新盆見舞いいつ行く?贈り物や渡し方、お香典の相場も紹介

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新盆のご家庭に伺う場合は、新盆見舞いを送るのが一般的です。

ご遺族が初めて迎える新盆は、通常のお盆よりも丁寧かつ盛大に行われます。

一方で、「新盆見舞いは何をしたらいいのか」「新盆見舞いには何がおすすめなのか」わからない方も多いのではないでしょうか。

この記事では、新盆見舞いにいつ行くのかや、贈り物、渡し方、お香典の相場も紹介します。

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この記事の監修者

人はなぜ弔い、弔われるのか、葬送儀礼を意味のある営みとして理解し、私たちは次世代へ伝えていきます。葬送儀礼マナー検定実施中。

新盆について

新盆について

新盆は、故人さまがご逝去した後(四十九日の忌明け後)に迎える初めてのお盆です。

ここでは、新盆や新盆見舞いについて詳しく解説します。

新盆見舞いとは

新盆見舞いとは、故人さまの親族や親しくしていた方などが、新盆に際してお供え物やお香典を贈ることです。

忌明け後の初めてのお盆を「新盆(あらぼん・にいぼん)」または「初盆(はつぼん)」といいます。

新盆では、ご遺族がお葬式のときにお世話になった方々を招き、手厚く供養をするのが通例でした。新盆に招かれた方が持参する盆提灯や供花、お線香などのお供え物は新盆見舞いと呼ばれ、直接伺う場合はお香典も一緒に持っていくのがマナーとされています。

通常のお盆との違い

新盆は、お盆に行う初めての供養であるため、通常のお盆とは準備や儀式が異なります。

以下に新盆と通常のお盆との違いをまとめています。

項目 新盆 通常のお盆
意味 故人さまがご逝去し、四十九日後に初めて迎えるお盆。 毎年行われる先祖供養の行事。
飾り 白提灯や特別な飾り付けを用意する。 通常の盆提灯や一般的な飾り付けを行う。
法要 お坊さんを招いて新盆法要を行う。 家族だけで簡易的に供養することが多い。
参列者 家族に加えて、親族や故人さまと親しかった人。 家族中心が多い。

新盆法要ではお坊さんを招き、親族や知人なども多く集まるのが特徴です。新盆見舞いも新盆特有のものですが、通常のお盆でも御仏前やお供えを贈る場合があります。

新盆見舞いに行くタイミング

新盆見舞いのタイミングは、基本的に新盆法要の当日や新盆の期間中です。

お盆の時期は地域によって異なりますが、一般的には8月13日〜8月16日または7月13日〜7月16日です。地域やご家庭によって習慣が異なる場合もあるため、不安な場合は施主やご遺族に確認しておくとよいでしょう。

なお、新盆は四十九日が終わったあとのお盆となるため、四十九日より前にお盆を迎えた場合は翌年のお盆が新盆となります。

その年のお盆については、過去のご先祖様のお盆として通常通り行います。

新盆のお香典について

新盆のお香典について

新盆見舞いでは、お香典が必要になる場合もあります。

ここでは、新盆のお香典マナーや相場を解説します。

新盆のお香典マナー

新盆法要に参列する場合やご自宅にお参り訪問する場合は、お香典を包んで持参するのがマナーです。

新盆は盆提灯などをお供えする風習がありましたが、近年はお香典を包むことが増えています。お香典の表書きには、「御仏前」「御佛前」「御供物料」などが用いられ、袱紗に包んで持参し、施主または仏壇にお供えします。

なお、法要がない通常のお盆参りであれば、基本的にお香典を用意する必要はありません。

新盆のお香典の相場

新盆のお香典の相場は3,000円〜30,000円です。

明確な相場の決まりはないですが、4や9などの不吉なイメージの数字は避けましょう。

以下、新盆の大まかなお香典相場です。

故人さまとの関係 相場
祖父母・孫 5,000円~10,000円
親・兄弟・姉妹・子ども 10,000円~30,000円
親交の深かった友人 5,000円~10,000円
知人・近所 3,000円~5,000円

会食が用意されている場合は、会食代もお香典に上乗せするのが一般的です。お香典にプラスする食事代は1人につき3,000円〜5,000円ほどです。

新盆のお香典相場は地域や家ごとの慣習によっても異なるため、不安に感じる場合は親族に相談しておくとよいでしょう。

新盆の不祝儀袋の書き方/マナー

新盆の不祝儀袋の書き方/マナー

新盆見舞いでお香典を用意する場合、不祝儀袋を使用します。

ここでは、不祝儀袋の書き方やマナーを紹介します。

表書きは薄墨で書くのが基本?

