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野際陽子さんの葬儀・お別れの形 | 密葬と、母と慕う女優らによる偲ぶ会

  • 2022年03月24日

2017年6月13日、肺腺がんで逝去された野際陽子さん(享年81)。

故人の遺志により、葬儀や告別式は密葬、さらにお別れ会も執り行われませんでした。「多くの人の時間を奪うようなことをしたくない」という野際さんのお気持ちだったようです。

しかし、母のように慕っていた女優の羽田美智子さんらが発起人となり、野際さんの娘さんの許可を得てひっそりと「偲ぶ会」が営まれました。

レストランで故人の思い出を明かしていくスタイルとなった「野際陽子さんを偲ぶ会」についてご紹介します。

野際陽子さんのプロフィール

野際陽子さん 女優・アナウンサー・声優
1936年1月24日石川県生まれ。富山県富山市で育ち、3歳からは東京に移住。

来歴

1958年 立教大学卒業後、アナウンサーとしてNHK入局
1962年 NHK退局。フリーアナウンサーへ
1966年 パリ留学。帰国後、女優としての活動が中心となる
1968年 TVドラマ「キイハンター」がスタート
1973年 「キイハンター」で共演するアクション俳優の千葉真一さんと結婚
1975年 娘を出産
1992年 TBSドラマ「ずっとあなたが好きだった」で佐野史郎さん演じる「冬彦さん」を溺愛する母親役で一世を風靡。以降も数々のドラマ等で活躍
1994年 離婚
2014年 肺がん発覚するも手術に成功。病気は野際さんの意志で未公表
2015年 4月再発。退院時には酸素吸入器を携行していたほどの容態
2017年 遺作となるTVドラマ「やすらぎの郷」出演
2017年 6月13日、肺腺がんで逝去(享年81)

家族葬とお別れの会をやらない遺志

野際陽子さんの葬儀は2017年6月15日に、家族や親族だけで執り行われました。
野際さんの実家のある逗子で行い、喪主は娘の真瀬樹里さんです。

「お別れの会」は開かれなかった

芸能人や著名人の方が家族葬を行った場合、ファンもお別れができるように、日を改めてお別れの会を開くのが主流になっています。
しかし、野際陽子さんの遺志により、お別れの会は行われませんでした。

野際陽子さんの思い

娘の真瀬さんによると、野際さんは以前から「多くの人の時間を奪うようなことをしないでほしい。
そういう時間があるなら、いい作品を作る時間にあててほしい」と話していたそうです。

レストランでの有名女優らによる「偲ぶ会」

野際陽子さんの遺志でお別れの会は行われなかったものの、亡くなって3か月を過ぎた2017年9月末、野際さんを強く慕う女優の羽田美智子さんらが発起人となり、「野際陽子さんを偲ぶ会」が行われていました。

ドラマ「花嫁のれん」の関係者が集う

東京都内のレストランで、2010年から2015年にわたって放送され、野際さんも出演していたTVドラマ「花嫁のれん」の出演者やスタッフ約70人が集結したそうです。

羽田美智子さんの他、吉田羊さん、矢田亜希子さん、俳優の山本圭さんらが発起人です。

野際さんを「芸能界の母」と慕った羽田美智子さん

羽田さんは野際さんのことを「芸能界の母」と呼ぶほど慕っていて、がんを公表していない時期にも羽田さんには明かされていたそうです。

娘の真瀬さんが「羽田さんはいっしょに闘病しているみたいに支えてくださって、母だけでなく、私自身も励まされました」と感謝の言葉を語っています。

ご遺族の許可を得て開催

野際さんの遺志のこともあるので、娘の真瀬さんの許可を得て、赤坂の有名中華料理店でおおがかりなことを避けた形で開かれました。
当日は、娘の真瀬さんも出席しています。

写真を飾り、思い出を語る

開始時刻は18時からで、テーブルの上に着物を着た野際さんの写真とスタッフや共演者で撮った集合写真の2点が置かれました
進行は、共演した方々が野際さんとの思い出を語っていくというものでした。

