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終活
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老衰の死亡までの期間は?ご家族が準備することや心構えについて解説
自分の最期を自らで考える「終活」をする人が増えています。「お金やモノはあちらの世界には持っていけない」とはよく言われる言葉ですが、後悔のない終活のためにこそ、断捨離がおすすめです。
断捨離は、一般的には身の回りの家財や持ち物の中で不要なものを処分することを意味しますが、終活の場合、お墓や仏壇、資産や不動産などもその範囲に含まれ、考えなければならないことの規模が大きくなります。
終活と断捨離。相性の良い両者をともに解説しながら、終活特有の断捨離についての理解を深められるよう努まとめました。最後まで読み進めていただければ幸いです。
終活とは、自らの人生をどう締めくくるかを考える取り組みです。自身が亡くなったあとにまわりが迷惑をかけないよう、できる限りのことを元気なうちから考えておきます。
住まいや持ち物などの生前整理、預貯金や資産などの遺産相続、先祖の仏壇やお墓の永代供養など、これらは広い視点で見ると「断捨離」と変わらないようにも思えます。
なぜなら断捨離とは、
「断」これ以上の不要なものの所有を断ち
「捨」身のまわりの不要な物を捨て
「離」物への執着から離れる
…ことを意味しているからです。
死はある意味、この世界への執着からの解放です。終活とは、まさに自身の生命や存在の断捨離とも言えるのではないでしょうか。
終活とは、文字通り、自身の終わりに向けた活動のことを指します。
どのように死を迎えるかという悲観的な側面だけではありません。未来を考えることは同時に、自分自身の現在地を見つめ直し、自身がこれまで歩んできた道を振り返ることにもなります。
人生の棚卸をし、そして残された人生を後悔なく納得して歩むために、終活があるのです。
先ほども触れたように、断捨離とは、これ以上新しいものを持たず、いまある不要なものを捨てて、執着から離れることです。私たちは物に執着してしまいますが、これらを思い切って手放すことで心も晴れ晴れします。
また、今自身が所有しているものも、あちらの世界に持っていくことはできません。自分が納得する形で身の回りのものを断捨離することで、後悔なく残りの人生を過ごすことができるはずです。
仏教では、すべての苦しみは執着から生まれると説きます。物への執着が減ることで、迷いや苦しみが軽減されることでしょう。
断捨離をすることによって、次の4つのメリットがもたらされます。
家の中の溢れかえったモノが減ることで、心が晴れ晴れし、心理的な負担が軽減されます。
断捨離をする時には、必ずいま持っている物が必要か不要かを判断します。自分が何を持っているかを確認する時間が、そのまま過去の振り返りとなり、人生の棚卸の機会になることでしょう。
必要と思ったもの、大切に思ったものは処分せずに、誰かに引き継ぐことを検討することになります。こうした過程で、行き場の不明瞭だったものの処遇がはっきりし、安心感が得られます。
もしも家財が溢れかえっていたら、自身の死後に家族が遺品整理をしなくてはなりません。元気なうちに断捨離をしておくことが、そのまま家族の負担軽減につながるのです。
断捨離がトラブルを引き起こすことも少なくありません。断捨離をする上で、次の3点には注意しましょう。
自分だけの物であれば構いませんが、家族も一緒に大事にしている物は勝手に捨てないようにしましょう。たとえば、思い出の写真や、一緒に使っていた食器など。迷ったときは必ず家族に相談しましょう。
断捨離で捨てるべきはあくまで「不要」と思ったものだけ。特に思い出の品物は安易に捨てないようにしましょう。
迷った物は、本当に必要か、不要かを、もう一度考えてみましょう。捨てることはいつでもできます。でも一度捨ててしまったら2度と戻って来ません。
それではここから具体的な断捨離の進め方を解説していきます。
まずはいま自分が所有している物にどんなものがあるかを把握します。その中で、次のような基準を作ってそれらをどうするかを判断します。
このうち、上の3つに該当する物は、無理せず捨てないでおきましょう。断捨離は、いきなり捨てていくのではなく、まずは自分がそれをどのように扱いたいかを整理分類することで、間違った判断を防ぐことができます。
把握・分類した上で、不要と判断したものを手放していきますが、その方法は「捨てる」「譲る」「売る」の3つです。
捨てるのは、「不要度」の高いものから捨てていくのがおすすめです。迷いながら捨てるよりも、はっきりといらないと分かったものから捨てることで、効率よくモノが減っていき、断捨離の良さを実感できるでしょう。
また、捨てるだけでなく「譲る」という選択肢もあります。本が好きな人に本を譲る。素敵なデザインの雑貨を友人に譲るなど、引き受けてもらえそうな人がいたらまずはいきなり捨てずに連絡してみてもよいでしょう。
不要だけど価値がありそうなものは「売る」という方法があります。不用品の買い取り業者に査定してもらったり、ネットフリマやオークションに出品してもよいでしょう。
断捨離を進めることができたら、その後は新しい物をなるべく持たないよう意識しましょう。もちろん豊かな生活を送る上で、必要な物やほしい物を所持するのは大事なことですが、「物を持った分だけまた処分しなければならない」ということを念頭に入れておきましょう。
家財の断捨離は、次のような手順で行いましょう。
まずはいきなり家の中すべてを断捨離の対象にするのではなく、身の回りの小さなところから始めましょう。引き出しの中や、ひと部屋ずつなど、無理のない範囲でこつこつやっていくのが断捨離のコツです。
どこから断捨離を始めるべきか分からない人は、エリアを区切って断捨離をスタートしてみましょう。リビング、台所、寝室など、部屋を区切って断捨離することでスムーズに進むでしょう。