新盆見舞いの不祝儀袋は、薄墨ではなく濃い墨色で書くのが基本です。

お葬式では急な訃報に対する「涙で墨が薄まった」という意味合いから、薄墨を用いるのがマナーとされています。しかし、新盆は四十九日を過ぎて迎える法要であるため、通常の濃い墨で問題ありません。

不祝儀袋の中袋とお札の向き・種類

新盆の不祝儀袋にお札を入れる場合、お札の向きは気にしなくても良いとされています。

中袋に現金を入れたら、外包みを開き、内側が表に出ている状態で、中央に中包みを置きます。このとき、中袋の背面が表にでている状態にして包みましょう。

二枚以上のお札を入れる際は、お金の向きをそろえて入れるようにしてください。

お香典に使用する現金は、新札でも構いません。

お葬式のお香典では、不幸があることを予期していたというような意味合いを感じさせるため、新札を避けるのがマナーとされています。

しかし、新盆の場合はあらかじめ準備する期間があるので、新札でも問題ありません。

一方で、汚れたお札や破れたお札などは失礼にあたりますので避けましょう。

新盆のお香典の渡し方のマナー

新盆の法要に香典を持参する際には袱紗(ふくさ)に包んで、相手に渡す時に袱紗を開きます。そして不祝儀袋に書かれた名前が見えるよう、相手に向けて渡すことがマナーです。

袱紗は紺や紫、グレーなど寒色を選びましょう。

当日は訪問して施主に挨拶をした際、「この度はお招き頂きありがとうございます。心ばかりですが仏前にお供え下さい」と一言添えてお香典を渡します。

直接施主に渡さず、仏壇に手を合わせるタイミングで御供えすることも可能です。

仏壇にお供えする場合も、仏壇の方に名前を向けて不祝儀袋を置きましょう。

新盆見舞いにおすすめの贈り物

新盆見舞いにおすすめの贈り物

新盆見舞いでは、お供え物として贈り物も用意するのが一般的です。

ここでは、新盆見舞いにおすすめの贈り物を解説します。

乾物

新盆見舞いでは、以下のような乾物もよく選ばれます。

  • 乾しいたけ
  • 海苔の詰め合わせ
  • そうめん

乾物は日持ちがよく保存できるため、お盆の期間中長時間仏壇に供えても、傷みにくいためです。また、消物として仏事にも適しており、法要後に家族で分けやすく、無駄になりにくいメリットもあります。

飲み物

新盆見舞いでは、以下のような飲み物を贈る場合もあります。

  • ジュース
  • お茶
  • コーヒー
  • アルコール

特に故人さまが好んでいたものや、常温保存できる日持ちのする飲み物がおすすめです。賞味期限にも気をつけながら、詰め合わせになっているものを選ぶとよいでしょう。

ちなみに新盆見舞いではビールや日本酒、ワインなどのアルコールを贈っても問題ありません。ただし、地域や家族の宗教的、慣習によってはアルコールを避ける場合もあるため注意しましょう。

お吸い物

お吸い物も新盆見舞いで人気の贈り物です。

日持ちがよく保存しやすいことや、フリーズドライ、最中など手軽に本格的な味が楽しめる商品も多くあります。法要後に家族で分けやすく、無駄になりにくいのも人気の理由です。

一方で、お吸い物を選ぶ際には、昆布やかつお節など慶事を連想させる縁起物は避けた方がよいでしょう。また、生ものや魚、肉を使ったお吸い物も殺生を連想させるためNGです。

お菓子

お菓子は新盆見舞いの定番の一つです。

以前は落雁と呼ばれる砂糖菓子が定番でしたが、最近では落雁以外のお菓子を選ぶ人も多くいます。

特にクッキーやゼリー、水ようかんなどは常温でも長持ちするため、暑いお盆の時期でも安心して贈れます。個包装されているお菓子であれば、参列者も持ち帰りやすいためおすすめです。

缶詰

新盆見舞いのお供え物として缶詰はおすすめの一つです。

缶詰は日持ちが良く保存しやすいため、暑い時期でも安心して贈ることができます。缶詰の中でも、白桃やみかん、デコポンなど国産の果物を使った詰め合わせセットは特に人気です。

