盆、というとお墓参りなど、先祖や故人を偲ぶ行事、というイメージを持つ方は多いでしょう。しかし、実際には何を飾るのか知らない、ましてや葬儀を終え初めてのお盆、初盆では何をどうすればいいのか具体的にはわからない、という方も多いのではないでしょうか。
葬儀を終え、四十九日を終えて行うことが多い初盆ですが、その際に使用するのがお盆提灯です。
盆提灯はどのような意味があり、どう選べばいいのか、また宗派によって飾り方に違いはあるのかなど、盆提灯に関する疑問を解決していきます。
盆提灯を灯す意味
お盆に飾るお盆提灯には、どんな意味があるのでしょうか。
お盆提灯は、お盆に先祖や故人の霊が迷わず家に帰ってこられるよう、目印として、先祖の霊への心遣いとして飾るものです。
あの世から迷わず先祖の霊が帰ってこられるように、またあの世に戻っていく道を照らせるように、とお盆には迎え火・送り火を焚く習慣がありますが、盆提灯も同様に迎え火・送り火の役割を持ち、その絵柄や形など、盆提灯にはさまざまな種類があります。
花の形を模した提灯や、絵柄の入った提灯、光が回転するものや、家紋を入れたものなど多岐にわたる盆提灯です。
初盆の年だけは特別で、白い盆提灯を飾ります。白提灯であるのは、初めて帰ってくる故人の霊を、清浄無垢を表す白で迎える、という意味があるそうです。
盆提灯の選び方
お盆提灯にはさまざまな種類のものがありますが、一体どんなお盆提灯を選べばいいのかわからない方も多いでしょう。
初盆の白提灯
初盆の白提灯ですが、この白提灯に関しても、いくつか種類があるそうです。
文字通り真っ白なものから、白い透かし模様の入った紋天入り白提灯、吊るすタイプだけでなく、置くタイプの提灯もあります。一般的なものは、白木で作られた白紋天の提灯です。
絵柄の入った盆提灯
一方、絵柄の入った盆提灯は毎年飾ります。こちらも御所提灯などの吊るすタイプと、大内行灯や回転行灯などの置くタイプのものがあるので、部屋の広さや形状に応じて選ぶといいでしょう。
どちらのタイプも素材やつくりによって価格が異なるため、スペースと予算に合わせて選ぶことが多いようです。
絵柄盆提灯は飾る数に決まりはありません。
盆提灯の飾り方
盆提灯はどこにどのように飾るのか、飾り方に決まりはあるのでしょうか。
初盆の白提灯
故人の霊が初めて帰ってくるということもあり、迷わないように外から見えるよう、玄関や門柱、もしくは縁側の軒先に飾るのが正式とされています。
しかし防犯の関係上、ベランダや部屋の窓際、もしくは仏壇の前に飾る場合も多いようです。
屋外に飾る場合は雨に当たることも覚えておき、必要であれば雨カバーやビニール袋をかぶせたり、雨の当たらない場所に移動させたりしても良いでしょう。
初盆用の白提灯ではない盆提灯
精霊棚の両側に一対、二対と飾るのが基本とされています。
白提灯は一台で十分ですが、盆提灯は飾る数に決まりはないため、一対でも二対でも、またスペースがない場合は対ではなく一台だけの飾りでも問題ないようです。
宗派によって飾り方は違う?
さまざまな種類がある盆提灯ですが、その飾り方は宗派によって違いがあるのでしょうか。
基本的には、宗派による違いはないようです。浄土真宗では盆提灯は飾らないようですが、地域によっては、代わりに切籠灯籠(きりこどうろう)を吊るすこともあります。
盆提灯に関する気になる疑問
法事の際などは、昼間も点灯しますが、基本的には夕方からつけます。夜中もつけっぱなしにしておいた方がいいのでは、と思いがちですが、基本的には夜になると消しても問題ありません。
しかし、地域や家庭によって考え方は異なるため、つけっぱなしというところもあるようです。
電灯式の提灯が一般的となったため、火事などの心配は減ってはいるものの、長時間つけっぱなしにすると熱を持つ場合もあるため、安全には注意して使用するようにしましょう。
処分の仕方は基本的にはお焚き上げです。
お盆の送り火で燃やしたり、お寺でお焚き上げをお願いしたりするなどの方法がありますが、最近では提灯の一部を燃やして鎮火を確認してからゴミとして処分するケースが増えています。
白提灯以外の盆提灯は毎年飾るものなので、きれいに拭いて防虫剤を入れてから保管すると良いでしょう。
しかし、実際には7月がお盆の場合は7月初めから、8月のお盆の場合は同様に8月初めから飾ることが多いようです。
まとめ
お盆には家族でお墓参りをしたり仏壇を整えたり、と先祖や故人の霊をお迎えする準備をする方も多いでしょう。
ぼんぼりや提灯が並ぶ仏壇に手を合わせ、故人を偲ぶお盆に欠かせないのが盆提灯です。
さまざまな種類のある盆提灯ですが、お盆に故人の霊が迷うことなく帰ってこられるよう、事前に用意しておきたいものです。
お葬式手配の「よりそうお葬式」