やむを得ず、通夜に遅刻するときのマナー

やむを得ず、通夜に遅刻するときのマナー
  • エックスアイコン
  • フェイスブック
  • ライン
  • リンクをコピー

訃報を受け、通夜の開始時間に間に合いそうもないということがあるかと思います。
通夜と葬儀があるけど仕事で遅刻してしまう、葬儀に遅刻してしまうなど、通夜に遅刻してしまうときは、葬儀のマナーとしてどうすることが最適なのでしょうか。
地域や宗教・宗派のしきたりによって違いがある場合もありますが、ここでは一般的な通夜に遅刻する場合のマナーについて説明します。

この記事の監修者

人はなぜ弔い、弔われるのか、葬送儀礼を意味のある営みとして理解し、私たちは次世代へ伝えていきます。葬送儀礼マナー検定実施中。

お坊さん

多少の遅刻であれば通夜には参列すべき

最近は家族葬や小さい葬儀が増えている

最近では、通夜と葬儀を一緒に行う1日葬や家族葬というのも増えています。
葬儀や告別式に遅刻というのは気が引けるものですが、急なご不幸でも参列したい間柄なのに、どうしても通夜に間に合わない…、葬儀に仕事で遅刻する…、という場合がないとは言い切れません。

そんな時にどうしたらよいのでしょうか?

遅れそうでもあきらめず参列を

結論からお伝えしますと、遅れそうな場合でも、通夜への遅刻が30分から1時間程度であれば、あきらめず参列しましょう。

告別式や葬儀の時間に遅刻するのは基本的にはないことが普通ですが、「通夜は遅れてでも駆けつけるのがマナー」です。

大切なのは故人や遺族を思う気持ち

ご遺族の方にしてみれば、たとえ遅刻してしまったとしても、忙しい中、故人のために駆けつけてくれたということはとてもありがたいことです。

通夜の開始時間は午後6~7時が一般的です。
このため、通夜が平日の場合は、仕事終わりにそのまま駆け付ける方も多くおられますし、仕事の都合上、葬儀に間に合わないという場合も少なくないと思います。

心配ならば問い合わせは斎場に

ご遺族が会場や部屋を借りている時間の関係もありますので、何時まで弔問が可能かに関しては、通夜が斎場で開かれている場合は、斎場に問い合わせると良いでしょう。

場合によっては儀式後は無人の場合もある

もし、借りている時間を過ぎてしまうと斎場自体に入ることができなくなってしまいますので、注意が必要です。また、キリスト教の場合は、通夜の儀式が終わってしまうと、誰もいなくなってしまいます。

通夜振る舞いの席は1時間半程度

通夜が終わった後も親族などが食事やお茶などを頂いている時間は約1時間から1時間30分程度が一般的です。
なお、遅れた際には、遅れたことに対してのお詫びを伝えることを忘れないようにしましょう。

あまりにも遅い時間の参列は避けた方が良い!?

どのくらいの遅刻なら大丈夫?

通夜への弔問は、故人との関係性(友人、会社の上司、同僚等)によっても変わりますが、一般的には、親族や親しい間柄、もしくは会社関係の場合に伺います。

一般的には19時半位までが限度

故人との関係性を考えると、遅くなっても弔問したいという気持ちが強いケースが多いとは思いますが、遅過ぎる時間の弔問は避けることをお勧めします。
遅い時間と一言に言っても通夜の時間によって異なります。

到着が20時を過ぎる場合は連絡を

親族でない場合は、18時から19時が開始の時間の場合、20時くらいまでは通夜ぶるまいしていることが多いですが、到着するのが20時以降になる場合、故人や遺族との関係が深いのであれば遅れることを事前に連絡して参列するのが良いでしょう。

ここがポイント

説明

故人やご遺族との関係が深くなく到着が20時以降になる場合や、たとえ関係が深くても22時を過ぎる場合は、無理に通夜に参列することは避け、翌日の葬儀に参列するか、葬儀が終わった後に訪問するようにしましょう。

