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リンとは、仏壇の右側に設置されているもので、リン棒(音を出す時に使う小さな棒)という専用の棒でリンの縁を叩くと、「チーン」という音が出る真鍮などで作られたものです。
仏具の正式名称として「リン」と呼び、漢字では、「鈴」もしくは「輪」と書きます。
また、宗派によっては、?(きん)、鐘(かね)と呼びます。 リンは、簡単に音を鳴らすことができるので、いつ鳴らして良いものだと誤解されがちです。
しかし、実は、リンには正しい鳴らし方と役割があります。
これは、宗派によっても異なるため、とても大切なことになります。
リンには、音を鳴らして、以下の3つの役割を果たしてくれます。 役割を果たしてもらうためには、音を鳴らす時には、ご先祖様や仏様のことを思い、心を込めて鳴らすことが大切です。
邪念とは、人が持っているよこしまな考えや雑念のことを言います。
この邪念を払ってくれる役割の1つにあります。
「チーン」という美しい音にのせて、供養や祈り、俗世に生きている人の心の気持ちを極楽浄土に届ける役割があります。
リンの音は、ドレミファソラシドの「レ」音が基準になっており、読経の音程とリズム、スピードを合わせ易い音です。この音により、読経を合わせてくれる役割があります。
リンは、仏前に向かう度に鳴らすものではありません。
リンを鳴らすのは、お勤め(勤行)で読み上げる読経(どっきょう)の中で、鳴らす場所が決められているためです。
お線香をあげる時やご飯をあげる時に鳴らしてしまうと、無闇矢鱈に鳴らしている行為となってしまいますので、気をつけましょう。
今まで、リンの正式な鳴らし方を知らず、仏前に手を合わせる度に鳴らしていたことを気にされる方もいらっしゃるかと思いますが、今日から、正しい使い方をすれば良いことですので、気にされることはありません。
リンを正しく鳴らすためには、リン棒の持ち方を正しくすることから始まります。 リン棒の上の方を、親指と人差し指で軽く、力を入れずにつまむように持ちます。
そして、 リンの角を外側もしくは内側から優しく叩きます。 この時に、真上から縦方向にリンを叩いてしまわないように気をつけましょう。縦方向に叩いてしまうと、本来のリンの音色で響いてくれません。
なお、リン棒には、木だけで出来ているものと布や皮が巻いてあるものがあります。
違いは、おリンを叩いた時の余韻にあります。布や皮が巻いてあるリン棒で叩いた場合、木だけのリン棒で叩いた時に比べ、長く、綺麗な音色となります。
また、鳴らした音を消したい時には、リン棒でおリンの上を押さえてあげると音が消えます。
一般的に、リンを購入する際には、リン棒やリン布団、リン台を一緒に購入します。
リンとしての役割を果たすためには、リン本体だけではなく、上記のものが必要になるため、セットで販売されていることが多くあります。
リン本体・リン台・リン布団・リン棒の、各商品について詳しく説明していきます。
リン本体は真鍮や銅等で作られています。 一般的に知られている形は鉢形のものですが、小型でリンと座布団に持ち手がついた「印金(いんきん)」や台座を必要としない「高台リン」、密教で使用される二つの蓋のような形をしたリンを振り子のように左右に振るものがあります。
また、最近は、モダンタイプの仏壇に合わせて、小型で球形のリンもあり、とても人気があります。
リン本体とリン台の間に敷く、リン用の座布団です。形(布団型や輪っか型)や厚み、色は様々です。
宗派によって、決まりがある場合がありますので、事前にご自身の宗派を確認し、購入されることをお勧めします。
リン布団の下に置く、リンの台座となるものです。 高さや形に種類があり、リン布団同様、宗派によっては決まっている場合がありますので、事前に確認をしてから購入しましょう。
同じ宗教の場合でも、宗派によって異なることもありますので、ご自身の宗派が分からない場合は、菩提寺に確認をしてから、購入しましょう。
リンを鳴らす棒です。
木材だけのものと、布や皮が巻かれているものがあります。 こちらも、宗派によっては決まっていますので、事前に確認をしましょう。
リンを選ぶ時には、リン本体の形やリン布団、リン台、リン棒だけでなく、サイズにも気を配ることが大切です。
また、リン本体の材質によって、金額が大きく変わってきますので、同様に材質も考慮する必要があります。
その中でも、選ぶポイントとして最も大切になってくる、宗派による決まりについて、以下で説明していきます。
リンに関して、特に決まりがあるのは以下の2派となります。 その他の主だった宗派に関しては、特に決まりはありませんが、購入される際は、菩提寺もしくは購入される仏具店に確認されることをお勧めします。
リンをリン布団の上に置き、リン台に固定します。リン台は六角型のものを使用します。
リンを金襴輪(きんらんわ)という輪型になったものの上に置き、リン台に固定します。
リン台は四角型を使用します。真宗大谷派ではリン布団の代わりに金襴輪を用います。
リンは、金属製となりますので、時間が経つと劣化が進み、表面がくすんだり、変色したりしてきます。
日々のお手入れをしつつ、定期的に磨いてあげることで、劣化を抑えることができます。
リンの輝きは、ご自身の心を表しているとも言われています。ぜひ、日頃から心を込めてお手入れすることを心がけましょう。
お手入れをする時に使うものは、柔らかい布と「専用の洗浄剤」「研磨剤」「酢」のいずれかになります。
汚れの種類や度合いによって、選ぶことをお勧めします。 「専用の洗浄剤」「研磨剤」は、布に洗剤をつけ、力を入れず、撫でるようにリンを磨いて行きましょう。最後には、乾いた布やマイクロファイバー布を使って仕上げましょう。
ただし、リンが金メッキや金箔仕上げのものの場合、研磨剤を使うと剥がれてしまいますので、使う前に材質に適しているか確認をしましょう。 酢で錆を取る場合、料理用の酢にリンをつけ、一定時間経過後、ぬめりが取れるまで水でよく洗い流しましょう。自然に優しいエコな方法となります。
なお、青緑色になるなど変色が激しい場合は、ご自身でお手入れすることは控え、専門の業者や職人の方にお任せしましょう。 無理してお手入れしたことで、リンが傷ついたり、表面が凸凹になったりしてしまうことがありますので、気をつけましょう。
一般的には3回打ちますが、浄土宗では八下(はちさげ)と言い8回打ちます。
また、浄土真宗本願寺派(西本願寺)では、はじめに2回、中ほどで1回、最後に3回打ち、真宗大谷派(東本願寺)では、はじめと中ほどに2回、最後に3回打ちます。
リンについて説明してきましたが、いかがでしたでしょうか。 日頃目にすることが多く、仏具の中でも親しみのあるリンですが、正式な鳴らし方や役割があるということに驚かれた方もいらっしゃったかと思います。
ご自宅に仏壇が無ければ関係ないと思いがちですが、実は、お付き合いの中で、知人のお宅に伺い、仏壇に向かわれることもあるかと思います。 ご先祖様や仏様をお祀りしている仏壇は、そのご家庭にとってはとても大切なものです。
リンの取り扱いについての知識を持っているだけで、失礼にあたる行為を防ぐことができますので、ぜひ、参考にしてください。
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※本記事の情報正確性等につきましては、細心の注意を払っておりますが、いかなる保証もするものではありません。特に宗教、地域ごとの習慣や個別の事情によって考え方や対応方法が異なることがございます。掲載情報は、ご自身の責任と判断においてご利用ください。情報の利用によって何らかの損害が発生した場合でも、当社は一切の責任を負いません。本記事に掲載の提供情報は、法的アドバイスの提供を目的としたものではありません。
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