御影石とは?種類と特徴/価格、購入や掃除の際に気をつけること

カテゴリー 種類・選び方

家族が亡くなったり、終活を考えたりした際に直面するのがお墓の用意です。亡くなった人の弔い方には複数の選択肢がありますが、墓石によってお墓を作るスタイルが日本の主流となっています。

ただし、墓石にはさまざまな種類があるため、どの石材を選んでよいか迷ってしまうことでしょう。そこで、数ある石材のなかでも多く使用されている御影石の基本の知識を、購入時やアフターメンテナンスのポイントとともに詳しく解説します。

御影石とは?

御影石は、日本のお墓で最も多く使用されている石材です。もともとの石の産地である兵庫県神戸市東灘区の御影という地区名が由来となっています。御影地区は、映画化もされた「火垂るの墓」の舞台となった場所としても知られる地域です。

地区内にあった澤之井という名の泉の水面に、日本第14代目天皇・仲哀天皇の皇后である神功皇后がお姿を映して「御影」と呼ばれたことが、地名の由縁とされています。

採掘の最盛期は大正から昭和の初期の時代で、当時は、この御影地区で採れた石を御影石としていました。しかし、その後、石の産出が減るなかで、同等の特徴を持つ石を総称して御影石と呼ぶようになっています。

具体的な種類としては、お墓に使用されるおよそ300種類の岩石のうち、花崗岩(かこうがん)と閃緑岩(せんりょくがん)の2種類が御影石です。また、黒系の色を有したものは「黒御影」、白系の色のものは「白御影」といい、従来はこの2色のお墓が多く見られました。しかし、近年はオレンジや茶色がかった「赤御影石」や黒御影より薄い色をした「青御影石」も用いられるようになっています。

御影石が墓石(お墓)によく使われる理由

御影石が墓石として多く使用されるのは、その丈夫さが主な理由です。岩石は、でき上がりまでの過程によって大きく3つの種類に分けられます。
1つ目は、マグマが固まることでできた火成岩(かせいがん)、2つ目は、土砂などが流れて何重にも積み重なり、固まってできた堆積岩(たいせきがん)です。
さらに、3つ目として、岩石に熱や圧力が加わることで変質し結晶化された後に地表に持ち上げられてできた変成岩(へんせいがん)があります。

これらの3つのタイプの岩石のうち、たとえば、大理石は変成岩に、石灰岩は堆積岩に分けられ、御影石は火成岩に分類される石材です。

火成岩はマグマがゆっくりと固まってできることから、御影石は特に硬質で耐久性の高い石となっています。加えて、ほかの石材にくらべて吸水率が低いため、雨などにさらされても劣化しにくい点もメリットです。そのほか、重厚感があり強風にも耐えやすく風化にも強いため、屋外に設置されるお墓で重宝されやすい材料とされています。

また、オリジナルのお墓を作りやすいのも御影石の魅力です。御影石には斜長石、石英、黒雲母、白雲母など、いろいろな鉱物が混じっているので、成分の含まれ方により色や模様の違いが特に生じやすくなっています。成分の配合率は生産地によっても、さらに同じ生産地のなかの採石場所によってもさまざまです。このため、同じ御影石を使用しても、でき上がりが異なってくるため、お墓それぞれの個性が出やすくなるのが特徴です。

御影石の種類と特徴/価格

御影石は、一般的に、国内産のものは比較的値段が高く、海外産は安い傾向があります。ただし、墓石は、必ずしも国産を選ぶことが良いとは限らず、それぞれの特徴を知り、自分の希望に合った石材を選ぶことが大切となります。そこでここでは、御影石の特徴を主な4つの産地に分け、代表的な石の種類や価格の傾向とともに解説します。

日本国内産(庵治石、大島石、藤岡石、万成石、青木石など)

日本国内産の御影石は採石量が減少しているため、海外から輸入した墓石を使う人が多くなっています。ただし、減少傾向にあるなかでも、下記のように品質の優れた石もあります。価格は品質や種類によってさまざまで、安いものだと70万円ほどのものもあり値段の開きが大きいのが国内産の特徴です。ここでは、一例として、特に高い評価を受けている2つの国内産石材を紹介します。

庵治石(あじいし)

香川県高松市にある五剣山に採石場があり、原石から1~2%のみしか墓石に使用できないとされている希少な石材です。高い硬度や見た目の美しさから、世界でも高く評価されています。高級感があり、「御影石のダイヤモンド」ともいわれ、価格は高い傾向です。一般的なお墓を作った場合だと、300~400万円が相場となっています。

