終活はいつから始めればいいのか？誰でもすぐに始められる終活の解説

• 2022年08月27日

終活は年配者が行うものだと思う方は多いのではないでしょうか？確かに終活は人生の終わりに向かって活動していくもので、60～70代から行う方がほとんどですが、２０代であっても人生の終わりは必ず来ます。

若いうちから自分の最後はどのように迎えたいのか考えることはとても良いことです。もちろん、20歳と70歳では終活の内容が異なりますが、その目的はどの年代であっても「いまの生活をより豊かに過ごすため」です。

この記事を読むことで、「いつから終活を始めるのか」「どんな終活を行えばいいのか」を自分で判断できるようになり、いまの不安を解消できるようになっています。

ぜひ参考にしてください。

結論「いますぐ始めていい」

結論から先に言うと、終活は「いますぐ始めていい」です。

この後に紹介していく各項目で詳しく解説していきますが、終活は自分の人生をより豊かに生きていくために、死後の心配や将来の不安を見直して対応していく活動です。

若い人でも、年を重ねた人でも、心配事の内容は変わっても将来に不安を感じる方は大勢いるでしょう。

終活を行う人の割合が多いのは年配者ですが、若いうちから自分の人勢のゴールを見据えて考えるのはとても素晴らしいことです。

年齢やタイミングを伺わずに、将来に不安を感じたり、終活に興味を持ったら簡単なことから始めてみてください。

終活とは

「終活」という言葉を聞いたことがあり、おおよそどんな活動を指すのか想像できる人がほとんどでしょう。しかし、いざ終活を始めようとすると、何をしていいかわからないという方も大勢いるでしょう。

ここでは終活の意味や終活の背景など簡単な基礎知識を紹介します。

「終活」とは、「人生の終わりのための活動」の略です。

終活とは、2010年の新語・流行語大賞にもノミネートされた言葉で、人生の終わりのための活動の略語です。

この終活という言葉は週刊朝日の造語で、人が人生の最後を迎えるにあたり行うべきこと、葬儀の計画やお墓探しなど、自分の最後を迎えるための準備を始めることを言います。

終活の背景

「終活」という言葉が流行り、活動に注目されるまでは生前に葬儀やお墓の話をするのは縁起が悪いとされ、敬遠されていました。

しかし、少子高齢化や高齢者の単独世帯が問題になり、人生の後半に不安を抱える人はとても多かったのでしょう。

医療、介護、相続、保険、墓、葬儀など現実的な情報を求める人の声は多く、流行語大賞にノミネートされたように多くの人に共感してもらえるようになったのです。

終活が注目されるようになったのは、老後の面倒は「誰かが見てくれる、どうにかなる」ということが、通用しなくなった時代の変化の表れともいえるでしょう。

なぜ終活が必要なのか？

終活を行う理由は人それぞれですが、皆様に共通することは「未来の不安を解消したい」「人生を豊かに生きたい」と考えている人がほとんどではないでしょうか？

昔は家族や地域のつながりはとても強く、自分が出来ないことは周りが協力して解決し、安心して暮らすことが出来ました。

しかし、今ではそのような生活は稀になってしまいました。そのため、今のうちから将来に備えることでいまの生活をより豊かに、安心して過ごせるように「終活」が必要になっているのです。

ここでは終活を行う人たちの理由、「なぜ終活が必要なのか」をいくつか紹介します。

人生の統括を行い、自分の望む最後を終えるため

年齢を重ねれば、健康状態はもちろんですが「死」と向き合う機会は増えていきます。終活を行うことで自分の「死」と向き合い望み通りの最後を迎えるための最終調整として終活を行います。

例えば、「自分の葬儀はどのような形にするのか」「どこで供養してもらうか」「最近合っていない知人、友人に手紙を書く」「やり残したこと、やっておきたいことを書き出す」などがあげられます。

余生を通してできることや出来ないことを整理し、自分の最後を誰かに託して叶えてもらうことも終活です。このような終活では残された家族の負担を軽減したり、後世の不安を解消することにつながります。

周りの人の負担を減らすため

終活を行う理由として多いのは「家族に負担をかけたくない」「家族の迷惑になりたくない」「家族が困らないようにしたい」といったものが多くあげられます。

自分は家族のために何かしてあげたいが、家族に負担をかけるのは申し訳ないという、日本人独自の美学が感じられます。

身の回りの整理や財産、相続の準備、葬儀やお墓の準備、遺言状の用意などが挙げられます。

エンディングノートは終活の中でも一般的に使われる方法で、法律の拘束力は持っていませんが、自分情報や気持ちを集約することで家族の負担を減らすことができます。

家族の負担をする準備が整うことで、自分の人生に集中できるでしょう。

自分の人生をより豊かにするため

自分の人生を統括すること、家族の負担を減らすことも大切ですが「最も大切なことはこれからの人生をより豊かに生きること」です。

終活は自分の死に向き合い、葬儀やお墓、医療や介護、など考えることは後ろ向きで悲しいことだと感じる方もいるようですが、全ては限られた時間をより前向きに生きるための活動だと捉えましょう。

