[お悔やみの言葉]故人との関係性による例文と注意点

お悔やみの言葉とは？

お悔やみの言葉とは、故人さまを弔う気持ちを表すために、ご遺族や関係者に思いやりを持ってかける言葉です。

例えば、お葬式の場で多く使われる「お悔やみ申し上げます」「ご愁傷さまです」などがお悔やみの言葉となります。

そもそもお悔やみとは、「人がお亡くなりになったことを弔うこと」と定義されています。

弔うとは故人さまを悲しみ悼むことであるため、お悔やみの言葉は「お亡くなりになって残念に思い悲しんでいます」という思いを言葉にしたものです。

一般的にはお葬式に参列する際に、ご遺族や関係者に直接声をかける場合が多いですが、メールやチャットで伝えることもあります。

お悔やみの言葉はシーンに合わせ、適切な言葉を選ぶことが大切です。

故人さまとの関係性による”お悔やみの言葉”の例文

お悔やみの言葉は、故人さまやご遺族との関係性によって適切な言葉が変わってきます。ここでは、故人さまやご遺族との関係性によるお悔やみの言葉の例文を紹介します。

共通するお悔やみの言葉

お悔やみの言葉として、よく使われるフレーズと意味を以下の表にまとめています。

このように、お悔やみの言葉によって意味が異なり、故人さまの宗教によっては不適切な言葉もあるため注意しましょう。

シーンに合わせて、お悔やみの言葉を使用することが大切です。

夫・妻

故人さまの夫や妻には、「長年連れ添った奥様/ご主人様」という言葉を使いましょう。

お子さんがいる場合は、お子様のためにもお心をしっかりとお持ちくださいと添えます。言葉が長くなりすぎないように注意しましょう。

故人さまの夫や妻にかけるお悔やみの言葉を以下にご紹介します。

• この度は誠にご愁傷様です。突然の訃報に接し、驚いております。心からお悔やみ申し上げます。
• この度は誠にご愁傷様です。長年連れ添ったご主人様とのお別れはどんなにお辛いことかお察しいたします。心からお悔やみ申し上げます。

子ども

故人さまの子どもは、親を失ったことに対して大きなショックを受けています。悲しみを助長してしまわないように言葉を選ぶことが大切です。

故人さまと面識があった場合は、最後に会った時のことを言葉に含めてもよいでしょう。

• この度は誠にご愁傷様です。〇〇さんのご逝去を知り本当に残念でなりません。心からお悔やみ申し上げます。
• この度は心からお悔やみ申し上げます。先日お元気な姿を拝見したばかりでしたので、残念でなりません。心中お察しいたします。

親

故人さまの親に対してのお悔やみの言葉は、慎重に選ぶ必要があります。

子どもを失ったことへの悲しみやショックは計りきれません。悲しみを強調してしまわないことや、感情的になりすぎないようにしましょう。

親身になって寄り添うような励ましの言葉が大切です。

• この度は心からお悔やみ申し上げます。〇〇ちゃんのことを思うと胸が痛むばかりです。どうぞお気をしっかりとお持ちください。
• この度は誠にご愁傷様です。ご両親の悲しみを思うと言葉もみつかりません。心からお悔やみ申し上げます。

孫

故人さまの孫は身内の不幸に対して心を痛めています。

ご遺族の気持ちに寄り添い、労わる気持ちを込めてお悔やみの言葉を伝えましょう。故人さまと面識がある場合は、故人さまのエピソードを添えるのもよいでしょう。

• この度は心からお悔やみ申し上げます。〇〇さんの笑顔を思い出すと胸が痛みます。ご冥福をお祈りいたします。
• この度はご家族の皆様さぞかし無念のことでしょう。お察し申し上げます。私にできることがあればお手伝いいたしますので、何なりとお申し付けください。

恋人

故人さまの恋人に対しては、彼氏や彼女などこれからのパートナーを失ってしまった気持ちに寄り添い、お悔やみの言葉を伝えましょう。

突然のことであっても故人さまがお亡くなりになった理由を尋ねることはNGです。

• この度はご愁傷様です。さぞつらいことだと思います。どうかお気持ちを強く持ってください。心よりお悔やみ申し上げます。
• この度は心よりお悔やみ申し上げます。突然のことで驚いています。〇〇さん（故人さま）のことを思うと言葉になりません。

友人

故人さまの友人に対しても、大切な友達を失ったことへの悲しみが少しでもほぐれるような言葉がけが大切です。

また、日常で友達と話すような言葉遣いもなるべく避け、哀悼の気持ちが伝わるように意識する必要もあります。

親戚

故人さまの親戚に対してかけるお悔やみの言葉は、基本例文を用いるのがよいでしょう。

故人さまとの関係が遠い親戚か、それとも近い親戚かによってかける言葉も変わってきます。いずれにしても相手に失礼のないように言葉選びは慎重に行いましょう。

• この度はご愁傷様です。ご逝去の報に接し、謹んでお悔やみ申し上げます。ご家族の皆様のお悲しみはいかばかりかと存じます。
• 突然の訃報に接し、心からお悔やみ申し上げます。〇〇さんのことを思うと言葉もありません。

