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鯨幕とは?由来や歴史・種類について

  • 2022年04月04日
葬儀

「鯨幕(くじらまく)」と言われると何のことか分からないという方がほとんどかと思いますが、「お葬式の際に式場に張られている白と黒の幕のことです」と言われるとピンとくるのではないでしょうか。
本記事は、葬式において必需品と言われている鯨幕について詳しく紹介します。

記事の監修

終活ガイドという資格を通じて終活の専門家を育成すると同時に終活ガイドの皆さんが活動する基盤づくりを全国展開中。

鯨幕とは

鯨幕とは、別名「蘇幕」とも呼び、お通夜や告別式の時に、式場の中、建物の周辺に張られる白と黒の布のことを言います。
白布と黒布を交互に縫い合わせ縦縞を作り、上と下の縁に黒い布を付けたものとなります。

一般的に私たちが鯨幕を目にするのが弔事の時のため、鯨幕は弔事の時にだけ使われるものと思われがちですが、実は冠婚葬祭の行事でも使って良いものとされています。

実際に、皇室での納采の儀や結婚式では、この鯨幕が使われます。

鯨幕の名前の由来

「鯨幕」の語源として、鯨の名前が使われるようになった由来は二つの説があります。
一つ目の由来は、鯨の体の背中側が黒く、腹側が白いことからの連想です。
そして二つ目の由来は、鯨を切り分けた際に黒い皮を剥ぐとその下に白い脂肪がついていることからの連想です。

古来より、鯨が日本人にとって身近な存在であったため、黒白=鯨が連想されたものとされています。

鯨幕の歴史

鯨幕の歴史は浅く、昭和以降に始まったと言われています。

元来、日本での弔事では、白単色の幕もしくは浅黄幕と言われる青白2色の幕が使われていました。
しかし、江戸時代に「弔事=黒」という西欧文化が入ってくるようになってから、日本での弔事に黒が使われるようになりました。

日本において、黒色はたいへん高貴な色とされており結婚式などの慶事で使われており、神事では古くから白黒の鯨幕が使われていました。
それが現在のように黒白の鯨幕が葬式などの弔事で一般的に使われるようになったのは、昭和初期に葬儀社が使うようになったことが、きっかけとされています。

本来、黒白の鯨幕は弔事・慶事に関係なく使用されるため、現在でも皇室では納采の儀や結婚式などの慶事にも、黒白の幕を使用します。
ちなみに、出雲大社の大祭でも鯨幕が使われています。

鯨幕の役割

女性

鯨幕の役割は葬式の場面で使用されるのが一般的とされています。
葬儀を執り行う家や会場の周囲に張られます。
役割としては、式場内の内部を仕切る役割や見せたくない部分を隠す役割を持っています。

ただし、鯨幕の使用については、宗派や地域の慣習によって異なります。
鯨幕は必ず使わなければいけないもの、ということではありません。鯨幕の使用については、事前に菩提寺の僧侶や地域の方もしくは親族や葬儀社の方に相談されると良いでしょう。

鯨幕以外の幕

日本で使われる幕には鯨幕以外にもあります。
紅白や青白の幕が該当しますので、それぞれ意味と使われる場面について、詳しく紹介します。

紅白幕

紅白幕は、入学式や卒業式などの慶事に使います。紅白幕を慶事用として使いはじめたのは、昭和初期からとなり、歴史はとても浅いです。
なお、紅白で知られている紅白饅頭の歴史は深く、室町時代に元(現在の中国)から来た林浄因が、結婚式で紅白饅頭を配ったことが始まりとされています。

青白幕(浅黄幕)

青白の幕を使うのは主に「地鎮祭(じちんさい)」の時となります。そのため、建設業界では一般的に「浅黄幕(あさぎまく)」と呼んでいます。

浅黄という色は日本古来の色で、薄い藍色もしくは水色に近い色となります。
青白幕が浅黄幕と同じ色を使っていたことで「浅黄幕」と呼ばれるようになったと言われています。

なお、地域によっては現在も葬儀などの弔事用として使っています。

ちなみに皇室では、この浅黄幕を新年祝賀の儀や園遊会などで使われています。
また、歌舞伎では舞台に浅黄色の幕を一面に張り、一気に幕を引き落とすことで、奥にある舞台飾りを見せる演出があります。

監修者のコメント

鯨幕もそうですが、いまのお葬式で当たり前とされていることが、実は昔からの習わしでないことが多くあります。ちょっとしたことですが、その背景を知ることで時代や環境の移り変わりを感じることができます。

まとめ

鯨幕について古来のものと思われていた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
お葬式に関しては何かと決まり事が多い中、絶対ではないのが鯨幕となります。それぞれのお住まいの地域の慣習に沿って使用される事をおすすめします。

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