仏間とはどういうスペース?床の間との違いや仏壇の置き方のポイント
- 2022年04月04日
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仏間と聞いて真っ先に和室というイメージを抱くかもしれませんが、仏間は単に仏壇を置くためだけの部屋ではありません。
「仏間」というスペースには仏教において、先祖を祀る上で大切な意味が込められています。
ここでは仏間がどんなスペースであるのか、またよく仏壇を置かれる傾向にある床の間との違い、仏壇の置き方のポイントについてを詳しく紹介していきます。
目次
仏間とはどんな場所なの?間取りや使い道の特徴とは一体?
仏間とは、仏像や位牌を安置する部屋のことです。さらには、本尊である仏像や先祖の霊が宿るとされる位牌を納める、仏壇を安置する部屋でもあります。
仏教では、仏間は仏様と向かい合うための場所とされています。お寺の場合、仏間にあたる場所は「本堂」と呼ばれ、同様に本堂は仏様と向かい合う場所です。
ただし、お寺や本堂は通常の民家よりも遥かに大きな規模・面積を誇ります。現在の日本の住宅事情から別室を設けることは困難である家庭が大半で、仏間をリビングや寝室として利用するケースは多いです。
もちろん、仏壇は仏間に置くのが一般的とされていますが、仏様と一緒に眠りたいのであれば寝室として利用したり、食事を共にしたいのであればリビングとして活用しても良いと考えられています。
しかしこれには、全てにおいて「仏様が中心におられること」を忘れないことが大切です。
仏間の間取りとして重要なのは、仏壇を設置する方角です。宗派によっても違いますが、仏壇が北を背にする「南向き」か、西を背にする「東向き」が一般的な設置方向とされています。
また傾向としては、日本家屋において縁側に近い畳の間になることが多いです。
これは縁側が冠婚葬祭における表口にあたるからであり、現在ではその名残りで玄関近くに設けられるケースが一般的となります。
仏間と床の間は何が違うの?仏壇を設置しても問題ない?
床の間とは、日本家屋の畳で敷き詰めた部屋に作られた、座敷飾りの一種です。正式名称は「床(とこ)」であり、掛け軸や花などを置いて飾るのが一般的な使用法となっています。
仏壇が設置される仏間と共に和室構造が多いため混同しがちですが、仏間は仏様と向き合う場所であるのに対して、床の間は「客間の一部」という全く違う性質を持つ空間です。
しかし床の間と仏間は部屋の目的こそ違えど、床の間の横に仏壇を設置するケースは多い傾向にあります。
その理由は床の間に宗教的な意味合いはないからであり、床の間に仏壇を設置したとしても問題はありません。
収納スペースに仏壇を置くのはあり?仏間や床の間がないときはどうすればいい?
洋式をはじめとしたさまざまな建築様式が採用されている昨今では、仏間はもちろん床の間もない家庭はたくさんあります。
インテリア面を考えて収納スペースに仏壇を設置するケースもありますが、多くの宗派ではこれを問題ないとしています。
ただ宗派によって、仏壇の向きにはいくつかの決まり事があることを覚えておいてください。
曹洞宗や臨済宗などの中国式の場合
まず、曹洞宗や臨済宗などの中国式の場合は、南向きに設置します。その理由は、中国では古来より高貴な人が南を向き、下位の人が北を向く習慣があったからです。
浄土真宗や天台宗などインド式の場合
次に浄土真宗や天台宗などインド式の場合は、東向きに設置しましょう。インドでは、日の出の方角である東が立身出世の方角として尊ばれていたからです。
片方を拝む際に、もう一方にお尻を向けてしまい失礼に当たるからです。
仏壇をきちんとした場所に置きたいのなら仏間があるのがベストではある
親類やご両親が信心深い場合や、先祖を丁寧に祀りたいのであれば仏間を用意した方が良いです。仏様と向き合うための空間を用意することで、手厚い先祖供養が可能となります。
もちろん、専用に用意できるだけの空間の余裕がない場合はその限りではありません。
また、仏壇に線香をあげる機会が多いかどうかによって、仏間を設けるべきか否かが変わってくるでしょう。状況に応じて、設置する場所を決めることが最善策です。
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監修者のコメント
竹内 義彦一般社団法人 終活協議会
住宅事情の問題もあるので、床の間に仏壇を安置しているご家庭が多いせいか、床の間=仏事をおこなう部屋。というイメージがありますが、仏間は仏様と向かい合うための場所になるので、特にその限りではありません。仏壇を安置する際は仏様を安置する向きに気をつけましょう。