庵治石の魅力は、鱗状に浮かぶ石目の模様の美しさです。なかでも、細目のものは特に良い石であるといわれています。石は目の細かさによってランク付けされていて、「細目」とは石の目が細かいもののことです。一方、多少の粗さを持つものは「中目」といいます。さらに、混じっている鉱物の結晶が非常に小さいので、細かな細工ができるようになっている点も庵治石の特徴です。

大島石(おおしまいし)

愛媛県今治市大島を原産地とする高級な石で、耐久性の高さで知られています。粘りのある硬質の石で、長く使用しても品質の劣化が少ない点が特徴です。色は青みがかった灰黒色をしていて、年が経つにつれ深みのある美しい色合いが生まれます。さらに、磨けば磨くほど光沢が美しく表れるのも魅力です。

石の粒が細かく、気品を感じさせる佇まいから「石の貴婦人」とも呼ばれています。安いものだと70万円ほどのものもありますが価格が高いものもあり、一般的なお墓を作った場合の価格は100~300万円が相場になります。

中国産(黒龍石、山西黒、G654、A98、マホガニーなど)

特に福建省で多く採石されますが、黒龍江省や山西省、山東省なども有名な産地です。どこで採取されたかがわかるように省ごとに定められた英数字の別称を持っていることが一般的となっています。中国は産出量が多いため、ほとんどの場合、国産と比べると低価格です。

ただし、価格に対して品質が良いため、コストパフォーマンスの良さを求める人に人気となっています。具体的な価格は石の種類にもよりますが、安いものだと20万円ほどの価格の暮石もあります。ここでは、代表的な中国産の石材のうち、高級なものと手頃なタイプのものを1つずつ紹介します。

黒龍石(こくりゅうせき)

中国黒龍江省を産地とし、品質が良く中国産のなかでも高級感のある石材です。名前の通り黒みを帯びた色で、全体的に艶があり、硬質で吸水性は低くなっています。色合いは採石時期によって異なるため、購入する際には注意が必要です。産地ごとに付けられた英数字による名称では「G101」や「GL-35」などがあります。

G654

福建省で採取される石で、手頃な価格から入手可能です。中国の青御影石のなかでは定番とされる種類で、品質により「長楽」「長泰」「平和」など複数の種類があります。一般的に、御影石は吸水率が低いものですが、長楽や長泰は比較的水を吸いやすい点が特徴です。

南アフリカ産(インパラブラック、ベルファーストなど)

ほかの国のものよりも色味がついた石材が多い点が特徴です。吸水率は低く、透明感を持った見た目と美しい石目が人気で、見る方角によって見た目が異なります。価格は中国産と比べると高い傾向です。

一般的なお墓を作る場合、最低でも100万円以上かかります。中国よりも価格相場が高いのは、輸入の際に直接日本に届かず、経由地を介さなければいけないことも理由のひとつです。ここでは、南アフリカ産としてポピュラーな2つの石材を紹介します。

インパラブラック

「FG-30」の通称を持ち、日本をはじめ世界的にも人気の黒御影石です。お墓としてだけではなく、インテリアや建材などでも幅広く使用されています。茶色を帯びた真っ黒ではない薄い黒系色ですが、落ち着いた色調から安定した人気を集めている種類です。

ベルファースト

「FG-1」とも呼ばれる、アフリカ産定番の黒御影石です。石目のなかにゴールドの粒子が入っているものもあり高級感を感じさせます。御影石らしく、硬質で低い吸水率を持った品質の高い種類です。

インド産(アーバングレー、アドニーブラウンなど)

輸入墓石としては中国に続いて価格相場が低いのが、墓石加工の歴史が長いインド産です。安い暮石だと40万円台からあります。インドには、黒御影石の種類が非常に多くあります。特に、インド産の黒御影は研磨すると強い輝きを見せ、その輝きを維持しやすい点が魅力です。

また、どの石も硬質で丈夫な点が特徴となっています。ここでは、インドを代表する白御影石と黒御影石を1つずつ紹介します。

アーバングレー

インドの代表的な白御影石です。「MD5」「ムドカルグレー」といった別名もあり、古くから墓石に使用されてきました。石目は鮮やかさを持った中目で、上品なグレーに軽く緑がかった色合いをしています。価格も品質に適した手頃な価格です。

クンナム

インド産の黒御影石のなかでも高い評価を得ている高品質石材です。硬質な特徴を持つ黒御影石のなかでもとくに硬く頑丈で、経年劣化が少なく艶を保ち変色がほとんどありません。多少、粗目に見える石目ではあるものの、「永遠の黒」と呼ばれ、インドを代表する最高位ブランド石と評されています。