勉強でもトレーニングでも目標やゴールを設定しなければその過程を計画することはできません。それは年齢に関わらず人生にも同じことが言えるでしょう。

自分の最後を安心して迎えられる準備することで、「いましたいこと・やるべきこと」に集中できるようになるでしょう。

終活はいつから始めるのか？何歳から始めるのか？

ここまでに終活という言葉の意味や、終活の必要性を説明してきました。

終活は自分に必要だと感じたら今すぐ始めてもメリットばかりです。しかし、若いうちに終活をして、年を重ねるたびに修正をするのは面倒に思う人もいるでしょう。

ここでは「いますぐ始めていい」という結論を再度確認して、一般的に終活を始める人たちのタイミングや動機などを紹介していきます。

結論「いますぐ初めていい」

終活をいつから始めればいいのか？何歳から始めるのか？終活のベストなタイミングは？と疑問に思う方は多いでしょうが、最初に書いた通り結論は「いますぐ初めていい」となります。

年齢、性別、健康状態、収入、家族構成、すべての条件が人によって異なり、終活の目的が同じであっても、方法は人それぞれです。

また、自分にとって終活に最適なタイミングや時期というものは自分でも分かるものではありません。

それならば、終活に興味を持ったタイミングや、将来に不安を感じたとき、いまの人生をより豊かに過ごしたいと思ったときに、自分にとっての最適な終活方法を探してみるというのが一番ではないでしょうか？

終活と言えば生前整理やお墓のことなど、縁起が悪いとネガティブなイメージを持つ方もいますが、保険の見直しや老後資金の試算など全ての人が行うべきものもあります。

ぜひ一度、終活に興味を持ったこのタイミングで終活を始めてみましょう。

60～70代

終活を検討する人や、終活を始める人の多くは60～70代と言われています。この年齢になると多くの節目を迎え、人の死に触れる機会も多くなることから、同じように自分の人生の終わりも意識をする年代になってくるようです。

また、過程を持っている人の多くは子供が独り立ちして、家族のために費やしていた時間に余裕が出来てきたことから自分の人生を見直すためにも終活をする方もいます。

定年を迎えたとき

人生の節目として、定年を迎えた、会社を離れた、というときは終活を考える一つのタイミングです。

仕事を引退すると、生活スタイルは大きく変わり、自由に使える時間が一日の大半を占めるようになります。

時間的な余裕が生まれ、これからの人生や、何をして過ごすのかなど考える時間が増えるので終活について考える良いタイミングだといえます。

身近な人の死を経験した時とき

自分の両親や親しい友人の死を経験したときに、自分自身や家族のことを考えて終活を意識する人は多いようです。

たとえ40～50代であっても、自分が急に死んでしまったら残された家族の生活はどうなるだろうと考え、葬儀やお墓に関係する終活を意識します。

健康に不安を感じたとき

自身だけではなく、家族が病気になったときに終活を意識する場合もあります。医療や介護に関する分野は終活においてもとても重要な部分になります。

大きな病気にかかった場合、病名や余命を告げられたいか、知らないまま穏やかに過ごしたいか家族と話すことも終活の一つになります。

監修者のコメント

竹内　義彦一般社団法人　終活協議会

終活をはじめる年齢に決まりはありませんが、終活の相談やトラブルの現場に携わっている私たちからしても、「早ければ早い方がいい」と言うことができます。 世間一般では、「後期高齢者（７５才以上）くらいになってからするもの」くらいのイメージがありますが、終活は考えることや準備することが意外に多いので、体力的にも精神的にも充実している年代でおこなった方が、自分が満足する結果を整えることができるので、少しでも興味のある人は年齢にこだわらず終活をはじめてみてください。

まとめ

結論「終活はいますぐ始めてもいいが、人生の節目や、家族や自分の将来に不安を感じたときに検討するのが一般的」となります。

60～70代が終活を検討する最も多い年代ですが、単純に高齢化による最後への準備だけではなく、周りの環境の変化や人生の節目を迎えるタイミングがこの年代に多いいということが解りました。

すなわち、60～70代になってくると、嫌でも終活に注目しなくてはならない方が多いだけで、若い方であっても将来や老後、健康などに不安を感じる人は積極的に終活を行たほうがいいという結論になったというわけです。

最近では終活のセミナーやイベントはもちろん専門の窓口やサービスなども増えています。有料のものもありますが、まずは無料の相談やイベントに参加して、自分に合った終活を探してみてはいかがでしょうか？