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法事の香典(不祝儀)の金額相場と香典袋の書き方について

  • 2023年02月03日
法事の香典(不祝儀)の金額相場と香典袋の書き方について

法事・法要に招かれた場合に必要になるのが「香典」です。おそらく持参しない方はいらっしゃらないと思います。

しかし、初めて法事に招かれた方はどの位の金額を包めばよいのか?香典袋はどうするのか?夫婦そろって参加する場合はどうするのか?各宗教・宗派により香典について異なる作法があるのか?

疑問は尽きないものと思います。今回は香典の準備で、マナー違反にならない作法・金額等について説明します。

記事の監修

人はなぜ弔い、弔われるのか、葬送儀礼を意味のある営みとして理解し、私たちは次世代へ伝えていきます。葬送儀礼マナー検定実施中。

香典とは?

香典は故人を悼む気持ちを表し、その冥福を祈り供養することを目的として捧げられます。
本来、参列者はお花・果物・線香等を供物として故人へ捧げましたが、現代に捧げるものは「現金」が通常です。

この香典は、もちろん参列者が持参し故人へ捧げますが、一度故人へ捧げたらそれで終了というわけではありません。
葬儀の後も、法事・法要の際に、遺族から招待され参列をした場合には、必ず持参することがマナーです。

ただし、案内状に香典は不要と記載されている場合や、最近では初七日のように告別式の後、すぐに催される法事・法要では既に葬儀で香典を渡しているので、持参する必要はありません。

法事の香典(不祝儀)の金額相場

故人の供養のために、ご自分はどの程度の金額を香典として持参すべきか悩むところではあります。概ね、次のようなケースでは目安になる金額が異なります。

法要のみに参加する場合

会食であるお斎(とき)に参加せず、僧侶の読経や焼香等の法要のみに参加する時は、5,000円~10,000円程度が相場となります。ただし、ご自分が故人とどのくらい親しい間柄だったか、ご自分の現在の地位、役職等も考慮し金額を決める必要があります。

お斎(とき)にも参加する場合

お斎とは僧侶の読経や法話、焼香等が終わった後に、僧侶・参列者をもてなす会食のことです。この会食も割と高額になる傾向があり、5,000円~12,000円程度と幅があります。

実際、参列者は1人につきおいくら位の料理が出たか、わからないのは当然ですが、その料理分の金額も余計に包んでいくのがマナーです。
お斎に参加する場合は、法要のみに参加する時と比べて5,000円~10,000円程度を多めに加え、香典として捧げましょう。

連名で香典を持参するとき

友人同士(2~3名程度)で香典を包むとき連名にすることがありますが、金額は合計で5千円~1万円程度とし、それ以上になる場合はひとりひとり香典袋を準備し、それぞれ住所、氏名、金額を内袋に記載します。
会社の部署でまとめて香典を準備する場合、ひとりあたりの金額が1000円~2000円程度になりますので、「一同」としてひとつの香典袋にまとめて入れることもあります。 ご夫婦で準備をする場合は、連名というより家単位で香典を出すという形になるので、1世帯分という単位で考えます。

とはいえ、葬儀と違って法事・法要に招かれる人は、故人や遺族との関係性が深いケースが多いので、世帯単位でのお香典以外、連名はあまりみかけません。

不祝儀で避けた方が良い金額

上記のいずれのケースでも共通して注意しなければならない点ですが、金額は「偶数」および「九」を避けるのがマナーです。
例えば、偶数は故人・遺族に対し「割る、切れる」ことを連想させるものとして、特に偶数の「四」と奇数であっても「九」は、それぞれ「死」や「苦」につながるものとして、縁起が悪い数とされています。これは祝儀の場合でも同様です。
ただし、「2万円」は例外として認められていることが多いです。

お葬式との金額相場の違い

お葬式と法事・法要の金銭相場の違いは実のところ大差はありません。
ただし、お葬式の場合には、遺族、親類縁者、故人の友人・知人の他に、故人の会社関係者や取引先も多く参列する場合があります。
このため、連名での香典もかなりある等、個人で参列する方と比較すれば、香典の金額には相当差が出ることになることでしょう。

一方、法事・法要の場合は、故人の友人・知人を招く場合には個人単位となります。
そうはいっても、法要のみに参加する一般的な付き合いの知人か、それとも、故人と家族ぐるみで親しくしていて夫婦共々お斎に参加するかにより、5,000円~50,000円程度と、結構金額的に差が出てしまいます。

