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老衰の死亡までの期間は?ご家族が準備することや心構えについて解説
葬儀では、遺族や参列者が静かに故人をお見送りすることが第一です。
何事もつつがなく進行することが遺族の理想ですが、トラブルになってしまうケースが存在します。
今回は葬儀に関連する具体的なトラブルの事例とその対処法について紹介します。
葬儀社と契約する場合には、その葬儀社から見積書が渡されます。大概は、契約者も葬儀社と話し合いを行い、その金額に決めたので納得していることでしょう。
しかし、いざ費用を支払う時に請求された金額をみると、最初に提示された見積額をはるかに上回り愕然としてしまう場合があります。
とある暑い夏の日に故人の葬儀を行うことになり、格安のプランを紹介している葬儀社を選んだ。ホームページや新聞チラシでも紹介されている通り、今回の葬儀のプランも50万円と見積り額が提示され安心して契約をし、葬儀を頼んだ。
葬儀自体は、トラブルもなく無事に終了したのだが、請求された金額をみると150万円に上り、最初に提示された見積額をはるかに上回っていた。
この事例ではプランで示された金額を100万円も上回った費用となっています。追加請求については次の費用がかかってしまったことが想定されます。これらの費用が見積書に盛り込まれていたか否かを確認する必要があります。
火葬場によっては使用料金が無料の場合もありますが、そのほとんどが有料です。また、火葬場の使用料金については、日本全国一律に設定されているわけではありません。
火葬場の運営団体には市区町村のような地方自治体が運営する公営のものから、民間企業が運営するものまで様々です。これらの火葬場は無料(0円)~7万5000円程度と使用料金にかなりの差があります。
本事例の業者の契約書には、おそらく別途費用として小さな文字で、火葬場の使用料金が発生することが記載されている可能性があります。
葬儀には司会進行のほか、参列者を誘導する交通整理などの運営スタッフが必要となることがあります。この費用も契約書には、別途費用として小さな文字で、運営スタッフの人件費が発生することが記載されている可能性があります。
暑い夏の日に故人が亡くなり葬儀をすることになったわけですから、通常よりも大量のドライアイスがご遺体の保管に必要になった可能性があります。
実は、亡くなってすぐの火葬は法律で禁止されています。つまり、亡くなった時刻から24時間を経過しなければ火葬はできません。
更に、亡くなった日、通夜式・告別式を順次行う場合には、最低3日はドライアイスの使用が必要とされます。
そのため、3日間にわたりご遺体を安置するための防腐処置として、大量に使用されたドライアイスの費用が追加されたと思われます。
このドライアイスの費用(通常1日あたり8000円〜1万円)についても見積額に含まれていないことが想定されます。ただし一般的には、3日分はプランに含まれていることが多いです。
他に見積額に含まれていない可能性があるのは搬送料金も挙げられます。病院で亡くなった場合には、ご自宅または安置所へ搬送します。その後、通夜式、告別式後に火葬場へ搬送するわけですから、移動距離もさることながら最低でも2回分の搬送費用が発生することになります。
また、葬儀の会食である通夜ぶるまいや精進落としで、料理の発注および追加発注をした場合にも、料金は発生します。
葬儀プランとして提示されている葬儀のサービスの内容に、葬儀で発生する上記のような費用(火葬場の使用料金、運営スタッフの人件費、ドライアイス、搬送費等)が別途費用となっているかどうかをしっかり確認する必要があります。
追加料金前提で格安のプランを提示する業者、素人ではよくわからない見積書を提示する業者には注意する必要があります。
そのため、葬儀社のホームページを参考にする場合や、資料請求してそのサービスを検討する場合には、「追加料金は一切不要」なのか、「どのサービスで追加料金が発生するか」を、わかりやすく明示している葬儀社を選びましょう。
追加料金がかかるときに、確認をしてこないような葬儀社は避けるのが賢明です。
互助会とは、冠婚葬祭のサービス提供を業としてビジネスを行う事業所のことです。入会手続きを経て冠婚葬祭の積立を行っていきます。加入者の家族であれば積み立てたお金を利用できます。掛金も選べ、結婚式・葬式のどちらでも利用可能です。
葬儀費用が、積立金から全て賄われれば問題は無いのですが、実際には葬儀費用がこの積立金を上回るケースが多いと言われています。
葬儀費用のために事前に48万円を積み立てていたが、葬儀終了後に数倍の金額を請求された。
互助会に入会することのメリットは、豪華な葬儀会館や会員割引が利用できる点にあります。ただし、互助会ではもともとの葬儀会館の利用料や祭壇費用が高額に上る場合も多いです。
また、通常は葬儀社が手配する火葬場使用料の実費や寺院へ支払うお布施(読経料・戒名料)は含まれていません。密葬や直葬であれば別でしょうが、実際にはそれよりも葬儀費用はかかります。
また、解約させない、解約料が高すぎるなど解約にまつわるトラブルの事例もあります。解約には約款に記された解約手数料がかかります。
積立金と契約内容について事前にしっかりと把握した上で契約しましょう。
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遺族が契約の際に葬儀の内容について十分に説明を受けて契約しても、実際の葬儀ではその契約内容と違った葬儀内容になる場合があります。
