献体した場合の葬儀はどうなる?タイミング・種類・費用を解説

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献体を行う場合、通常の葬儀とは異なる点がいくつかあります。「献体の前に葬儀はできるのか」「遺体がない状態で葬儀は行えるのか」「費用はどうなるのか」など、疑問に感じる方も多いでしょう。

この記事では、献体した場合の葬儀のタイミング・種類・費用について解説します。

献体とは

献体とは、医学や歯学の教育・研究のために、故人(亡くなられた方)のご遺体を大学に無償で提供することです。生前に大学や関連団体に登録しておく必要があり、実際にお亡くなりになった際には、ご遺族の同意を得たうえで献体が実行されます。

献体の前後で葬儀のタイミングや内容が変わるため、以下の前提を把握しておくことが重要です。

  • 遺族の同意が必須:登録時だけでなく、お亡くなりになった時点でもご遺族の同意が必要です。ご遺族の中に1人でも反対があると献体は実行されません
  • 搬送の目安※:大学によって規定は異なりますが、一般的には逝去後24〜48時間以内に大学へ搬送する必要があります。そのため、献体前に一般的な葬儀(2日間の一般葬など)を行うのは時間的に難しいケースが多いです
  • ご遺骨の返還まで1〜3年:防腐処理(3〜6か月)と解剖実習(3〜7か月)を経てご遺骨が返還されます。返還後に法要を行う選択肢もあります
  • 火葬は大学側が行う:献体後の火葬・ご遺骨の返還は大学が対応します

※具体的な制限時間は登録先の大学に必ず事前に確認してください。

献体をした場合の葬儀について

故人の献体にあたって、葬儀はどのように考えたらよいのでしょうか。

ここでは、献体をした場合の葬儀について紹介します。

献体の前に葬儀をする場合

献体の前に葬儀を執り行いたい場合は、献体先へ葬儀の日取りや遺族側のご予定を伝え、ご遺体の引取り日時や手順の相談をします。

時間の制約がある中で葬儀の準備を進める必要があるため、お通夜を省略して告別式のみを1日で行う一日葬のような短期間で執り行えるプランを検討してもよいでしょう。

献体後にご遺体なしで葬儀を行う場合

献体後にご遺体なしで葬儀を執り行うこともできます。

病院から直接ご遺体を搬送して献体し、そのあとに遺影や思い出の品(仏式の場合は位牌など)を中心として葬儀を執り行うスタイルです。献体の前に葬儀を執り行う場合に比べると、時間の制約を受けないメリットがあります。

一方、献体後の葬儀だと故人と対面してお別れをすることはできません。

ご遺体がないお通夜や葬儀となるため、事前に葬儀社や宗教者(菩提寺(ぼだいじ)の住職など)にも相談しておきましょう。

親族によっては、ご遺体がない状態での葬儀に反対する可能性もあります。お亡くなりになってから献体までには時間的な制限(搬送期限)が設けられているため、早めに親族へ相談する必要もあります。

献体後にご遺骨を受け取って葬儀を行う場合

献体後にご遺骨を受け取って葬儀を執り行うことも可能です。

ただし、ご遺骨の返還時期は1年から3年と幅があり、事前にスケジュールを決めることはできません。この場合は、ご遺骨が戻ってくるまでの間に、どのような供養を行うか家族で話し合っておく必要があります。

仏式であれば、ご遺骨がなくても戒名を授かったり、四十九日に合わせて法要を行ったりすることも可能です。また、宗教にとらわれない形での追悼(お別れ会など)を行う選択肢もあります。

どうしてもご遺骨がない状態が辛い場合は、献体としてご遺体を搬送する前に、あらかじめ爪や髪の毛(遺髪)を少しだけ切って手元に残しておき、それを供養の対象とする方法もあります。

