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飾り方(祀り方)
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仏壇には何をお供えする?注意点は?
日蓮宗が他の宗派と異なるのは、御本尊が仏像ではなく大曼荼羅であるという点です。
仏像や掛け軸の選び方、そして祀り方が日蓮宗で独特のものになりやすく、大曼荼羅が隠れないように注意をして仏具の準備していく必要があります。
また、こうした特徴があることから仏壇を選択するときのサイズにも注意が必要です。
大曼荼羅を設置する時や日蓮聖人を祀る時のバランスを考慮して、最も適したサイズの仏壇を購入しなくてはいけません。
日蓮宗の御本尊は、日蓮聖人ではなく大曼荼羅です。一般的に、御本尊は仏様を祀ることが多いためサイズの大きな仏像を準備する必要があることがほとんどです。しかし、日蓮宗は大曼荼羅を御本尊とする性質上、普通の宗教的な祀り方とは異なった観点から準備を進めていかなくてはいけません。
日蓮宗の開祖は日蓮聖人であることに違いはありませんが、御本尊には掛け軸として大曼荼羅を設置します。
大曼荼羅を設置したその前に日蓮聖人を祀るようにするのが日蓮宗では一般的です。そのため、日蓮聖人の仏像のサイズは他の宗派の仏様と比較しても小さくなることが多いです。日蓮聖人の仏壇サイズを大きくしてしまうと仏壇の奥行きが無くなってしまったり、幅そのものが小さくなって脇侍の設置が難しくなることがあるのです。
何よりも、仏像によって大曼荼羅が隠れてしまっては意味が無くなってしまいます。仏像が大きすぎて大曼荼羅が隠れると、御本尊を拝むことができなくなるためこれは宗教上の意味合いでも良くありません。
日蓮宗の場合は、仏壇を選択するときに御本尊用の高さがきちんと記載されていますので、間違えないようにこれを確認することが大切です。仏壇を購入する時にも、仏像や御本尊のこうした設置方法とサイズを理解してから検討しなくてはいけません。
日蓮宗の脇侍は、大黒天と鬼子母神の二神です。日本の大黒天は、七福神の中の神様であると考えられていて台所などに祀られていることが多いです。文字通り、飲食を司る神様と解釈されていますが実はインドの神様と同一視されている背景もあります。ですので、仏教とは深い繋がりがあります。
一方で、鬼子母神は安産や子育てを司る神様であるため安全祈願の神様であることが多いです。元々は、悪鬼であった存在なのですが、仏教の教えによって法華、つまり日蓮宗の守護神となる立場になったと考えられています。そのため、この二神を脇侍として祀る必要があります。
祀り方は、正面から見て左側に大黒天を設置して右側に鬼子母神を設置します。1つ注意をしなくてはならないのが、脇侍の向きです。他の宗派では脇侍は御本尊の方を向いていることが多いですが、日蓮宗の脇侍は正面のまま設置することが重要です。
大きなお寺などでは別ですが、一般家庭で祀ることを考慮するときには、①大曼荼羅②日蓮聖人③大黒天④鬼子母神の4つはセットで考えなくてはいけません。日蓮宗の御本尊が大曼荼羅であるため、必ず大曼荼羅は必要になります。
一方で、日蓮聖人は絶対に設置しなくてはならないものではないとする考え方もあります。しかし、日蓮宗の開祖であるという事実も存在しますので、サイズが小さくても良いので祀っておく方が宗派としては無難といえます。
実際に、他の宗派に関しては大曼荼羅と仏像をセットで設置しなくても良いとしているところもあります。御本尊が存在すれば、それで仏壇の意味は成していると判断できるからです。
また、大黒天と鬼子母神の二神に関しても必須です。脇侍は、より深く仏教や教化に触れる意味合いで存在しています。信仰の深さに関わってくることなので、設置しておく方が良いのです。
日蓮宗では、大曼荼羅が御本尊であるため祀る時の高さに注意をしなくてはいけません。現代で提供されている掛け軸には、二つのタイプの掛け軸が存在します。
一つは、そのまま立たせるタイプの掛け軸です。そのまま立たせる種類の掛け軸の場合、サイズがそのままでも問題無いため目算が立てやすく、祀る方も簡単に設置できるようになっています。
もう一つは、紐などで引っかけるタイプの掛け軸です。このタイプの掛け軸は、吊るして設置することができます。ただ、吊るす部分の高さが必要になるため、設置する高さには余裕を持っておいた方が無難です。
これは、脇侍や仏像を祀る時にも当てはまります。御本尊が大曼荼羅なので、これがズレてしまうと全体の祀り方もおかしくなってしまいます。大曼荼羅を正しく祀らないと他の仏具を設置できないので、掛け軸の調整は重要なポイントになるのです。