葬儀の内容を十分理解して契約したつもりだったが、実際の葬儀では棺の種類や、花輪の数、食事の内容が違っていた。
この場合は、葬儀社側の発注ミスや、葬儀までに備品の準備が間に合わなかったこと等が挙げられます。
口頭で十分説明を受けていても、「あれは、そちらの勘違いです。」、「あの説明で誤解を招いたかもしれません。」と、言い逃れされるおそれがあります。
そのため、契約した内容は全て書面化してもらうことが必要です。受けた説明の内容が契約書に記載されていなければ、速やかに葬儀社へ確認をとりましょう。
この場合は主に2つのケースが考えられます。
1つ目は、事前に遺族が葬儀社を決めていたが、親戚の計らいで全く別の葬儀社が担当することになったケースです。
2つ目は、医療機関で紹介された葬儀社に依頼することになったケースです。
上記の2つのケースを具体的な事例でみてみましょう。
1.父が亡くなった後、全く知らない葬儀社がやってきて葬儀を執り行うことを持ちかけて来た。聞けば、故人の搬送や行政へ提出する死亡届の作成に追われる我々のために伯父が手配したようだ。自分たちが気に入った葬儀社に依頼したいのに・・・迷惑だ。
2.医療機関で父が亡くなり心の整理がつかないうちに、医療機関から連絡を受けた葬儀社がやってきた。その勧めに素直に従って良かったのだろうか?
事例で紹介したケース毎に対処法を紹介します。
1.親族の計らいで複数の葬儀社がバッティングしてしまいトラブルになるケースは割とあります。どちらかの葬儀社をキャンセルすることは可能です。ただし依頼後になるとキャンセル料が発生します。このようなことを避けるために、親類縁者へ事前に葬儀社を決めていることは伝えておきましょう。
2.予想外の家族の死に動揺している時に起きやすいです。気持ちの整理がつかぬ内に葬儀社の言われるがままに契約を承諾してしまうと、こちらの望む葬儀ができないばかりか、後に高額な請求を受けトラブルになるおそれがあります。不安な場合には、「すでに葬儀社は決まっている」と、そのすすめを固辞しましょう。
故人の葬儀を遺族で行った後、いきなり電話が鳴り、葬儀社への会員登録の勧誘や、葬儀に関するチラシ等の郵送物が送られてくる場合があります。
売る側も必死とはいえ、葬儀社を選択するのは、自分の望む葬儀社を指定している方と、最終的な選択権を持つその家族です。
父が病院で亡くなった。親族のみの小さな葬儀を行った後で家族がホッとしていると、名前すら聞いたことの無い葬儀社の電話勧誘や、葬儀に関するチラシ等の郵送物がどんどん送られてくるようになった・・・一体何なのだと唖然とした。
何らかの情報の漏えいがあったと考えられます。この状況では、電話勧誘の場合、亡くなる家族が当分いないことと、希望する葬儀社は既に決めていることを理由に固辞しましょう。
電話のサービスを利用できるなら迷惑電話に登録し、その後の電話勧誘をシャットアウトすることをお勧めします。チラシ等の郵送物は当然破棄です。
家族葬とは、家族や親族など近親者のみで行う葬儀です。来客を呼ばず、小規模で済ますことが多いですが、告別式のみの1日に簡略化する場合もあれば、一般的なお葬式のように通夜と告別式の2日間行う場合があります。
この家族葬で起きやすいトラブルは、参列に関することと、お葬式の金額に関わることに大きく分けられます。以下、事例を見てその対処話法を考えてみましょう。
1.父が高齢で仕事を辞めてから時間が経っていることもあり、お葬式はごく近い近親者だけですますことにした。無事に火葬もすませたあと、とある親族から葬儀に呼ばれなかったと苦言を呈され、以降ギクシャクとした関係になった。
2.予算的にも大きなお葬式をするつもりはなかったので、家族葬にしますと葬儀社に伝えたにもかかわらず、最終的にかかった費用は一般葬とほとんど変わらず、100万円近くかかってしまった。
1.家族葬の場合は、葬儀の参列者はあらかじめ喪主が決めます。ただしそれは喪主側の事情で、相手側からはお葬式に参列したくてもできないということも生まれます。
参列できない不満が生じないように、家族葬を行う場合は自分の一存だけでなく、周りの人に出席者の確認をしたり、故人と親交が深かった人には理由を説明した上で理解を求めましょう。また「故人の意思で」と言えば、納得していただけかと思います。
2.家族葬だから費用が安い、ということはありません。もちろん参列人数によって、会場の規模や通夜振る舞いの費用が変わります。ただし、葬儀一式費用はそれほど変わらず、宗教者へのお布施も一般葬と同額です。むしろ二日葬と一日葬の方が費用は大きく変わるでしょう。
また、家族葬の場合は参列者からの香典収入があまりないので、それを葬儀費用に補填することもあてにできません。まずは見積もりを取り、オプションで不要なものがないか確認しましょう。
ここまでで紹介させていただきましたように、悪質な業者が原因で一方的なトラブルになるケースもありますが、多いのは、素人である遺族側と、玄人である葬儀社の意識に違いがある事です。
その一つが、「葬儀一式」という言葉の意味合いです。素人としては、葬儀全体の表現に受け取りがちです。そのため、葬儀社のチラシ等で「葬儀一式、破格の○○万円!」というフレーズに目が行き、「これは安い!」と錯覚してしまいます。この時点で、既に勘違いが生まれていると言っていいでしょう。
では、葬儀社はどんな意識でこのフレーズを出したかと言えば「”葬儀の一部”、破格の○○円!」というつもりで宣伝しているということです。
では、葬儀社の葬儀費用の考え方とはどういうものなのでしょうか?