いずれにしても、献体後のご遺骨を受け取ってから葬儀を行う場合は親族に承諾を得ておく必要があります。

また、葬儀社に供養の方法を相談してみるのもよいでしょう。

葬儀をしない選択肢もある

献体後に葬儀をしないという選択肢もあります。

ここでは、葬儀をしない理由や注意点を紹介します。

葬儀をしない理由

献体前後に葬儀をしない理由は、ご遺族の手間や費用の負担を減らすためです。

献体前に葬儀を行う場合は時間の制約が大きく、短期間で葬儀の準備を進める必要があるため、気持ちに余裕がなくなってしまいます。

葬儀をしない場合でも、大学への搬送はできるだけ早く行う必要がありますが、葬儀の準備や手配にかかる負担を軽減できます。

葬儀を行うかどうかは、ご遺族の状況や故人のご意向を踏まえて判断するとよいでしょう。

葬儀をしない場合の注意点

献体の前後に葬儀をしない場合、いくつかの注意点があります。

まず、菩提寺がある方は事前の相談が大切です。通常、菩提寺がある場合は戒名を受けて僧侶による読経を経たのち納骨するのが一般的な流れですが、献体では宗教的な儀式を行わないまま大学にご遺体を引き渡し、ご火葬は大学側で行われます。

こうした事情から、菩提寺の考え方によっては納骨を断られる可能性があります。トラブルを避けるためにも、献体を決めたタイミングで菩提寺に相談しておきましょう。

また、葬儀をせずに献体をする場合、ご遺体はお別れの場を設けないまま大学へ搬送され、ご遺骨が戻るまでに数年ほどかかることもあります。

中には、ご遺骨が戻ってきても故人と実感できず、「葬儀をしておけばよかった」と後悔される方もいらっしゃるでしょう。

最後のお別れができなかったと思うことがないように、葬儀をするかどうかを家族や親族で話し合っておく必要があります。

献体を行った場合の葬儀の種類

献体を行う場合、葬儀のタイミングによって選べるプランが異なります。よりそうお葬式では、献体前・献体後いずれの葬儀にも対応しており、実績もございます。

なお、献体専用の葬儀プランがあるわけではなく、既存のプランで対応する形となります。

献体前の葬儀に対応可能なプラン

献体前に葬儀を行う場合は、火葬を行わずに大学へご遺体を搬送する必要があります。よりそうお葬式では、以下のプランで献体前の葬儀に対応しています。

プラン名 プラン説明 献体前の葬儀
一般葬プラン ご家族だけでなく、生前に親しくされていたご友人や会社関係の方々も広く招いて行うお葬式プランです。 対応可
家族葬二日プラン お通夜と告別式を二日間にわたって執り行うお葬式プランです。 対応可
家族葬一日プラン お通夜を行わず、告別式のみを一日で執り行う新しい形式のお葬式プランです。 対応可
火葬式面会プラン ご火葬の前に、安置室にて約1時間の面会をしていただけるプランです。 対応可
火葬式自宅安置プラン ご火葬までの間、故人さまをご自宅にお連れしてご安置し、ご家族でゆっくりと最後の時間をお過ごしいただけるプランです。 対応可

※献体に伴い、火葬や一部の物品・サービスを利用されない(提供できない)場合でも、プラン料金からの減額はございませんので、あらかじめご了承ください。

※献体前の葬儀は大学への搬送期限(通常48時間以内)があるため、お通夜を含む二日間のプラン(一般葬・家族葬二日プラン)は、実質的にお受けできないケースが多くございます。詳細はお電話にてご相談ください。

献体後の葬儀に対応可能なプラン

献体後にご遺体がない状態で葬儀を行う場合も対応可能です。よりそうお葬式では、以下のプランで献体後の葬儀に対応しています。

プラン名 プラン説明 献体後の葬儀
一般葬プラン ご家族だけでなく、生前に親しくされていたご友人や会社関係の方々も広く招いて行うお葬式プランです。 対応可
家族葬二日プラン お通夜と告別式を二日間にわたって執り行うお葬式プランです。 対応可
家族葬一日プラン お通夜を行わず、告別式のみを一日で執り行う新しい形式のお葬式プランです。 対応可

※献体に伴い、火葬や一部の物品・サービスを利用されない(提供できない)場合でも、プラン料金からの減額はございませんので、あらかじめご了承ください。

献体を行った場合の葬儀の費用について

献体を行った場合、葬儀の費用はどうなるのでしょうか。

ここでは、献体を行った場合の葬儀の費用を紹介します。

大学の費用負担に葬儀費用は含まれない

献体はあくまで医学・歯学教育への貢献が目的であり、大学の費用負担に葬儀費用は含まれません。葬儀関連の費用(葬儀費用・戒名料・納骨費用など)はご遺族の負担となるため、献体が必ずしも葬儀費用の節約にはならない点をあらかじめ理解しておきましょう。