日蓮宗の仏壇選びに決まりはない “基本的に日蓮宗とはどのような宗派ですか?日蓮宗は、その名の通り「日蓮」によって開かれた宗派であり法華経が本経典になります。仏具の木鉦などのような日蓮宗だけ独自で使用する仏具もあり南無妙法蓮華経の題目を唱えることと善を積むことで、誰もが救われると説いていることに特徴があるのです。
本尊とは、宗教や宗派の信仰のシンボルを指します。特に仏教では、仏像や仏を描写した絵画であることが多いと言われています。日蓮宗の本尊は、仏を文字や梵字で表した曼荼羅のことを法華曼荼羅と言います。
具体的には、身延山久遠寺の釈迦牟尼仏が本尊とされています。日蓮宗の仏壇選びには、仏具を除けば絶対的な決まりはありません。唐木造りかモダンづくりを選んでおけば無難な選択になります。
日蓮宗で大切なのは、経典にあるのでこだわることはありません。それよりも、日々のお題目を唱えて、日々何かひとつの善をほどこすことを忘れてはいけません。功徳を積むことを何より大切にする宗派です。特にお題目を唱えれば仏具は、それほどの意味を持つものではないと考えています。
日蓮宗の仏壇選びにおいてよく間違えるのが日蓮正宗との違いです。名前は似ており、元は同じなのですが分派し別れているため考え方や仏具の祀り方、ご本尊に至っても多少異なっています。
お仏壇選びに日蓮宗と日蓮正宗では違っていることを、まず理解しておく必要があります。日蓮宗の選びかたには決まりがあるわけではありません。日蓮正宗において専用のお仏壇が用意されていることがほとんどです。厨子がついておりこの厨子の中にご本尊を祀るのが本式と考えています。宗派によって大きくご本尊の考え方は違います。
日蓮宗は決まりがないために一般的な仏具店で選んで自分の好みで決めることができます。一方、日蓮正宗は、一般の仏具店に置いてあることはないと考えられますのでお寺に相談することが必要になります。日蓮正宗は、仏像を認めていないこともあり仏壇に関してもこだわりがあることを知っておくことがポイントになります。
日蓮宗は、弟子を限定して考える思想はありませんから、誰でも経典を唱えて信心に励めばその形式にはこだわらないという事です。
日蓮宗のお仏壇選びでは自分で選択する幅があります。モダン造りか唐木造りのどちらかを選択しておけば問題ありません。
唐木仏壇とは、シタン・コクタンが使用された仏壇の総称になります。仏壇をおおまかに分類して家具調や金づくりがありますがそれに並ぶ様式です。
モダンづくりは、最近の流行で明るい色や素材が使われておりサイズにも決まりがなく小さな形にできるので重宝されています。
浄土真宗などで使われることが多い金仏壇は、日蓮宗では使うことはあまりないので、部屋の色調などにあわせたモダンなものを選ぶ人がふえてきています。
宗派によって仏壇選びは様々ですが、日蓮宗は比較的その点に関しては自由に、通常の購入方法で手に入れることができます。唐木仏壇かモダン仏壇を選べばその真ん中に曼荼羅を飾るということを守ればいいです。
形式はありませんが、仏具には選択する要素がありますのでお寺に確認してお飾りを用意すればいいです。各家庭において安置しておくスペースも予算も違ってくるはずです。無理をしないでお部屋にあった仏壇選びで問題ありません。
日蓮正宗の仏壇選びは、宗派としての考え方にも影響してきますが一般的な仏具店には置いていないことが多いです。
日蓮正宗は、割と過激な思想を受け継いでいることで知られています。日蓮聖人の教えを学んでいた弟子たちの間でも考え方が異なり入滅後に分派した経緯があります。日蓮聖人の行き過ぎた面を緩和しようとしたのが日蓮宗でそのまま厳格に守っているのが日蓮正宗という宗派と考えればいいです。
日蓮正宗は、違う思想を持っていた日興という弟子が日蓮聖人の教えを第一に考えて立ち上げました。日蓮聖人を「崇拝の対象」と考えているので修行をすることに非常にこだわり多宗派のような仏壇とは考え方が違うため一般の仏具店には置いておらず独自の経路で製作しているものです。本尊のとらえかたや修行に関する考え方が根本的に違っていることに注意が必要になります。
日蓮宗は、本尊に関する面で経典を重視する点でもともと同じ日蓮を開祖として祀っていることに変わりはありませんが主義が違うことを理解すればいいでしょう。本山は、身延山久遠寺になります。
日蓮宗のご本尊は曼荼羅になりますが、曼荼羅を中央において脇侍・日蓮聖人の仏像や掛け軸を飾ることを守る必要があります。日蓮宗のお仏壇は、決まりがありませんので部屋の広さや予算に合わせて唐木仏壇かモダン仏壇を選んでおけば問題ありません。一般仏具店で選択すればいいですが、問題は宗派を間違えないことです。
日蓮正宗は2字違うだけですが、本尊や仏壇に関する考え方も大きく変わっている宗派になりますので間違えないように注意しましょう。
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