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生命維持が困難な状態を「重篤」と表現しますが、具体的にどのような状態なのか分からないという方もいるのではないでしょうか。
病院では、ご家族や友人に対して重篤と告げられることもありますが、本人の状態が正確に分からないというのは不安なものです。
この記事では、重篤とはどのような状態なのか、ご家族が重篤・危篤の場合の対応、連絡するタイミング、もしもの際の対応方法について解説します。

はじめに、重篤がどのような状態なのかについて解説します。
※重篤は、必ずしも同じ状態を指すわけではなく怪我や病気などの状態により変わるため、あくまでも一般的な状態を前提とさせていただきます。
重篤とは、何かしらの理由により生命維持が困難な状態であることを指す言葉です。
命を脅かす重大な怪我を負っている場合や病気を患っている場合など、本人の命を脅かす状態を総じて重篤と表現します。
ただし、重篤かどうかの明確な判断基準が定まっているわけではなく、医師により判断されるため、必ずしも同じ状態を指すわけではありません。
主に重篤と呼ばれるのは、「重度の外傷」「重症呼吸不全」「重症急性心不全」などですが、他にも怪我・病気の状態によっては重篤と表現されることがあります。
重篤とよく似た言葉に「危篤」「重体」「重症」などもありますが、それぞれ意味が異なるため、言葉の違いについては事前に把握しておきましょう。
危篤は、怪我や病気の症状が悪化することでいつお亡くなりになってもおかしくない状態を表す言葉で、重篤よりも危険な状態を指すのが一般的です。
危篤と重篤は、それぞれ生命維持が困難な状態を指しますが、緊急度で判断した場合は重篤よりも危篤の方が上となります。
基本的に危篤は回復するかどうかの判断が難しい状態とされており、医師でも今後どうなるか予想不可能な状態です。
そのため、病院から危篤の連絡を受けた場合は早急に駆けつける必要があります。
重体は、怪我や病気の症状が重く、脳や内臓などに大きな損傷がある状態を表しますが、重篤ほど症状が重いわけではありません。
一般的には回復の見込みがある状態を重体と表現しますが、事態が急変することもあるため、決して油断はできません。
重傷は、怪我や病気の症状が重く、全治3週間以上の入院治療を必要とする状態を表します。
一般的には回復の見込みがある状態を重症と表現するため、重篤と比べれば症状は比較的軽い状態といえるでしょう。
なお、重症の他にも「中等症」「軽症」など、症状のレベルを表現する言葉はいくつかあります。中等症は入院が必要なものの重症ほどではない状態、軽症は入院が不要な状態です。

ここからは、ご家族が重篤の場合の対応について解説します。
病院からご家族が重篤と連絡を受けた場合は、まず病院へ駆けつける準備をします。
重篤は生命維持が困難な状態を指すため、万が一に備えて可能な限り早く病院に駆けつけることが重要です。
ただし、重篤の連絡で冷静さを失うと忘れ物をしてしまう可能性があるため、次のものを持参すると頭の片隅に入れておいてください。
まずは現金とクレジットカードを持ちましょう。病院までの交通費や治療費の支払いで必要となる可能性があるため、必要な分のお金は持参しておくのが賢明です。
併せて、身分証明書も持参しておくことを推奨します。
その他、いつでも病院からの連絡を受けられるように携帯電話など連絡手段を確保しておきましょう。重篤の場合は命の危険が迫っている状態であるため、連絡手段が欠かせません。
本人が重篤の場合、勇気づける言葉をかけてあげましょう。
反応を得られなくても耳だけは聞こえていることがあるため、ネガティブな話は避けて本人が前向きになれるようなポジティブな言葉をかけるようにしてください。
また、声をかけるだけでなく手を握ったり体に触れたりすることで、本人も勇気づけられるかもしれません。
大切なご家族が近くにいるだけでも応援されている気持ちになるため、医師の指示に従いながら常にみんなの声を届ける気持ちで話しかけましょう。
本人が重篤の場合、身近な人に連絡をしておきましょう。
必ずしも全員に連絡する必要はありませんが、まずは祖父母や両親、子供や孫など、三親等以内のご家族に連絡を済ませるようにしてください。
また、本人と交流のあった親しい友人にも連絡しておくことを推奨します。連絡する際は、病院・病院の住所・病室を伝えておくとスムーズです。
重篤は数日間続くこともあり、付き添いで仕事を休まなければいけない場合もあるため、頃合いを見て職場の人に連絡しておきましょう。
事情を上司に説明し、しばらく休むことを伝えておくことで後々のトラブルを避けられます。職場によっては特別休暇がもらえる可能性もあるため、早めに連絡しておきましょう。
なお、重篤による休暇は突然で職場の人に迷惑をかけてしまうこともあるため、休みをもらえた場合は感謝の気持ちも併せて伝えておくのが良いでしょう。

