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仏教のお通夜やお葬式、法要などに出席する機会はあっても、神道の儀式に出席する機会はあまりないかもしれません。そのため神式の作法を知らない方も少なくないでしょう。今回紹介する「玉串奉奠」とは、神式の葬式や結婚式、お宮参り、七五三など神道の祭事には欠かせない儀式で、仏式でいえばご焼香に当たります。ここで作法を知っておけば、いざという時、慌てなくてすみますね。
「玉串(たまぐし)」とは、榊(さかき)の木の枝に、「紙垂(しで)」(四手とも)と呼ばれる特殊な断ち方をして折った白い紙片を、「木綿(ゆう)」と呼ばれる麻で結んで下げたものです。榊は木に紙と書くように神様と関係が深い木で、 神道の儀式の際には必ずこの玉串が使われます。
神社本庁によれば、玉串の起源は『古事記』にも収録された天照大御神の天の岩戸隠れの神話に由来します。岩戸隠れの際に神々が行った祀りで、榊の枝に玉や鏡などをかけて天照大御神の出御を仰いだのです。
その語源にはいくつか説があり、国学者の本居宣長は神前に手向けるために「手向串(たむけぐし)」と呼んだのが変化したという説を、平田篤胤は木竹(串)に玉をつけたものだったために「玉串」と称した説をあげています。
地方によっては、榊ではなく櫟(いちい)や沖縄のようにガジュマルの枝が用いられることがあります。
この玉串を神様に捧げて拝礼することを「玉串奉奠(玉串拝礼」と呼びます)。
玉串は、神前にお供えするものとして、他の米・酒・塩・水などの神饌(しんせん)と同様の意味があるとされています。ただし異なるのは、儀式では玉串は「玉串奉奠」というお供物の形で参列者が捧げて祭壇に拝礼するということです。
玉串奉奠はおもに神式のお葬式で行うことが多いですが、祈祷式や、神道の結婚式である神前式の際にも行われます。
祈祷式の場合は、神主が祝詞を述べた後に玉串奉奠が行われます。
神前式の場合は、新郎新婦だけでなく媒酌人や親族代表の人もこの玉串奉奠を行いますので、覚えておいて損はありません。
神式と仏式では、死やお葬式に対する考え方に大きな違いがあります。
仏教では、亡くなった人を拝み、極楽浄土へ向かうようにと死者を送り出す儀式がお葬式です。それに対し神道では、死後の五十日祭という節目を機に、家の守り神として死者を迎え入れることになります。つまり神道では、死者は遠いどこか別の世界へ行くのではなく、近くで子孫を見守っているという存在になるのです。
神道の葬儀は神式、あるいは神葬式と呼ばれます。仏式とは異なる神道ならではの作法がありますが、その中で仏式の焼香にあたるのが玉串奉奠です。
神式の葬儀では、他にも参列者が行うものに「手水(ちょうず)の儀」と呼ばれるものがあります。会場前の入り口に用意された手桶からひしゃくで水をすくい、左手、右手の順に清めた後、左手で水を受けて口に軽く含みすすぎます。もともとは正式な作法でしたが、現在では省略されることも増えてきています。
仏教のご焼香と同様に、参列者が順番で行います。
葬儀の場合は、喪主と参列者の備える玉串は異なり、喪主の玉串はひと回り大きな玉串を捧げます。
祈祷式や神前式の場合も基本的な作法は同じです。ただし、拝礼に関しては神社や教派によって回数が異るなど作法も違うので、事前に確認しておきましょう。
神道で仏教のお布施にあたるのが、玉串料や初穂料です。
「初穂」とはその年に初めて収穫されたお米のことを指します。昔は、神様に初めて収穫したお米(初穂)や作物(初物)を捧げていました。しかし生産者以外では初穂や初物が出に入らないので、お金で代用するようになりました。ただし、その言い回しは残り、神社に対する謝礼のお金を初穂料と呼ぶようになりました。
玉串料の由来も初穂料と同じで、もともとは捧げ物と一緒に玉串をお供えしていたことによります。
この二つは現在ではほぼ同じ意味で使われていますが、初穂料はお葬式では渡すことができず、この場合は玉串料となります。
また、お札やお守りなどを受けるときは、玉串料ではなく初穂料を納めるという形になります。
神道において玉串奉奠は、神前式や葬式といった冠婚葬祭だけでなく祈祷の際にも行う、基本的な作法です。正しい作法を知って、神式に望みましょう。文字だとわかりにくい場合は、インターネット上に作法の動画があるので、それ見て確認した方がわかりやすいかもしれません。
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※本記事の情報正確性等につきましては、細心の注意を払っておりますが、いかなる保証もするものではありません。特に宗教、地域ごとの習慣や個別の事情によって考え方や対応方法が異なることがございます。掲載情報は、ご自身の責任と判断においてご利用ください。情報の利用によって何らかの損害が発生した場合でも、当社は一切の責任を負いません。本記事に掲載の提供情報は、法的アドバイスの提供を目的としたものではありません。
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