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お盆(初盆・新盆)
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初盆・新盆のお返し品とは?初盆のお礼状・挨拶状の種類と書き方
毎年お盆のシーズンが近づくと、お供え物の選び方に頭を悩ませる人も多いのではないでしょうか。地域ごとにお盆の風習も異なり、好まれるお供え物やマナーが微妙に違うこともあるので注意が必要です。
親族や親しい友人なら直接何が良いか聞くという方法もありますが、そうすると先方が恐縮してしまいますし、あまりスマートなやり方ではありません。だからといって適当に選んでは、亡くなった人にも遺族にも失礼になってしまうでしょう。
場合によってはお盆の法要後に親族でお供え物を分けて持ち帰ることもあるので、相応しくない物を選ぶと大恥をかく可能性もあります。
亡くなった人を偲ぶ気持ちを示しながら遺族に喜んでもらえるお供え物を選ぶのは、意外と大変な作業なのです。
そこで今回は、お盆のお供え物に関するマナーや人気の品物、金額相場にのしの付け方など、お供え物の基礎知識を紹介していきます。いざというときに困らないよう、参考にしてみてください。
お盆のお供え物を選ぶのは自分ですが、何でも自由に選んで良いわけではありません。
お供え物はあくまでも亡くなった人のために用意するものなので、独りよがりな選び方はご法度です。
お供え物は慣習的に選ばれやすい品物や金額相場がある程度決まっているので、そこを抑えつつ選ぶことが大切です。
それでは、具体的にどんなお供え物が良いのか見ていきましょう。
定番かつ人気のお供え物といえば、線香やお菓子、仏花にそうめんに果物などが挙げられます。いずれも日本では古くからお盆のお供え物として用いられてきたもので、何を選べば良いか迷ったらこの中から決めると無難です。
なぜ亡くなった人に食べ物を供えるのか不思議に思う人もいるでしょう。これは仏教の「五供」という教えに基づいたものです。
五供とは、「香」「花」「燈燭」「浄水」「飲食」という五つの基本的なお供え物のことを指します.
基本的には仏教なら共通した供養のしきたりとされていますが、宗派によっては内容が微妙に異なることもあるので注意しましょう.
香は線香、花は仏花、燈燭はロウソクを指します.浄水はその名の通り清浄な水、飲食は食べ物のことです。このような基本的な供養のしきたりがあるため、それに縁のあるお供え物が選ばれるのが一般的です.
人気のある品物はいくつかありますが、実際にお供えした後のことを考えて特に重宝されるのが「お菓子」です.
お盆の時期には親戚や友人知人がたくさんお参りに来てくれることもあり、大量に受け取ったお供え物を遺族が持て余してしまうこともあります。また、手ぶらで帰すのは申し訳ないと手土産を用意する遺族もいます.
そんな時、小分けに包装されたお菓子だと、お参りに来てくれた人におすそ分けしやすいので喜ばれることが多いのです.
お盆が夏真っ盛りの時期であることを考えると、食べやすいゼリーや水ようかんなどがおすすめです.また、和菓子も幅広い年齢層に受け入れられやすいですし、日持ちを重視するならクッキーやマドレーヌ、煎餅などの焼き菓子も良いでしょう.
お土産として配られることも考慮し、できるだけ個数が多く入ったお菓子を選ぶのがポイント.
また、地域によってはお供え物として団子を作ることもあります.日本では昔から「飲食」の一つとして団子が供えられる風習があり、お迎え団子やお供え団子、送り団子など3種類も用意してお供えすることもありました.
現在では扱いにくいためお供え物として人気とは言えませんが、伝統に習いたい場合は遺族に了解を取った上でお供えすると良いでしょう.
お供え物にいくらかけるかは悩ましい問題ですが、一般的には約3,000円から5,000円が相場とされています.これ以上高価な物を選ぶと、返って遺族に気を遣わせてしまいます.
亡くなった人のために奮発したい気持ちがあっても、遺族のことを考えて相場の範囲内に抑えるようにしましょう.
地域によっては相場が異なることもあるので、念のため遺族のいる地域の人に確認しておくと安心です.
お供え物を選んだら、次にやらなければならないのが「のし」を付けることです.
のしは本来不老長寿の象徴としておめでたい席で使用されていたものですが、弔事でもマナーとして用いられるようになりました.弔事だからとのしを付けずにお供えすると、周囲の人から「非常識な人」と見なされてしまうので必ず付けるようにしましょう.
また、弔事の場合、正確にはのしではなく「掛紙」と呼ぶので覚えておきましょう.
お供え物ののしは、デパートなど品物を購入した店舗で依頼すればすぐに付けてもらえます.
自分で表書きを書く場合は水引の上に「御供」、下に自分の名前をフルネームで書いてください.
名字だけ書く人も多いですが、親族のお盆だと同じ名字だらけということもあるので誰からのお供え物か分からなくなります.
夫婦連名で贈る場合は、夫の名前をフルネームで書いた左側に妻の名前のみを書くのが一般的です.