一方、新盆のお供え物として魚介類や肉類はタブーとされているため、これらの缶詰は避けた方がよいでしょう。また、詰め合わせ内容が多くなると重たくなり、持ち帰るときに負担になる可能性もあるため注意が必要です。

ローソク

ローソクは、新盆見舞いのお供え物として古くからの定番です。

仏壇での供養に欠かせない必需品で、故人さまを偲ぶ気持ちを表します。使用期限がないことや、法事をはじめ、日々のお参りでも使用できます。

蜜蝋など材料を用いたローソクは、自宅用で購入する方も少なく人気の贈り物です。

新盆見舞いで花を贈る場合もあります。

花は故人さまやご遺族に敬意や慰めの気持ちを表現でき、仏壇や祭壇を華やかに彩ることができます。暑い時期であるため、日持ちしやすく暑さや冷房に強い花を選びましょう。

中でも贈り物として人気の花は、白の菊や胡蝶蘭、スターチス、トルコキキョウなどです。

一方で、以下の花は新盆見舞いにふさわしくないとされているため、花を選ぶ際には注意しましょう。

  • 毒性のある花:彼岸花、水仙など
  • とげのある花:バラ、アザミなど
  • 強い香りの花:金木犀、カサブランカなど
  • 丸ごと落ちて不吉を連想させる花:椿、山茶花など

故人さまやご遺族の好みや慣習を意識しつつ、配慮して花を選ぶことが大切です。

プリザーブドフラワー

プリザーブドフラワーは、お手入れ不要で長期間美しさを保てることから、新盆見舞いの贈り物として人気です。

仏壇や祭壇のスペースが限られている場合でも、置きやすいサイズのアレンジメントが多く、場所を取らず華やかさを添えられます。

一方で、お供えの花は生花が望ましいとされる宗派や地域もあります。不安に感じる場合、ご遺族に相談できる場合は事前に確認し、難しい場合は生花を選ぶ方が無難です。

新盆見舞いに行く際の注意点

新盆見舞いに行く際の注意点

新盆見舞いに行く際は、ご遺族に配慮してマナーを守ることが大切です。

ここでは、新盆見舞いに行く際の注意点を解説します。

訪問の時間帯

新盆見舞いの時間帯は、ご遺族からお声かけがある場合は、その時間に伺うのが基本です。

ご自身で判断して新盆見舞いに行く場合、迎え火の13日と送り火の16日は避けます。

また、一般的なマナーとして食事時や早朝、夜間も避けましょう。日時の指定がない場合は、14日または15日の午前中または午後が適切です。

ただし、法要当日は準備や進行で慌ただしくなっている場合もあります。法要日が分かっていて参列しない場合は、法要日を避ける方がよいでしょう。

滞在時間

新盆見舞いの滞在時間は、一般的に短めがマナーとされ、目安としては20分〜30分程度です。

新盆見舞いで長居をすることは、ご遺族にとって負担になる可能性があります。新盆の時期は親族や知人が次々と訪れ、法要やおもてなしの準備でご遺族が忙しくしていることも多いです。

そのため、お線香をあげてご挨拶をした後は、相手の状況を考慮して長時間滞在しないようにしましょう。お茶やお菓子を勧められた場合でも長時間の歓談は控え、適度なタイミングで辞去することが大切です。

事前連絡

新盆見舞いに行く際は、事前にご遺族に連絡を入れて訪問の日時を相談するのが望ましいです。

新盆はご遺族が法要や来客対応で忙しくしていることも多く、突然の訪問は負担や迷惑になる可能性があります。新盆の1週間前くらいには連絡を入れておくことで、ご遺族も準備や予定を立てやすくなるでしょう。

また、家族や同行者がいる場合はその人数も事前に伝えておきます。

地域や宗派ごとの違い

新盆見舞いで気をつけることは、地域や宗派ごとの違いがあることです。

地域や宗派によって、新盆の迎え方や供養の内容が異なる場合もあります。

例えば、法要の有無やお供え物の種類、服装のマナーが宗派ごとに定められていることもあります。また、新盆の時期が地域によって異なる場合もあるため注意が必要です。

不安に感じる場合は、事前連絡を入れる際にご遺族に確認しておくと安心です。

訪問時の挨拶と控えるべき言動

新盆見舞いの訪問時の挨拶は、招かれていた場合は施主やご遺族に「この度は新盆供養のお招きいただきありがとうございます」と述べます。

自分から新盆見舞いにお伺いする場合は、「突然お伺いして失礼いたします。本日は〇〇様の新盆にあたり、お参りさせていただきたく参りました」と、訪問が突然であることをお詫びしつつ、新盆のお参りに来たことを丁寧に伝えましょう。