ただやみくもに捨ててしまうとその後の生活で困ってしまうこともあります。また、逆に不要と思っても「やっぱりいつか使うかも」と迷いが生じて捨てきれないこともあります。
そんな時はその物の必要度ではなく、残す量を決めておくのがよいでしょう。たとえばタオルは何枚、食器は何組、といった具合です。自分の普段の生活の中で必要な量を算出し、それを超える物は思い切って捨ててみてはいかがでしょうか。
断捨離は、いきなり不要な物を捨てるのではなく、分類と整理から大事というのは先ほどの章でお伝えした通りです。まずは必要な物、不要な物、保留しておく物に分けることで、間違った判断を防ぐことができます。
思い出の詰まった物はただの日用品とは意味が異なります。判断に迷いが生じたときはとりあえず保留にしておき、最後に判断しましょう。
仏壇やお墓は終活特有の断捨離です。ご先祖様が受け継いできたものをどのように整理すればいいのか、詳しく解説していきます。
仏壇やお墓は「祭祀財産」と呼ばれ、承継者に受け継ぐことができます。まずは家族や親戚など、承継を受け入れてくれる人がいるかどうかを確認しましょう。
仏壇やお墓はあなたひとりだけのものではありません。これまで家族やご先祖様がつないできたのであり、中にはあなたが知らないところでお墓参りをしている親戚がいるかもしれません。もしも仏壇やお墓の処遇に困っているのであれば、家族や親戚に相談してから断捨離を進めていきましょう。
仏壇やお墓を整理する時は必ずお寺に相談します。処分の前に、「お性根抜き」と呼ばれる読経をしてもらわなければなりません。
仏壇の引き取り処分は仏壇店に相談しましょう。仏壇本体に加え、中で用いる仏具も一緒に引き取ってもらえます。
お墓を撤去処分する場合は石材店に相談しましょう。また、お墓の中には遺骨が納まっているので、遺骨をどのようにするかを事前に考えておかなければなりません。
仏壇やお墓を処分した後、これまでお祀りしていた家族やご先祖様の新たな供養について考えなければなりません。位牌はお寺に、お骨は集合墓に預けて永代供養してもらうという方が少なくありませんので、菩提寺や希望のお寺に相談します。中には、樹木葬や納骨堂などを新たに購入して遺骨を供養するケースも見られます。
終活の断捨離で、もう一つの大きなテーマが資産や不動産についてです。
まずは自分がどれくらいの財産を持っているのか、財産目録を作って把握・整理しましょう。
上に挙げた事柄についてまとめておきます。
預金通帳、銀行印、実印、不動産関係の書類や、土地の権利書、投資関係の書類や証券など、資産に関係のあるもろもろのものを整理しておきます。
いざ自分が亡くなった時に、遺産をどのようにするか、その方針を考えておきます。
自身の死後に遺志を執行してもらうために、遺言書を作成しておきます。より法的効力の強い公正証書遺言にしておくことをおすすめします。
子どもとの同居や施設への入居のため、元気なうちから土地建物の売却を検討する人も少なくありません。専門業者に相談しましょう。
自身の老後や死後の面倒を見てくれる家族がいるのであれば問題ありません。しかしいわゆる「おひとりさま」の場合、死後のことも自分で考えておかなければなりません。
おひとりさまがすべき終活や断捨離について、そのポイントをまとめます。
最も大切なのは、元気なうちから断捨離を少しずつ進めておくことです。自身の体調が悪くなってからでは思うような整理ができなくなってしまいます。
自身の判断能力が低下した時のために、信頼できる相手を任意後見人として、財産の管理を依頼しておきましょう。身内の人でも友人でも構いませんし、弁護士などの専門家に依頼することもできます。
死後のもろもろの手続きを信頼できる人に託すために、死後事務委任契約を結んでおきます。こちらも身内や友人でも構いませんが、トラブルを避けるために、公正証書にした契約書を交わしておくと安心です。
最近では自治体や専門団体による終活支援サポートが各地で見られるようになりました。いきなり後見制度や死後事務委任契約などの活用に対してハードルの高さを感じる方は、まずはこうしたところに相談してみるところが始めてみましょう。
後悔のない終活のためには、日ごろからのコツコツとした断捨離がおススメです。最後にこの記事のポイントをまとめます。
終活とは、人生の棚卸と終わりに向けた活動。断捨離とは、不要なものを捨てて執着を離れること。終活と断捨離は相性がいい。
断捨離をすることで、身の回りがすっきりし、自身の心の負担だけでなく、亡くなったあとの家族の負担も軽減できます。家族のものは勝手に捨てず、思い出の品は安易に捨てない。迷ったときはとりあえず保留にしましょう。
断捨離の進め方は次の3ステップです。
家財の断捨離は、身の回りの小さなところからコツコツ始めるのがよいです。仏壇やお墓の断捨離は、家族や親族に相談の上、お寺に「お性根抜き」をしてもらった後、仏壇は仏壇店に、お墓は石材店に相談しましょう。資産や不動産の断捨離は、まず財産目録を作成し、方針を考えておくことが重要です。おひとりさまは、老後や死後を安心して託せる相手と、財産管理契約や死後事務委任契約を結ぶとともに、自治体や専門団体による終活支援サポートを受けることも可能です。
無理のない断捨離を通じて、あなたの終活が実りのあるものになるよう、お祈りいたします。
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※本記事の情報正確性等につきましては、細心の注意を払っておりますが、いかなる保証もするものではありません。特に宗教、地域ごとの習慣や個別の事情によって考え方や対応方法が異なることがございます。掲載情報は、ご自身の責任と判断においてご利用ください。情報の利用によって何らかの損害が発生した場合でも、当社は一切の責任を負いません。本記事に掲載の提供情報は、法的アドバイスの提供を目的としたものではありません。
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