一方、ご遺骨返還のタイミングで大学関係者による納骨式やご遺骨返還式などを行う大学もあります。毎年行われる慰霊祭も、医学の発展に献体された故人に敬意と感謝の気持ちを込めて行われる行事です。

これらの行事は基本的に費用負担がなく、葬儀や供養の代わりになると考えるご遺族も多くいます。

なお、ご遺体の引取りからご遺骨の返還までの期間中に発生する必要な費用は大学の負担が基本です。献体登録には原則としてご遺骨の引き取り人が必要ですが、お預かりしている数年の間にご遺族の事情等でどうしても引き取りが困難になってしまった場合などには、大学の慰霊塔や納骨堂などに合祀されるケースもあります。

火葬料金・搬送費は大学負担

献体した場合に、大学の費用負担となるのは火葬費と搬送費です。

お別れ場所から、大学までのご遺体の運搬に要する費用はかかりません。ただし、出棺の際にご遺族側で手配した車で大学まで送る場合、搬送にかかる費用は自己負担となります。

大学が負担するのは搬送費や火葬料金などに限られるため、葬儀自体を行う場合は、一般的な葬儀と同様に葬儀費用(祭壇や式場使用料金など)が発生することをあらかじめ理解しておきましょう。

献体後の葬儀で香典を受け取った場合の対応

献体後に葬儀を執り行う際に、参列者から香典を渡された場合は受けとっても問題ありません。

献体を行ったあとの葬儀は簡略化されることも多く、「香典を辞退した方がいいのでは?」と思う方もいらっしゃるでしょう。しかし、献体を行ったからといって香典や葬儀のマナーが変わるわけではありません

ご遺族の負担を減らすために事前に香典を辞退すること自体は失礼にはあたりません。ご遺族のお考えに合わせてご判断ください。

ただし、香典の辞退を伝えていても「どうしても渡したい」という方がいらっしゃったり、当日ご持参いただいたりした場合は、相手のお悔みの気持ちを無下にしないよう、ありがたくお受け取りするのがマナーとされています。

なお、香典を受け取った場合は、献体後の葬儀でも香典返しは必要となります。

まとめ

この記事では、献体した場合の葬儀のタイミング・種類・費用について解説しました。

献体の場合、葬儀のタイミングは「献体前」「献体後(ご遺体なし)」「ご遺骨返還後」の3つの選択肢があり、それぞれ時間的制約や内容が異なります。献体前に葬儀を行う場合は、逝去後24〜48時間以内といった厳しい時間的制約があるため、お通夜を省略した「一日葬」や、火葬を伴わない「お別れ式(火葬式プランの応用)」など、短期間で終えられる形式が選ばれるのが一般的です。

葬儀費用は大学の負担には含まれないため、ご遺族の自己負担となります。献体先の大学と葬儀社の両方に早めに相談し、ご家族にとって納得のいくお見送りの形を決めておくことが大切です。

葬儀を検討している場合は、献体の場合の葬儀に対応可能かどうかを事前に葬儀社に確認しておくことが大切です。よりそうお葬式では献体前・献体後いずれの葬儀にも対応しておりますので、ご相談ください。

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また、献体後にご遺骨が返還された際の法要については「よりそうお坊さん便」にご相談ください。お布施・お車代・御膳料・心づけ等が含まれており、初回35,000円からご利用いただけます。
※お坊さん便のご依頼が2回目以降の法要は50,000円となります。
※ご依頼内容によって別途オプション費用が発生する場合があります。
※菩提寺(ぼだいじ)のある方は、菩提寺の許可がないとご利用できません。必ず事前にご確認ください。

ご自宅での法要にも対応しており、お坊さんがご自宅に伺います。浄土真宗(本願寺派・大谷派)/浄土宗/曹洞宗/臨済宗/真言宗/日蓮宗/天台宗など主要宗派に対応していますので、宗派のご希望もお気軽にご相談ください。

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記事の制作・編集

よりそうお葬式 コラム編集部

よりそうは、お葬式やお坊さんのお手配、仏壇・仏具の販売など、お客さまの理想の旅立ちをサポートする会社です。

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