このとき、弔事なので薄墨を使って書くべきか迷う人も多いでしょうが、薄墨はあくまでも通夜や葬儀の席で使用するものです.
「急な逝去で墨を十分に用意できませんでした」「悲しみのあまり涙で墨が薄くなってしまいました」というお悔やみの気持ちを伝えるために薄墨が用いられるため、あらかじめ分かっているお盆のお供え物にまで薄墨を使う必要はありません。ごく普通の筆ペンで書いても構わないので、安心してください.
さらに、水引についても注意が必要です.
通常ののしは慶事が何度も訪れるように水引が輪の形をしているのですが、弔事は何度も繰り返したいものではありません.このため、一度きりという意味を持たせた「結び切り」という形の水引が用いられます.
水引には黒や白といったスタンダードな色から、銀や黄など明るい色も存在します.
基本的には地域によって使い分けられており、関西から中国四国、九州の一部にかけては黄と白の水引が用いられることが多いです.それ以外の地域では、黒と白の水引を選んでおけば問題ありません.
どの色や形を選べば良いか分からない場合は、お供え物を購入する店舗のスタッフや親などに尋ねておくと良いでしょう.
お盆と言えば僧侶に渡すお布施や法要の内容などに関するマナーは広く知られていますが、実はお供え物を渡すときにも守るべきマナーがあることを知っているでしょうか.
知らないうちにマナー違反をして周囲を不快にさせてしまうことがないよう、お供えするときのマナーもしっかり覚えておきましょう.
一般的に、お盆の時期は8月13日から15日までとされています.
本来であればこの期間にお参りしてお供えするのが理想的ですが、お参りに行けない場合はお盆前の1週間以内を目安にお供えを持参するようにしましょう.
直接持参せず郵送する場合も、同じくお盆までに届くよう手配してください.
16日になると故人の魂はあの世に帰ってしまうと考えられているため、その時期にお供えしても手遅れになります.ただし、地域によっては旧暦に従い7月15日をお盆として供養しているところもあるので、日にちに余裕をもってお盆の時期を確認しておきましょう.
初盆でもない限り服装はあまり気にしなくても構いませんが、あまりに露出が多い服や派手なアクセサリーなどは供養に相応しくないので避けてください.
故人に敬意と哀悼の意を示すためにも、黒や紺など落ち着いた色の服装を心がける必要があります.
法要に参列する場合は礼服や黒い服が基本となるので、事前にサイズが合うかチェックしておくと安心です.
お供え物はお土産として配られることもあるため、小分けにできない品物を贈るのはあまり良くありません.
もちろん絶対に贈ってはいけないわけではありませんが、小分けに包装された日持ちのする品物の方が喜ばれるでしょう.
また、仏教ではお盆の時期の殺生を禁じているため、肉や魚といった生鮮食品はNGです.
お供え物を持って行くときは、そのままではなく風呂敷などで包んで持って行くとスマートです.
風呂敷がない場合は、紙袋に入れて持参しても構いません.実際に渡す段階になったら風呂敷や紙袋から取り出し、のしが遺族から読める方向で渡しましょう.
ちなみに、自分で仏壇にお供えするのは非常に失礼なことなので、必ず遺族に渡してお供えしてもらってください.
お供え物は故人のために供えられたものなので、基本的にお盆の期間はずっと供えておくことになります.
一般的には8月13日の盆の入りから16日の送り盆まで供えるとされていますが、実際にはお盆の法要で集まった親族などで分けて持ち帰ることも多いです.
ただし、茹でたそうめんや皮を剥いた果物など、日持ちしないものはお供えしたその日のうちに遺族がお下がりとして食べてしまいましょう.何日もお供えしていると、せっかくの品物が傷んでしまいます.
13日から16日までお供えし、日持ちしないものはすぐに下げるのが基本と覚えておきましょう.
このように、一口にお盆のお供え物と言っても様々なポイントや注意点があります.
人気のお供え物やのしの付け方、気を付けたいマナーやお供えの期間など、どれも知っておくと役立つ情報ばかりです.
喪主が自分で選ぶときも、親族のお盆の法要に持参するときも、これらの情報を踏まえつつ選ぶと失敗しないでしょう.
初めてのお盆でどうすれば良いか分からず不安だという場合は、葬祭関連会社や地域のお年寄りなどに尋ねてみると良いでしょう.
その土地ならではのお盆の風習にも詳しいことが多いので、アドバイスをもらえれば安心して準備を進めることができます.
お盆は一年の中でも命日に次ぐ特に重要な供養の日と考えられているため、マナーやしきたりにも十分注意してお供え物を選んでいきましょう.
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※本記事の情報正確性等につきましては、細心の注意を払っておりますが、いかなる保証もするものではありません。特に宗教、地域ごとの習慣や個別の事情によって考え方や対応方法が異なることがございます。掲載情報は、ご自身の責任と判断においてご利用ください。情報の利用によって何らかの損害が発生した場合でも、当社は一切の責任を負いません。本記事に掲載の提供情報は、法的アドバイスの提供を目的としたものではありません。
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