家族葬に参列すべきかの判断基準と参列と辞退のマナーについても詳しく解説
- 2023年10月02日
お葬式手配の「よりそうお葬式」
近年では近親者のみで行われる家族葬が増えてきています。家族葬は、広く告知して幅広く人が集まる一般葬とは異なり、基本的には遺族側から案内があった方のみ参列します。
もし家族葬の連絡を受けた場合、家族ではなく友人でも参列していいのでしょうか? また参列したくても連絡がない場合は参列を遠慮すべきなのでしょうか。今回は家族葬に参列する場合、または案内を辞退する時のマナーについて解説していきたいと思います。
家族葬に参列するかどうかの判断基準
家族葬とは?
「家族葬」には、実は明快な定義はありません。家族葬といっても、参列するのは必ずしも家族や近親者に限らず、親しい間柄の友人や知人が参列することもあります。
ただし一般的に家族葬といった場合、一般の会葬者は招かずに遺族がご案内した方たちのみが参列して執り行われ、家族や近親者のみの少人数で行われることが多いでしょうか。そのため、会社関係や近所の方、知人など縁戚関係のない一般の方は招かれないことが多いですが、それが決まりというわけではありません。
ご遺族が一般葬ではなく家族葬を選ぶのにはさまざまな理由があります。故人の遺志もありますが、多いのは遺族が故人との最後の時間をゆっくり過ごしたい、葬儀費用を抑えたい、香典返しなどの手間を省きたいなどの理由です。ただし、一般的には細かい理由は知らせずに「故人の遺志として(または遺族の意向として)、葬儀は近親者のみで執り行います」と伝えられることが多いでしょう。
参列してもよい家族葬とは?
家族葬は、原則として喪主やご遺族から参列願いがあった時にだけ、参列するのがマナーです。先方に理由があり家族葬を選ぶので、誰でも参列して良いというものではありません。逆に案内がないのに参列するのは、ご遺族に対してマナー違反になります。
家族葬では、通常は参列者以外への訃報のお知らせは葬儀の後にします。訃報の知らせが届いていなければ、お呼ばれしていないということと考え、人づてに家族葬があることを知ったとしても参列は控えましょう。
訃報が書面などで届いた場合、葬儀の日時や場所などが記されていれば、遺族からの参列願いと考えて良いでしょう。逆に文面に「故人並びに遺族の意向で、葬儀は近親者のみで執り行います」とあり、葬儀の日時や場所が記されていなければ、参列は控えるのがマナーとなります。
また、そもそも何も伝えられていない、あるいは葬儀の案内がない場合は、葬儀への参列をお断りしていると考えて遠慮しましょう。
判断に迷う場合は遺族に直接聞くこともできますが、難しいのはその行為が逆に遺族に気を遣わせてしまうことになるかもしれないことです。他にも参列をお断りしている方がいた場合、あなたの参列の意思表示により不公平が生まれてしまうことがあるからです。
まずは参列しそうな周りの方、もしくは家族葬を行う葬祭業者に聞いてみるのがいいのではないでしょうか。
家族葬に参列した際のマナー
ここでは家族葬のご案内をいただいて、葬儀に参列する時に気をつけなくてはならないマナーです。ただし、一般の葬儀とマナーが大きく変わることはありません。
服装
家族葬の服装といっても特別なルールはなく、一般的な葬儀への参列と同じです。喪服には、正喪服、準喪服、略喪服の3つのカテゴリーがありますが、現在では正喪服を着ることは喪主でも稀で、参列者は準喪服を着るのが一般的です。
準喪服は光沢が抑えられた黒で統一するのが基本です。
男性はダブル、またシングルのブラックスーツ。3ピースの場合はブラックのベスト。ワイシャツは白のレギュラーカラー、ネクタイは黒の無地などでタイピンはつけません。足元も黒の靴と靴下で統一します。
女性であれば、装飾や光沢のないブラックフォーマルが基本で、黒のスーツやワンピース、アンサンブルになります。ストッキングは黒を着用。指輪は結婚指輪のみにし、ネックレスは一連のパールが一般的です。お化粧はナチュラルメイク、ネイルも落としておきましょう。
もし案内に「平服でお越しください」とある場合は、普段着ではなく略喪服を指します。上記の準喪服との違いは、無地の黒一色でなくてもグレーやダークグレー、紺など地味な色調のものであれば良いということです。ただし、お洒落さを感じさせるような光沢感のあるものは避けます。