会社関係

故人さまの会社関係の人にかけるお悔やみの言葉は、故人さまとのお付き合いや関係性によって言葉選びも変わってきます。

基本的には、一般的なお悔やみの言葉を伝えるので問題ありません。

上司、部下、同僚とご遺族がどの程度親しい間柄だったかが把握できる場合は、それに合わせて言葉を変えてもよいでしょう。

• この度は思いがけないことでさぞかしお力を落とされていることとお察しいたします。
• 突然の訃報を受け、誠に残念でなりません。

お悔やみの言葉をチャットやメールで伝える場合の注意点

お悔やみの言葉はチャットやメールで伝える場合もあります。ここでは、チャットやメールでお悔やみの言葉を伝える場合の注意点を解説します。

なお、お悔やみの言葉をチャットやメールで伝える場合の例文やマナーは以下の記事で詳しく解説していますので、あわせてご参照ください。

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相手を見極める

お悔やみの言葉は、直接または弔電で伝えるのがマナーであり、チャットやメールで伝える場合は相手に失礼にならないように注意が必要です。

普段から付き合いが深い人であれば、すぐにチャットやメールでお悔やみの言葉を伝えても問題ありません。

一方、普段から付き合いがない人に対しては、チャットやメールではなく、弔電やお悔やみ状を出すのがおすすめです。

くだけた表現に気をつける

チャットやメールでお悔やみの言葉を伝える場合は、くだけた表現に注意をし、敬語や丁寧語を使うのが望ましいです。

適切な敬語や丁寧語を用いることによって、心からの哀悼の意を表すことができます。

特に年が近く仲がいい相手だと、いつも通りのくだけた言葉でお悔やみの言葉を送ってしまいがちですが、そうすると不快な思いをさせてしまう可能性もあります。

相手との関係性がどのようなものであっても、敬語や丁寧語を使いましょう。

本文を簡潔にまとめる

チャットやメールでお悔やみの言葉を伝える際には、本文を簡潔にまとめることも大切です。お悔やみの言葉を伝える際には、手紙のように時候の挨拶の前置きは必要ありません。

長いメッセージは作成するにも時間がかかり、読む相手の負担も大きくなります。お葬式の準備に追われる中、チャットやメールへの返信がストレスに感じる可能性もあるでしょう。

文章が数行になる場合は、改行を入れて相手が読みやすいように配慮することも大切です。

なお、お悔やみの言葉では句読点を使わないのがマナーとなっています。これは句読点を省くことによって、お葬式が滞りなく進むことに対して祈りを込める意味があるためです。

また、文章の最後に「返信不要です」と言われておくと、相手も返信のことを考える必要がなく負担も軽減されます。

絵文字やスタンプは使わない

チャットやメールでお悔やみの言葉を伝える際には、絵文字やスタンプなどは使わないのが一般的です。

絵文字やスタンプは感情をわかりやすく表現できる装飾ツールであり、普段のやりとりなら問題ありませんが、お悔やみの言葉で用いると軽薄な印象を与えてしまう可能性があります。

相手に不快な思いをさせてしまい、その後の関係に影響が出る場合もあります。

また、相手からの返信に絵文字やスタンプが使われることもあるでしょう。このような場合、相手が気を遣っていることも考えられます。

だからといって、絵文字やスタンプで返してしまうのはカジュアルな印象を与えてしまいます。

お悔やみの言葉に関するやりとりが続いている間は、絵文字やスタンプは使わない方がよいでしょう。

お悔やみの言葉のマナー

お悔やみの言葉にはさまざまなマナーがあるため、相手に不快な思いをさせないためにも覚えておきましょう。ここでは、お悔やみの言葉のマナーを解説します。

長話はしない

お悔やみの言葉を伝える際には、長話にならないように配慮が必要です。

お葬式には多くの弔問客が訪れます。ご遺族は弔問客やお葬式の対応に追われているため、長々と話し込むことは大きな負担です。

長話にならないためにも、お悔やみの言葉は簡潔にまとめて伝えましょう。

重ね言葉は使わない

お悔やみの言葉や会話の中には、重ね言葉を使わないこともマナーです。

重ね言葉は同じ言葉を繰り返す言葉のことで、「重ね重ね」「たびたび」「くれぐれも」などがあります。

これらは不幸が連続する印象を与えてしまうため、お葬式の場で用いるのは不適切です。

繰り返しを表す言葉は使わない

お悔やみの言葉や会話においては、繰り返しを現す言葉を使うこともNGです。

繰り返しを表す表現には、「続いて」「追って」「繰り返す」などがあります。これらも不幸が続くことを想起させるため避けましょう。

不吉な表現は避ける

お悔やみの言葉を伝える際には、不吉な表現に注意しましょう。

不吉な表現とは、故人さまやご遺族に対して不快感やさらなる悲しみを引き起こす可能性のある言葉です。

具体的には、「消える」「浮かばれない」「亡くなった」「生きていた頃」などがあります。直接的な表現は相手を傷つけるため、遠回しの表現を意識しましょう。

例えば、「生きていた頃」であれば「元気だった頃」、「亡くなった」であれば「旅立たれた」と伝えると、故人さまへの敬意やご遺族への配慮を示すことができます。

お悔やみの言葉に関するよくある質問

最後に、お悔やみの言葉に関するよくある質問をQ&A形式でお答えいたします。

まとめ

お悔やみの言葉は、故人さまやご遺族との関係性や状況に合わせ、適切な言葉を選ぶことが大切です。

忌み言葉に注意しつつ、ご遺族の負担や周囲の参列者にも配慮し、簡潔に伝えることも意識しましょう。

また、宗教や宗派によっても適切なお悔やみの言葉が変わってくるため、可能であれば事前に確認してから伝えると安心です。

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