御影石のお墓の購入する時に気をつけること

お墓は一生のうち何度も購入するものではありません。そのため、知識がないゆえに、つい業者からの説明のままに手続きを進めてしまうこともあります。しかし、決して安い買い物ではないため、納得できるような購入をすることが大事です。ここでは、購入時に失敗しないための3つのポイントを紹介します。

石材の種類をチェックする

お墓を購入する際に、大きさやデザインなどとともに、最初に検討しなければいけないのが石材の種類です。石材には豊富な種類があり、それぞれが持つ特徴によって、でき上がりやその後の状態にも違いが出てきます。特に、代々引き継がれるお墓は、購入時の見た目だけではなく、アフターメンテナンスも重要なポイントです。

そのため、事前に石材それぞれの特徴を知ったうえで、予算と相談しながら自分の希望に合った石材を上手に選ぶことが大切となります。

ただし、同じ種類の石材でも、品質の違いによって分けられる等級があるため、注意が必要です。相場価格より安い場合には、何らかの欠点があって品質が下がっているような等級の低い石材である場合があります。また、価格は、産出量やでき上がりのサイズなどによって決められることが一般的です。

このため、見積もりの価格が高いからといって品質の良い石材であるとは限らない点に注意しておきましょう。加えて、プランや見積もりの際に提示された石材の種類名は、通称や別名で記載されていることもあります。思っていた石材と違ったと後で後悔しないようにするためにも、購入前に必ず正式名称と特徴の説明を受けておくようしましょう。

石材の見本やサンプルをチェックする

パンフレットなどで見る雰囲気と実際に見る石では印象が異なるものです。特に、石は産地や採石場、採石時期などによって色や質感が変わってきます。そのため、でき上がりとの印象差を少しでも防ぐために、実際の見本やサンプルなどで質感や色合いを確認しておくことが大事です。できれば、できるだけ完成品を見せてもらったほうが良いでしょう。サイズが小さく、石のほんの一部分だけでは、完成したお墓のイメージを持ちにくいからです。

また、実際に使用されているお墓で、数年経過したものを見学させてもらうと、経年劣化の様子を想定しやすくなりますので安心です。

石材の原産地証明書や加工場所の国をチェックする

石材の産地や種類などは素人が見ても確認することは難しいものです。安心して購入するためにも、石材の原産地証明書をもらうようにしましょう。原産地証明書は、原産国・原石名・販売店などが記載されている証明書類です。国産の石材であれば、これらの情報に加え、採石地や採石者、加工者などについても記されています。

一方、外国産の場合には、原産国や加工地、輸入業者なども併記されていることが通常です。どちらも、シリアルナンバーが記載されている正式な確認書類となるため、きちんとチェックして自分が必要とする御影石であるかを確認したうえで購入すると良いでしょう。

御影石のお墓掃除の際に気をつけること

屋外に設置されているお墓は、日常的に雨風などにさらされているため、どうしても汚れが付いてしまいます。どれほど艶のある石材でも汚れが付着すれば見た目は衰えてしまうものです。特に、石目のすき間や文字を刻んだ部分には砂や水がたまりやすく、放置しておくと水垢がついたり、苔が生えてしまったりすることもあります。

お墓の周辺に植物などがあれば落葉が墓石に貼り付きシミの原因となる場合もあるので要注意です。

御影石を美しく保つためには月一程度で定期的に掃除を行うことが一番の方法となります。ただし、石に傷が付いてしまうようなブラシやタワシ、シミの原因となる洗剤などの使用は避けなければいけません。洗剤は墓石専用のものを使い、汚れを落とす際には食器洗い用の柔らかい素材のスポンジやソフトタイプの歯ブラシなどを選ぶようにします。

特に、汚れが溜まりやすい石のすき間や文字を刻んだ部分は、蓄積する前に歯ブラシなどを使って細かに掃除しておくと安心です。

掃除が終わったら、柔らかい布で乾拭きし、水気を取っておくとシミがつきにくくなります。
より丁寧なメンテナンスを行いたい場合には、数年に1度の頻度で専門家に磨き直しやコーティングを依頼するのも方法です。

後悔しないためには、石材選びは重要!石材の特徴を知って上手にお墓作りを

お墓は大切な人を弔うための大事なものであり、同時に大きな買い物となります。お店に並べられている商品のようにひとつひとつに明確な価格が表示されているわけではなく、業者と相談していくなかで金額が決められていくものです。

石材選びは、価格のほか、見た目やアフターメンテナンスにかかる負担などにも大きな影響を与えるため、今回紹介した石材の特徴を把握したうえで、上手に石材選びをすると良いでしょう。

この記事はよりそうのお葬式が書いています
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