初盆飾りで必要なものリストと飾り方のルール
- 2022年06月02日
お葬式手配の「よりそうお葬式」
新盆は、法要ではありますがお葬式のように悲しみに暮れる行事ではありません。新盆は、故人が亡くなってから初めて里帰りされることを指します。
新盆を迎えるにあたって、何かとあわただしく準備が必要になりますが故人を偲ぶ貴重な機会です。きちんと準備をして、故人の霊をお迎えしましょう。
盆棚(精霊棚)とは?
盆棚は祖先の霊を迎えるための棚のことで、精霊棚(しょうりょうだな)とも呼ばれます。お盆の間、ご先祖さまの霊はこの盆棚にいらっしゃいますので、その年の作物や精霊馬を供えます。
ご先祖さまの霊をもてなす場所として、きちんと用意しましょう。
新盆/初盆飾りの準備に必要なものリスト
新盆飾りの準備に必要なものをご紹介します。
〇盆棚・精霊棚
精霊棚は先祖の霊を迎える棚のことです。祭壇の下に真菰(まこも)を敷き、台の四隅に葉の付いた青竹を飾ります。
〇精霊馬(しょうりょううま)
精霊馬はお盆の飾りの定番で、一般的にはきゅうりとなすで馬と牛を模したものを作ります。
〇白提灯
初めて帰ってくる故人の霊が迷わないようにするための特別な提灯です。
初盆のあとに処分します。
〇お供え物
初めて帰ってくる故人の霊やご先祖さまの霊をもてなすために精霊棚の上にお供えします。精霊棚の大きさによっては、お供え物を精霊棚の上にお供えすることができないものもあるので、その場合は精霊棚の位牌から見える所にお供えします。
〇お供えするお膳
精進料理のお膳をお供えします。細かいルールがいくつも存在しますので、確認をしながら用意をしましょう。
〇盆提灯(盆灯籠)
毎年のお盆に使用する提灯です。吊るすタイプと、床に置くタイプがあります。家庭により使い勝手が良い方を選びましょう。
新盆/初盆での精霊棚(盆棚)の飾り方
精霊棚は宗教や地域によって異なりますので、一般的な初盆飾りの飾り方を紹介します。
位牌
精霊棚の一番奥に、ご先祖さまの位牌を置きます。
なすときゅうり(精霊馬)
きゅうりの馬、なすの牛を一対、精霊棚にお供えします。旬の野菜を使うので、地域によってはなすときゅうり以外の野菜を使用するケースもあるようです。
盆棚にお供えする料理(お膳)
肉や魚などを使用しない精進料理をお供えします。お盆だけでなく、お彼岸や年忌でのお供えでも共通するお膳の配置のルールをご紹介します。
飯椀(めしわん):ご飯を丸くなるようによそいます。
汁椀(しるわん):お味噌汁またはお吸い物を入れます。出汁は昆布。カツオは使いません。
高杯(たかつき・たかはい):お新香やお漬物類を入れるとよいでしょう。
平椀(ひらわん):煮物を盛り付けます。
壷椀(つぼわん):煮物やおひたしなどを見た目が山形になるよう盛り付けます。
これらも地域や宗教によって違う場合があるので、ルールに従って用意をしてください。
白提灯(白紋天)
絵柄の入っていない白い提灯を使います。軒先などに吊るすのがよいのですが、住宅の事情などもあるので玄関の中や、仏壇の側に飾るというケースもあるようです。
宗教/宗派別の初盆の飾り方
新盆飾での精霊棚の飾り方は宗教や地域によって異なります。宗教ごとに一般的な初盆飾りをご紹介します。
浄土宗の初盆飾り
浄土宗ではゴザを小机などの上に敷き、その上にお供えものなどを設置します。また、故人の好きだったものなどの嗜好品はお供えしません。
曹洞宗の初盆飾り
曹洞宗では、精霊棚を白い布で覆います。お膳をお供えするときに、お箸は位牌のほうに置くようにしましょう。そうすることで、ご先祖様の霊の方にお箸があることになります。
真言宗の初盆飾り
真言宗では、果物などは切って食べられる状態でお供えしましょう。お供えする料理は精進料理です。
浄土真宗の初盆飾り
浄土真宗はお盆に精霊棚などの設置をしません。霊はあの世で仏さまになられるため、お盆に里帰りすることはないと考えられています。
日蓮宗の初盆飾り
日蓮宗では、仏壇の両端に青竹を飾るのが特徴です。また、仏壇の最上段の中央には日蓮大聖人像を飾り、その奥には曼荼羅(まんだら)をかけます。
初盆飾りについての気になる疑問
用意するものの多い初盆飾りですが、全部揃えるのは大変なのではないかと、不安に思ってらっしゃる方もいるのではないでしょうか。ここからはよくある疑問についてお答えしていきます。
食べることのできるお供えは、家族や親戚で分けていただきましょう。飾りについては、お寺で処分してもらうこともできますが、費用がかかる場合もあります。地域のごみのルールに乗っ取って、ごみとして処分しても問題ありません。
それでも気になるようであれば塩でお清めし、白い紙や布に包んでから、ごみとして処分されることをおすすめします。この場合、塩はアジシオなどの塩以外のものが含まれるものは避けましょう。
まとめ
新盆を迎えるまでの準備について紹介しましたが、新盆のしきたりは宗派やお寺、地域によって様々です。どんな形であれ故人や先祖の霊に感謝の気持ちを伝えること、故人を想い供養する気持ちが大切です。
また、新盆に来ていただいた方にも感謝を込めてご挨拶をしましょう。また、地域によってさまざまな習慣があるため、準備で迷ったときは一度近所の方や菩提寺、ご親戚に相談してみるとよいでしょう。
お葬式手配の「よりそうお葬式」