女性の場合は、黒や紺、グレーなどのダークスーツやワンピース、中に着るトップスは白を避け、黒や紺といったダークカラーのものにします。ただし、通夜や法事はともかく、葬儀であれば準喪服を着ていく方が失礼がないでしょう。
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焼香
仏式のお葬式では焼香の時間がありますが、その仕方は宗派によって異なります。自分の宗派か、故人の宗派の作法で行います。
焼香の順番は一般の葬儀と同じく、喪主、遺族、近い親族から行います。わからない場合は、前の人の仕方に習って行いましょう。神式の葬儀の場合は、焼香ではなく玉串奉奠を行います。
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お悔みの言葉
家族葬では受付を作らないことも多いいので、この場合はご遺族の方に直接お悔やみの言葉をかけてもいいでしょう。
ただし遺族が忙しければ、「お悔やみ申し上げます」などと短い言葉だけにするなどの気遣いは必要です。マナーとしては、一般的な葬儀と同じく「忌み言葉」などを気をつけましょう。
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香典
家族葬では香典辞退をされるケースが多くなっています。家族葬を行う理由のひとつに、「香典返しの手間を省きたい
」ということもあるからです。ただし「香典辞退」の意向が特に案内されていない場合は、相応の金額の香典を包んでいくのが参列者のマナーとなります。
まずは出席前に、喪主が香典を受け取るかどうかを確認しておきます。訃報に香典や供花についての記載がない場合は、まずは喪主や遺族に、または必ず参列しそうな人に事前に尋ねてみるのもいいでしょう。
香典辞退をしていた場合、無理に香典をお渡ししようとすれば先方も困ってしまうことになります。マナー違反にならないよう、ここは遺族の意向に従いましょう。
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家族葬の参列を辞退する場合のマナー
家族葬への案内を受けたときは、故人や喪主の意向やお気持ちを汲んで参列したいところですが、諸事情により参列できないこともあります。
また、訃報に「葬儀は近親者のみで執り行います」とあり、参列辞退(お断り)が明記されている場合もあります。この場合にはどうすべきなのでしょうか。
参列を辞退するが香典を渡したい場合
家族葬で参列辞退の意向が遺族から示されている場合、香典や供花もお断りしていることが多いと思います。
これは家族葬を選んだ理由に「お返しの手間を省きたい」こともあるからです。訃報をいただいた際に「弔問 香典 供物 弔電に関しましても故人の遺志により固くご辞退申し上げます」と明記してあれば、葬儀後であっても、香典を渡すのはマナー違反になります。
そうでなければ一般の葬儀と同じく、参列できなくても後から香典を贈ることはできます。
参列を辞退するが供花を送りたい場合
これも香典の場合と同じで、葬儀の際にいただいた供花はお返しが必要となるため、香典辞退されている場合は供花もお断りしていることがほとんどです。
辞退が訃報などに明記されている場合には贈らないようにします。わからない場合も、必ず遺族の了承を受けてからに必ず事前に確認しましょう。
参列を辞退するが後日に弔問したい場合
同様に家族葬の場合、葬儀後の弔問にも配慮が必要です。遺族が家族葬を選んだ理由に、弔問客の応対に負担を感じていることも考えられます。葬儀からしばらくは遺族も忙しいため、遺族の都合に合わせて訪問するようにしましょう。
その際、相手に負担をかけないように弔問も手短に。特にお断りがなければ、そのときに香典や供花、供物などを持参すると良いでしょう。
まとめ
家族葬では、遺族から案内がなければ参列しないのが原則です。逆に家族葬の案内があり、特に断りがなければ参列を請われていると考えていいでしょう。
家族葬に参列する際のマナーは、一般的な葬儀と変わりはありません。香典や供花を辞退されている場合はそれに従い、遺族に気を遣わせないようにしましょう。後から贈ろうと考えている場合も同様です。
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