香典袋の書き方

香典を遺族にお渡しする時に香典袋の書き方をどうすればよいか悩む所です。
また、宗教宗派、更には参列者の立場の違いでも香典の書き方は異なっています。
こちらでは、各宗教・宗派によって異なる香典袋の書き方、および参列者によって異なる香典袋の書き方を説明します。

宗教/宗派によって違う香典袋の書き方

香典を故人に捧げる習慣は、仏式の場合だけで行われるものでありません。
キリスト教・神道でも同様に香典の習慣は存在します。香典袋についても、それぞれ異なる書き方があります。

仏式の場合

香典袋については黒白の水引と、白い奉書紙(または市販の不祝儀袋)を使用することをお勧めします。
故人の宗派がわからない場合には「御香典」と表書きすれば問題はありません。

香典袋(表書き)の書き方

四十九日法要以降、仏式の表書きでは次のような言葉のいずれかを使用します。

  • 御香典
  • 御仏前
  • 御香料
  • 御香華料
  • 御弔料
  • 御悔
  • 御佛前
  • 御供

なお、「御霊前」はお盆の法要では使用することがありますが、浄土真宗では「霊が家の還ってくる」という考え方がないため、御霊前という言葉は使用しません。

表書きは毛筆書き

前述した御香典等の表書きを香典袋の水引きの上中央に記載します。一方、氏名は香典袋の水引きの下中央に、御香典等の表書きよりもやや小さめに記載します。
毛筆書きが適切ですが、一から墨を硯で磨るという必要はなく、筆ペンで書いても構いません。
ただし、ボールペンやサインペンは使用を控えた方が無難です。鉛筆書きは当然NGです。

キリスト教式の場合

キリスト教の場合も、法事・法要に当たる儀式は存在します。
ただし、キリスト教には供養という考え方がないため、仏教ほど法事・法要を行う習慣があるとは言えません。
キリスト教は、人が亡くなることは神のもとへ帰るという意味があり、喜ぶべきこととして考えられています。
そのため、法事・法要に当たる儀式を行うにしても、故人の供養ではなく、遺族・故人と親しかった方々が故人を思い出すことや、悲しみに区切りをつけることが目的とされます。

カトリックの場合

法事・法要に相当する行事に「追悼ミサ」があります。そこでは、聖歌の斉唱・聖書の朗読・祈祷が行われた後、教会や自宅で仏教のお斎にあたる茶話会(さわかい)が催されることもあります。
ただし、茶話会は仕出し弁当を注文したり、料亭等で席を設けるたりするというものではありません。
追悼ミサに参加する際に、「献花料」または「御ミサ料」と、表書きした香典を持参します。なお、水引の有無は問われません。袋の色に関しても自由です。

プロテスタントの場合

法事・法要に相当する行事に「記念集会」があります。自宅で、牧師・親族・故人の友人知人を招いて祈りをささげます。その後、自宅で仏教のお斎にあたる茶話会(さわかい)が催されます。
ただし、この場合も茶話会は仕出し弁当を注文したり、料亭等で席を設けるたりするというものではありません。
追悼ミサに参加する際は、「献花料」または「弔慰料」と、表書きした香典を持参します。ただし、「御霊前」という言葉は認められていません。
プロテスタントの場合も水引の有無は問われません。袋の色に関しても自由です。

神式の場合

神道では、「霊祭」と呼ばれる行事が、仏教の法事・法要に当たります。
神社で行われるのではなく、自宅や故人のお墓で行われることになります。

香典には不祝儀袋を使用します。表書きには、

  • 御神前
  • 御玉串料
  • 御神餞料(ごしんせんりょう)
  • 御供
  • 御榊料(おんさかきりょう)
  • 幣帛料(へいはくりょう)

のいずれかを記載します。
水引は銀色を使用します。蓮模様は仏式用を意味するので避けましょう。

参列者の立場によって違う香典袋の書き方

香典袋に記載する際には、持参する儀式が通夜・告別式か、法事・法要かで墨の色も異なります。
通夜・告別式に持参する香典は薄墨を使用します。「取り急ぎのため墨がよくすれなかった。」、「涙で墨が薄まった。」という意味が込められています。薄墨用の筆ペンも販売されています。