親族の場合も、到着が大幅に遅れてしまう場合は、事前に旨を連絡し、時間が許す限り駆けつけます。ご遺族の方々が待たれていることがありますので、急遽行けなくなってしまった場合も必ず連絡をしましょう。

通夜の遅刻に関する疑問・質問

通夜に遅刻に関しての疑問や質問を下記にまとめました。 一般的な回答となりますが、参考にしてください。

  • お通夜に遅れて行くのは失礼ですか?
  • お通夜で行われている時間内であれば行かれることをお勧めします。斎場でお通夜を行なっている場合は、僧侶(坊さん)の読経〜お焼香〜通夜ぶるまいの順番で執り行われており、時間が決まっています。ご自宅の場合は、遅れて伺う旨を連絡し、弔問するようにしましょう。親族でない場合は、21時〜22時以降の弔問は、ご遺族の方々への配慮として、避けた方が良いでしょう。
  • 通夜に遅れるときの服装はどうすればいいのでしょうか?
  • 通夜があることが、日程的に分かっていれば喪服で参列するのが基本です。
    仕事などでやむを得ず遅れる場合は、喪服でなくても、黒っぽい服装や作業着など派手な格好でなければ問題ありません。
  • 通夜に遅刻しそうなのですが、何時までだったら弔問できますか?
  • 一般的に、通夜の始まる時間は18時~19時となり、通夜約1時間、通夜ぶるまい約1時間が目安ですので、大体20時までであれば弔問できます。また、故人やご遺族との関係が深い方は22時までであれば弔問できます。いずれにしても通夜に遅れる場合は、事前に連絡をし、弔問に伺えるか確認をしましょう。なお、葬祭場で執り行っている場合、一定の時間を過ぎると会館自体が閉まってしまう場合もあります。
  • 通夜に遅刻する時は連絡した方が良いですか?
  • 基本的に連絡は不要ですが、通夜に遅れる場合は、事前に連絡をとり訪問してもよいか確認をすることをお勧めします。また、ご自宅の場合も喪主の方をはじめ、ご親族の方々も着替えを済まされ、弔問客をお迎えすることができない状態の場合があります。
  • 通夜に遅刻してしまうのが親族の場合は失礼に当たりますか?
  • 有休をとり、お通夜にも葬儀にも遅れずにご会葬するという気持ちは、ご遺族様たちに対する「礼」であるとされていますが、遅れてはいけないという決まりはありませんので、通夜に遅れるのが親族の場合でも、葬式に仕事で遅刻する場合でも、やむを得ない事情があるときは仕方ありません。何よりも、通夜に遅れるのが親族の場合「遅れて申し訳ありません」という気持ちが大切です。

遅刻してしまうようなら参列は避けるべき?

一般的な通夜の流れは、僧侶の読経〜お焼香〜通夜ぶるまいとなります。
30分程度の遅れなら焼香に間に合います。
どうしても遅刻してしまう場合は、僧侶の読経の間は入室せず、読経が終わり、お焼香が始まってから入室します。
そして、受付の人に案内してもらい、最後列に座り、焼香が始まったら参列された方々と一緒にお焼香させていただきましょう。

通夜とは、故人を偲ぶために執り行われるものです。
遅刻はマナー違反にはなりませんので、できる限り出席するようにしてください故人への思いをご遺族の方々にお伝えするためにも、遅刻をしても出席することをお勧めします。

ここがポイント

説明

ただし、通夜ぶるまいは宴席ではないので、個人とは関係のない話題に夢中になったり、お酒を飲んで長居するのはNGです。また、途中で退席する場合は、周囲の人に「お先に失礼します」と述べてから静かに退席するようにしてください。

遅刻する場合に連絡は必要?

