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神式のお葬式で知っておきたい香典袋のマナーは?参列時のマナーや作法を紹介
金光教は同時期に開かれた黒住教・天理教と合わせて「幕末三大新宗教」とも呼ばれています。本記事では金光教の教祖や教え、葬儀のマナーなどについて詳しく解説します。
金光教は1814年に創始された新宗教で、教祖は川手文治郎です。天地自然との調和を重視し、神への感謝を基にした教えが特徴です。
葬儀は神道に近い形式で行われ、祝詞や賛歌が使われます。香典や服装など独自のマナーがあり、お墓や仏壇も特有のスタイルを持っています。
金光教とは神道十三派の一つであり、江戸時代末期に赤沢文治、後の金光大神(こんこうだいじん)が開いた創唱宗教です。約1600の教会や布教所を持ち、約45万人の信者がいます。
安政6年(1859年)10月21日、教祖である赤沢文治が神様から「世間で難儀している者たちを取次ぎ助けるように」という願いを受け、家業としていた農業を辞めて、人を助け導くことに専念するようになります。
金光教では、この日を金光教の立教と定め「立教神伝(りっきょうしんでん)」と呼んでいます。
金光教の教えは、神へ無礼を働けば凶事を招き、神の願いにかなう正しく基本的な生き方を行えば、神に守られて生活を送ることができるという教えを説いています。
神と人の関係性についても、人は神への祈りや神の助けを必要とし、また神も人を助けることで神としての働きを行える、という関係を説いています。
また、金光教の特徴とされるのが「取次」です。金光教において、人は結界内で生神金光大神の代理(てがわり)である取次者に、祈りや願いを伝えます。人は取次者を通じ神に祈りや願いを届けることで、神から助かりを授かります。
厳しい戒律などは存在せず、すべての人は神のいとしご(氏子)であるという考えから他のすべての宗教を否定しないという思想も持っています。基本的な生き方を行なっていれば、多少の逸脱を咎めない、という寛容性を持つ特徴が金光教にはあります。
金光教は神道ですので、仏式の葬儀とは様々な点で大きく異なります。金光教の葬儀は、死者へのお別れの場であり、死者の御霊(みたま)の安らぎと遺族のこれからの暮らしを神に願う儀式です。
葬儀式の流れは、まず祭主が故人に代わり神に故人の生涯のお礼をつたえ、以後の立ち行きを願う終祭を執り行います。その後、告別式を行い、火葬場で火葬の儀を行います。最後に葬後の儀として、故人の霊に葬儀の終了を告げる儀式をとり行います。
拝礼は音を立てない忍び手で、一拝四拍手一拝でおこないます。柏手が四拍手(しはくしゅ)なのは、一般的に「四」を忌み嫌う風習を戒めるのと同時に「しあわせ」の意味を込めるという教祖の精神に基づき、金光教は柏手を4回行う決まりになっています。
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金光教の祭壇は、他の神道と同じくお供え物である神饌物(しんせんもの)があります。協会や地域によって多少の違いはありますが、基本的に以下のものをお供えします。
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金光教は神道なので、香典とはいわず「御玉串料」といいます。香典は、お線香の代わりに故人にお供えするものなので、仏式の葬儀の時のみ使用します。不祝儀袋の表書きには御玉串料、または御霊前と表記します。不祝儀袋は各宗教で違いますので、失礼に当たらないように事前に確認しましょう。
故人の宗教が事前にわからないこともあります。白黒の水引に表書きを御霊前と表記したものを使用するケースが多いようです。神道、神式の葬儀では、不祝儀袋の水引は白黒か双銀を用いるのが一般的です。
金光教の葬儀での服装は、一般的な喪服で大丈夫です。黒のスーツに白いワイシャツ、黒のネクタイを着用すれば問題ありません。その他に注意したいのが靴下の色です。見落としがちですが葬儀では黒色の靴下を着用しましょう。
女性の場合も一般的な喪服を着用しますが、光沢のある素材や助けているようなデザインは避けましょう。ストッキングやタイツは黒を着用し、アクセサリーは婚約指輪と結婚指輪、真珠以外は着用しません。真珠を身につける場合、特にネックレスは一連のもの以外は着用してはいけません。真珠が葬儀で着用が認められているのは、真珠が涙の象徴として捉えられているからです。そのため、2連以上のものは悲しみが重なるということを連想させるため着用を避けるのマナーです。
挨拶などで冥福・成仏・供養といった言葉を使用しがちですが、これらはすべて仏教用語のため神道である金光教では使用してはいけません。また不祝儀袋にハスの花の絵が入っているものも仏式のものなので、たとえ表書きを「御玉串料」と表記しても金光教には使用できません。
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神道ではお墓を建てない宗派もありますが、一般的には金光教は仏式と変わりません。神道もお墓を建てますが、「神道型」と呼ばれる形式を採用します。
神道型は正面の文字には「○○家之墓」という文字を使用せず、「○○家之奥城」と表記します。奥城は「おくつき」と読み、墓と同じ意味で使用されます。奥城は、その他にも奥都城や奥津城とも表記されますが、いずれも意味は同じです。
墓石の形も様々ですが一般的に「竿石」と呼ばれる、石の先端が尖っている形式が多いです。仏式における水鉢はなく、代わりに玉串などをお供えするための台である八足台が設置されます。
金光教では仏壇ではなく祭壇を備えます。しつらえとしては、天地書附を奉掲し霊前には霊璽を奉安します。また霊神簿を備え、お供え物を捧げます。お供え物は毎朝炊いたお米と水、その季節の初物などをお供えします。地域などによりお供え物の種類やお供えする場所に違いがあります。
金光教は江戸末期に開かれた神道十三派の一つです。
金光教は黒住教と天理教と合わせて「幕末三大新宗教」と呼ばれています。
正しく基本的な生き方を行えば、神の加護を受けて生活を送ることができるという教えがあります。金光教は、他の宗派を否定しない寛容さを持った宗教です。金光教の葬儀は神道のため、仏式の作法と混同しないように注意しましょう。
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※本記事の情報正確性等につきましては、細心の注意を払っておりますが、いかなる保証もするものではありません。特に宗教、地域ごとの習慣や個別の事情によって考え方や対応方法が異なることがございます。掲載情報は、ご自身の責任と判断においてご利用ください。情報の利用によって何らかの損害が発生した場合でも、当社は一切の責任を負いません。本記事に掲載の提供情報は、法的アドバイスの提供を目的としたものではありません。
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