ここでは、ご家族が危篤の場合の対応について解説します。
病院からご家族が危篤と連絡を受けた場合、まずは冷静さを保つことが重要です。
危篤は重篤よりも危険な状態を指すため、万が一のことを考えてパニックを引き起こすこともあります。
パニックに陥るといざというときの対応を間違えてしまい、余計なトラブルにつながる可能性も否めません。
ご家族が危篤と聞くと冷静でいるのは難しいかもしれませんが、まずは心を落ち着かせて病院に向かいましょう。
本人が危篤の場合、容態を医師に確認しましょう。
詳しい状態は医師も判断するのが難しいですが、危篤と連絡を受けた場合は生命維持が困難な状況に陥っている可能性があるため、どのような状態なのかを確認しておくのが賢明です。
ただし、本人の手前ネガティブな話は避けたいため、説明を受ける場合は病室を離れるなどの配慮が必要となります。
危篤の連絡を受けて病院に到着した際は、他のご家族(三親等まで)に連絡しましょう。
まずは同居しているご家族に連絡し、その後は祖父母や両親、子供や孫の順番で連絡していきます。必要に応じて、甥っ子や姪っ子にも連絡しておきましょう。
ただし、必ずしも全員に連絡する必要はなく、本人と親交の深かった人を優先にしながら柔軟に対応することが重要です
例えば、ご家族ではなくとも古くから仲良くしていた友人には、仮に遠方にいて病院に駆けつけられない状況でも、連絡だけは先に済ませておくことをおすすめします。
危篤の場合は万が一のことも考えなくてはならないため、落ち着いたタイミングで葬儀社の連絡先を確認しましょう。
ご家族に万が一のことがあった場合はお葬式の準備が必要となるため、頼りになる葬儀社を見つけておくだけで心強いです。
今後のことでわからないことがあっても、葬儀社のプロに相談するだけで落ち着きを取り戻せる場合もあるため、不明点があれば相談してみましょう。

重篤の状態を連絡するタイミングは、いつが最適なのでしょうか。ここからは、重篤の状態を連絡するタイミングについて解説します。
病院から重篤の連絡を受けた場合は、なるべく早く他のご家族に連絡しましょう。
緊急を要する事態であるため、連絡はメールやファックスではなく電話が一般的です。なお、連絡する際は次の項目を伝えておくとスムーズに進められます。
基本的に電話で伝える内容は決まっていませんが、先に電話をした本人の名前を伝え、重篤の本人の名前と続柄を伝えます。続いて、病院の名前と住所と部屋を伝えましょう。
場合によってはいつまでに来てほしいかも伝えて、最後に緊急連絡先として自身の携帯電話の番号を伝えておくと安心です。
なお、相手が不在で連絡がつかなかった場合は留守電にメッセージを入れておき、メールやファックスで連絡を入れておくことを推奨します。
留守の際は、「電話をした日時」「不在であった旨」を伝えてください。
重篤の連絡は、原則いつでも問題はありません。
「早朝だと迷惑」「夜中は寝ているかもしれない」と躊躇してしまうかもしれませんが、重篤に関しては基本的にいつ連絡しても構いません。
早めに連絡しておくことで、万が一のことがある前に駆けつけられる可能性が高くなります。