出演者、スタッフとの固い絆

ドラマのシリーズが続いている2014年に野際さんのがんが発覚しました。
手術をしたそうですが、翌15年4月に再発しています。
しかし、病気のことは羽田さん以外には伝えていませんでした。

闘病を続けながらも最後までドラマ出演を休むことなく、仕事を続けていたそうです。
そんな野際さんの真摯な姿勢が伝わっっていたのでしょう。
出演者もスタッフも野際さんに感銘を受け、みんなの絆は固くなっていったようです

羽田さんの明かしたエピソード

羽田さんは泣きながらも、野際さんらしいエピソードを語っていました。
羽田さんはそのドラマの撮影中、何度も野際さんへ、病気のことをスタッフにも伝えてスケジュールを調整してもらうよう進言したそうです。

しかし、野際さんは断固拒否し続けました。
女優ならば、どんな状況でも引き受けた仕事は完璧にこなすべきだと譲らなかったそうです。

感極まった娘の真瀬さん

娘の真瀬さんは、偲ぶ会で明かされる思い出話に感動し、参加した方々へこう言葉を綴ったそうです。
「こんなにたくさんの人に愛されていたんだと実感しました。(中略)
これからも母のことを思い出して話してください。
皆様の心の中に母は生き続けます。私も生涯かけて母のような人間に近づけるように頑張ります。」

最後は野際さんのセリフを全員で唱和

偲ぶ会の最後は、参加者全員でドラマ中で大おかみ役の野際さんのセリフ、「良き思い出は心の宝」を唱和し、「野際さん、ありがとう!」と締めくくったそうです。

野際陽子さんの終活

遺作となった「やすらぎの郷」の最後の撮影時には、野際陽子さんは鼻にチューブを付けて現場入りしたそうです。
看護師が見守っているような状態のなか、完璧な演技を見せたといいます。
そんな野際さんの最期は、親族やスタッフに見守られ、真瀬さんに抱きしめられながらの旅立ちでした。

所属タレントを次々に移籍させていた

病気のことは未公表としつつ、野際さんと周辺の方々は終活を進めていました。
野際さんが最後に所属していた事務所は、所属タレントの筆頭である野際さんが仕事をできなくなると事務所を閉めざるを得ないと判断したためか、2016年秋頃から所属タレントの移籍を始めています。

娘の真瀬さんも他の大手芸能事務所に移籍して、肩の荷を降ろしていったようです。
事務所解散直後の野際さん逝去となりました。

黒柳徹子さんからの手紙

NHK時代から親しかった黒柳徹子さんが、訃報に際して野際陽子さんへ宛てた手紙が公表されています。
「私は、あなたの感覚が、好きだったし、何より正直だった清らかなあなたが好きでした。」

「いつになったら、あなたが「やすらぎの郷」に沢山出ていらっしゃるかと、楽しみにしていました。あなたが病気で、それどころではない、なんて知らなかったのよ。」

「野際さん、あなたのいらっしゃらない、この世界は、寂しいです。本当にお友達がいなくなったようです。
じゃ、今度お会いするまでね。お友達でいて下さってありがとう。」

野際陽子さんの葬儀・お別れの形

密葬(家族葬)の葬儀が増えてきた今、大がかりでない、カジュアルなスタイルの偲ぶ会(お別れの会)は今後増えていくことでしょう。
しかし、野際陽子さんのように故人の遺志がある場合、今回ご紹介したなかでもあるように、ご遺族の方へ許可を頂くといった配慮を大事にします。

故人の思い出を語り合うことで、残された方々の心の整理がついていきますし、何よりそうした友人や知人の気持ちが尊いものですから、理解を示される場合もあるでしょう。
また、ご遺族の意向を尊重したうえで、必ずしもご遺族が出席されないお別れの会や偲ぶ会というのもありえます。
悼むスタイルが自由になってきたからこその気遣いを大切に、故人とのお別れの時間を過ごしましょう。

「お別れ会(偲ぶ会)で故人を想う、新しい葬儀の形」の記事はこちら

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