また、挨拶の際には忌み言葉や不吉な表現を避けます。ご遺族の心情に配慮し、こちらの近況や世間話などの話題は控え、相手の悲しみによりそう言葉を簡潔に伝えるのがマナーです。


新盆見舞いを郵送する場合

新盆見舞いを郵送する場合は、お盆の入りの1週間前から前日までに届くように手配するのがマナーです。

やむを得ず新盆見舞いに行くことができない場合でも、郵送でお供え物やお香典を贈っても問題ありません。郵送する際には、欠席のお詫びと弔意を伝えるメッセージを添えると丁寧です。

以下、メッセージの例文です。

「〇〇様の新盆を迎えられるにあたり、改めましてお悔やみ申し上げます。本来であればお伺いしご焼香させていただくべきところ、都合がつかず伺えず、誠に申し訳ありません。ささやかではございますが、どうぞ御仏前にお供えください。皆様の健康とご多幸をお祈り申し上げます。」

ご自身で用意したお手紙を添える場合は信書扱いとなるため、信書便で送りましょう。

新盆見舞いについてよくある質問

新盆見舞いについてよくある質問

ここでは、新盆見舞いについてよくある質問と回答を紹介します。

  • 子どもを連れて行っても問題ないですか?
  • 子どもを同伴したい場合は、事前にご遺族に伝えておくと安心です。

    地域や宗派によっては新盆は厳粛な場となり、ご遺族の心情によっては子どもの同席を遠慮してほしい場合もあります。子どもと同伴する場合は、子どもが騒いだり、走ったりしないように注意しましょう。

    一方、新盆を比較的おだやかに過ごすという風習の地域や宗派もあり、子どもの同席が歓迎される場合もあります。

  • お香典と贈り物はそれぞれ必要ですか?
  • 新盆見舞いでは、お香典またはお供え物のいずれか一方を持参するだけでも問題ありません。

    故人さまと親しかった場合や、より丁寧な気持ちを表したい場合は両方用意しても構いません。

    両方用意する場合は、お香典とお供え物の金額が高くなりすぎないように注意が必要です。ご遺族にかえって気を使わせてしまい、負担に感じさせてしまう可能性があります。

  • 新盆見舞いはいつまでに行くべきですか?
  • 新盆見舞いは、8月13日〜8月16日のお盆期間中までに行くのが一般的です。

    新盆に行くことができず、お盆が終わった後に訪れる場合は「御仏前」としてお参りやお供えをする形に切り替えましょう。

    一方、お盆期間中に訪れることができない場合には、新盆の前に訪問することは避けます。これは、準備が整っていない段階での訪問は、ご遺族の負担になる可能性があるためです。

まとめ

新盆見舞いは、8月13日〜8月16日(地域によっては7月13〜7月16日)のお盆期間中に、お供え物やお香典を持参するのが一般的です。直接伺う場合は事前に訪問日時を連絡し、ご遺族の都合を確認しておきましょう。

お盆の期間中に行くことができない場合は、お供え物やお香典を郵送しても問題ありません。

お供え物は、お線香や果物、お菓子など日持ちする品物が選ばれます。お香典については故人さまとの関係性や地域によって異なるため、不安に感じる場合は親族に確認しておくと安心です。

新盆見舞いや法要に関するお悩みや不安は、よりそうお坊さん便までお気軽にご相談ください。

(※菩提寺がある方のご依頼は、菩提寺に連絡し、必ず許可を得てからご依頼ください。)

監修者のコメント

最近は少なくなりましたが、新盆には親戚や近隣の人が供物を持ち寄って「新盆見舞い」として喪家を訪問する慣習が各地で見られたものでした。お盆の間に行われる精霊舟、灯籠流しなども、新盆の家が中心となっていたようです。

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記事の制作・編集

よりそうお葬式 コラム編集部

よりそうは、お葬式やお坊さんのお手配、仏壇・仏具の販売など、お客さまの理想の旅立ちをサポートする会社です。

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