次のような計算式になります。
葬儀一式(葬儀社自身で提供するヒト・モノ)+葬儀社とは別会社・団体が関与する費用+お布施=葬儀費用
つまり、葬儀社自身で提供するヒト・モノ以外は費用にカウントしていないということです。当然、見積書も葬儀社自身で提供するヒト・モノ費用しか記載されていません。
そのため、葬儀一式=葬儀費用と勘違いした遺族は、葬儀社で言うところの「葬儀費用」として請求された金額を見て、倍以上であることに絶句してしまうことになります。
つまり、前述したトラブルのケースである「葬儀後に高額な追加料金を請求された」でも指摘しましたが、火葬場使用料、葬儀社以外の人件費、他の業者に発注したドライアイス、飲食接待費用、搬送に利用する車両、その他、返礼品等も加えて、葬儀社とは別会社・団体が関与する費用である「実費費用」の存在がトラブルの要因となると言うことです。
まずは前述した実費費用が、葬儀社の葬儀プランの中に組み込まれているかを確認します。ただし、プラン中にそれらの費用が組み込まれていなくても、「悪質業者!」と断言するのは早計です。
前述した実費費用が、葬儀社の葬儀プランの中に組み込まれていない場合は、その実費も含めた葬儀費用の総額を出してもらいます。ただし、僧侶に受け取ってもらう「お布施」の相場は、菩提寺と故人や喪主との関係や戒名によるので、葬儀社もよく解らないかもしれません。
少なくとも、「お布施」の費用を除いた、「葬儀一式(葬儀社自身で提供するヒト・モノ) + 葬儀社とは別会社・団体が関与する費用」は出してもらいましょう。
費用のことで後々葬儀社と揉めないために、複数の業者に相談しておくのが望ましいです。あらかじめ複数の葬儀社に相談しておけば、業界全体の費用相場が見えてきます。
費用は葬儀社ごとに変わるため、2〜3社ほどに見積もりを取ればおおよそどれくらいのお金が必要なのかが見えてくるでしょう。
相見積もりを行えば、費用を抑えられる葬儀社とそうでない葬儀社が見えてくるため、より選びやすくなります。ただし、単に総額の安さだけでなく、費用の内訳の明確さや担当者の対応なども考慮して選ぶことも大切です。
危篤やお亡くなりになられてからですと、十分に考える時間がなく、焦って葬儀社の言いなりになってしまうケースが多くなるのが実情です。
人の死は突然にやってくる事もあります。生前に終活をしながら、万一のときが来たときのために考えておく事で、余裕をもって色々な事を考える事ができます。このように準備しておく事が結果的に葬儀のトラブルを回避する事に繋がります。
葬儀に関して、もしも契約した内容についての疑問に真摯に対応してもらえなかったり、トラブルに発展した場合は、地域の消費者センターに相談してみましょう。 管轄の消費者センターがわからない場合は、電話で局番なしの「188」消費者庁の「消費者ホットライン」で、最寄りの消費者センターを案内してもらえます。
「悪質業者がお客を食い物にする」という葬儀トラブルは確かに存在し、メディアでも取り上げられることはあります。
また、葬儀に触れる機会は、素人がそんなにあるわけではなく、喪主になることなど人生に一度や二度、あるかないかです。
そのため、どうしても葬儀社と素人同然である遺族との、葬儀の知識や、葬儀に関する費用等の意識の差は顕著になってしまいます。
葬儀社としても素人同然の遺族に配慮した料金設定や、費用の明示の仕方を工夫する必要があります。
一方、素人であるお客の方も、「葬儀社にすべてお任せ。」という意識を改め、葬儀に関する知識の習得もいざという時のために行っておくべきでしょう。
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