少しの遅刻ならば連絡は不要

基本的に通夜が執り行われている時間内の遅刻連絡は不要です。
通夜が始まると、関係者は参列と弔問客の対応に忙しくなるためです。
折角連絡をしても、葬祭場の場合、自宅の場合どちらの場合も喪主やご遺族の方への連絡は式が終わってからとなる可能性が高いためです。
通夜の日は、ご遺族にとっても忙しいため、遺族に直接電話を入れることはマナー違反です。

もし、斎場に連絡を入れていたにも関わらず、ご遺族の方々にその旨が伝わっていなかった場合でも、遺族は余裕がないことも多いため決して腹を立てないようにしましょう。

どうしても連絡をしたい場合は始まる前に

なお、どうしても連絡をしたい場合は、マナーとしても、通夜の最中ではなく、始まる前に連絡するようにしましょう。
通夜が始まる前ですと、係の方からご遺族の方にも伝わりやすいです。

大幅に遅刻しそうな場合は斎場に一報

時間によってはご遺族の予定にも影響を与えてしまい、迷惑になることもあります。

到着時間が大幅に遅れる場合や通夜の後になる場合には、通夜の最中であっても斎場に連絡をいれて、到着予定時間をお伝えし、弔問に伺っても支障がないか確認をしましょう。

通夜に遅刻しても通夜ぶるまいは受けるべき?

現代の通夜振る舞いの意味

通夜ぶるまいとは、弔問に対するお礼とお清め、個人の供養のために設けられており、ご遺族と弔問客が、故人の思い出話などをしながら食事をする場、いわゆる「故人を偲ぶ会」です。

以前は、通夜のお手伝いや対応で忙しくして、お腹が空いているお手伝い頂いた方やご遺族の方に、少しでもお腹に入れられるようおにぎりやお茶を振る舞うことを「通夜ぶるまい」と呼んでいましたが、現在は、弔問に来てくださった方々全員に振る舞うのが一般的となっています。

通夜振る舞いに誘われたときは受けるのがマナー

通夜ぶるまいに誘われたときは、たとえ通夜に遅刻していても「受けるのが礼儀」です。誘われたときは遠慮せずに席につき、一口でも箸をつけるようにしてください。

まとめ

訃報は突然受ける事も多いものなので、仕事や予定を繰り合わせても、日時や距離によっては、遅刻してしまうことも無くはありません。

しかし、このページで紹介したように、「通夜は遅れてでも駆けつけるのがマナー」です。
つまり、何よりも大切なことは、通夜は故人を偲び、別れを惜しむために参列するものだということです。

通夜は急なことなので、通夜の遅刻は決してマナー違反とはなりません。

ただ、気をつけておくこととしては、伺う時間によっては、ご遺族の方々に負担をかけてしまうということです。
通夜が執り行われている場所によっても異なりますが、ご遺族への心遣いを忘れず、弔問することをお勧めします。

監修者のコメント

お通夜の儀式はだいたい18時か19時スタートで1時間ほどになります。通夜ぶるまいの席が設けられる場合は、遅れてしまっても遺族が会場内にいるのですが、近年は食事の席を省く傾向がありますので、早めに会場を後にしてしまうこともあります。1時間以上遅れてしまう場合は、間に合うかどうか会場に確認することをおすすめします。

もしもの時の備えになる「お葬式読本」無料贈呈中

「よりそうお葬式」では、無料の資料をご請求いただいた方全員に「お葬式読本」を無料で贈呈しています。はじめての喪主でも安心の役立つ情報がそろっています。もしも時のための事前準備に活用できます。

記事の制作・編集

よりそうお葬式 コラム編集部

よりそうは、お葬式やお坊さんのお手配、仏壇・仏具の販売など、お客さまの理想の旅立ちをサポートする会社です。

運営会社についてはこちら

※本記事の情報正確性等につきましては、細心の注意を払っておりますが、いかなる保証もするものではありません。特に宗教、地域ごとの習慣や個別の事情によって考え方や対応方法が異なることがございます。掲載情報は、ご自身の責任と判断においてご利用ください。情報の利用によって何らかの損害が発生した場合でも、当社は一切の責任を負いません。本記事に掲載の提供情報は、法的アドバイスの提供を目的としたものではありません。

  • エックスアイコン
  • フェイスブック
  • ライン
  • リンクをコピー

よく読まれている記事

横にスクロールできます

新着記事

横にスクロールできます