重篤は回復することもあるため、今後どのように病状が変化するかは予測できません。ここでは、万が一の際の対応方法について解説します。
病院でお亡くなりになった場合は、死亡診断書が発行されます。自宅の場合は警察が死体検案書を発行しますが、どちらも書類としての効力は同じです。
万が一の際はそれらの診断書を受け取り、お葬式の準備を進めなければなりません。
お亡くなりになられた後は、お身体を搬送する必要があるため葬儀社に連絡します。
日本の法律では、お亡くなりになってから24時間経過するまでは火葬を行うことができないと定められています。そのため、その間は故人のお身体を安置しておく必要があります。
病院の霊安室での遺体安置は、一般的に1日(24時間)程度を限度になされているため、その後はご自宅や葬儀会社の安置所へ搬送する手配が必要となります。
故人さまのお身体を搬送したら、頃合いを見てご家族や友人に訃報を伝えます。この際、故人さまとの関係が深い血縁者から順番に連絡していくのが一般的です。
まずは配偶者、子供や孫、祖父母など、近しいご家族から順に連絡しましょう。併せて、故人さまと深い関係にあった友人にも連絡を入れてください。
故人さまがお亡くなりになられた場合は時間帯に関係なく連絡しても問題はないため、電話などで直接伝えるようにしましょう。
連絡がつかない場合は、留守電やメール、ファックスなどで伝えてみてください。
お葬式の準備を進める場合は、お坊さんにも連絡しておきましょう。
古くからお世話になっている菩提寺がある場合は菩提寺に連絡し、状況を伝えてください。代々お世話になっているお坊さんがいる場合は、お坊さんに連絡しましょう。
関係各所に連絡を済ませたら、お葬式を準備しましょう。なお、お葬式には主に次の4つの種類があるため、必要に応じて選んでください。
※よりそうお葬式では家族葬と一日葬を併せて家族葬と呼んでいます。
どのようなお葬式を行うかは、ご家族の判断で問題ありません。
古くからのしきたりを重んじる場合は一般葬、家族だけで過ごしたい場合は家族葬がおすすめです。
ただし、最近ではお通夜を省略した1日で終わる一日葬や、お通夜・告別式を省略した火葬式もあるため、状況に合わせて選ぶことができます。
なお、故人さまがお亡くなりになられた直後のお葬式の準備は大変であるため、対応が難しそうな場合は葬儀社にご相談ください。
重篤とは、生命維持が困難な状態を指す医学用語です。より危険な状態は危篤と呼ばれ、どちらも万が一のことを考えなくてはならない状態となります。
本人の状態を表す言葉には重体や重症もありますが、どちらも違う状態を表すため、言葉ごとにどのような状態を表すのか知っておくことが重要です。
なお、重篤や危篤は本人に万が一のことがある場合も想定して動かなくてはなりません。
しかし、大切なご家族が危険な状態に陥ったときはパニックになりやすいため、葬儀社のサポートを受けるのが安心です。
よりそうお葬式では、大変な状況にあるご家族の代わりにお葬式の準備を承っております。
重篤や危篤の場合は回復する可能性もあるため一概にはいえないものの、もしものことがあった場合はプロのサポートをぜひご活用ください。
ご予算に合わせたお葬式の準備はもちろん、豊富なプランを用意しており、ご家族の方にも安心のお葬式をお選びいただけます。
「よりそうお葬式」では、無料の資料をご請求いただいた方全員に「お葬式読本」を無料で贈呈しています。はじめての喪主でも安心の役立つ情報がそろっています。もしも時のための事前準備に活用できます。
※本記事の情報正確性等につきましては、細心の注意を払っておりますが、いかなる保証もするものではありません。特に宗教、地域ごとの習慣や個別の事情によって考え方や対応方法が異なることがございます。掲載情報は、ご自身の責任と判断においてご利用ください。情報の利用によって何らかの損害が発生した場合でも、当社は一切の責任を負いません。本記事に掲載の提供情報は、法的アドバイスの提供を目的としたものではありません。
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