一方、法事の場合は、既に行われることがわかっているため濃い墨でも構いません。
また、故人との関係で参列者の立場によっても、香典袋の書き方は違いがあります。

会社から香典を出す場合

故人の所属した、または取引先だった会社関係者が香典を持参する場合があります。
その場合、ケースによって香典の表書きの記載の仕方が異なります。

連名による記載

こちらは会社の上司や同僚等が連名で香典を持参する場合が該当します。
通夜・告別式、法事であっても連名による記載では、香典の中央下段に氏名を入れる時、3名までが限度です。
記載の仕方は上司または年齢が高い順に、右から左へと氏名を書きます。4人以上の連名の場合には、3人までの代表者氏名を記載した左側に「他一同」と書きます。
別紙に全員の氏名を記載し、中袋へ入れておきます。加えて、各人の香典金額の内訳を記載しても失礼には当たりません。

部署・課による記載

こちらは会社の部署・課で香典を用意する場合が該当します。
法事の場合は部署・課で香典を持参することはほとんどないですが、通夜・告別式の場合、香典の中央下段に「株式会社○○ ○○部(課)一同」と記載します。
連名による記載と同様に、別紙に全員の氏名を記載し、中袋へ入れておきます。また、各人の香典金額の内訳を記載しても失礼には当たりません。

連名で香典を出す場合

御夫婦で参列したり、ご友人が参列したりする場合にも、連名で香典に表書きすることがあります。

夫婦の場合

香典は家(世帯ごと)でカウントするのが本来の習慣ですので、夫婦で参列する場合には、旦那様の氏名だけを記載しても構いません。
ただし、故人が夫婦共通の友人やご縁のある方だったという場合には、連名で記載することが無難です。
書き方としては、旦那様の氏名を香典の中央下段に記載し、奥様の下の名前を、その左側に記載しましょう。

友人・知人の場合

できれば個別に香典を持参するのが故人・遺族への礼儀とは言えますが、友人・知人の場合も連名で捧げることがあります。
香典の中央下段に3人までの氏名を記載します。4人以上の連名ならば、左側に他一同と記載します。
別紙に全員の氏名を記載し、中袋へ入れておきます。加えて、各人の香典金額の内訳を記載しても失礼には当たりません。

香典袋の中袋の書き方

香典袋の中には、「中袋(中包み)」をいれます。こちらには・住所・氏名・金額を記載します。

中袋の記載の仕方(表)

この中袋には、表には金額を記載します。書き方は縦書きで漢数字となります。例としては次のようになります。

  • 5,000円→金五千(または金五阡)円
  • 10,000円→金一万(または金壱萬)円

漢数字は、

  • 一(または壱)
  • 二(または弐)
  • 三(または参)
  • 千(または阡)
  • 万(または萬)

と記載します。

中袋の記載の仕方(裏)

郵便番号・住所・氏名を記載します。遺族側が香典返しを行いやすいように住所を明記しておきましょう。紙幣は、中袋の裏面に向けて入れます。
会社関係者や、友人・知人が連名で香典を持参した場合には中袋にも氏名が書ききれない場合がありますので、中袋へ紙幣と一緒に、明細を入れておきましょう。

明細の書き方

香典を連名で持参した方の氏名が香典袋や中袋に書ききれないような場合は、中袋に明細を入れておきます。
故人の友人知人・会社関係の上司や同僚の場合には、横書きでも構いませんので、氏名・住所・金額の内訳を記載します。

会社の部署・課で香典を用意した場合には、横書きでも構いませんので、○○部(課)一同と記載した後に、各自の氏名・金額の内訳を記載します。
なお、香典返しを望まない場合には、「香典のお返しはご無用に願います。」と書き添えて、中袋へ入れておくのも遺族への配慮と言えます。

法事の香典(不祝儀)に関する疑問・質問

【画像を一言で示す言葉】

こちらでは法事の香典に関してのいろいろな質問へ回答します。
普段の対応であるなら失礼には当たらないものの、法事という故人を偲ぶ場であれば、マナー違反になることがあります。

包むお金は新札でも良いの?
地域差はありますが、たしかに、かつては不祝儀に新札は縁起が悪いとされ、法事でも旧札を用いることがマナーとされていました。
しかし、法事・法要はそもそも行われることが周知されている行事であるうえ、最近では新札をATMですぐに用意しやすくなっています。

 

それに、遺族としても、清潔なお札を渡された方が不便もありません。
こういった慣習と環境の変化に伴い、現在では様々なマナーが混在しているのが現状です。
ですので、きれいな旧札か、新札に1か所程度折り目をつけてから香典袋へ入れるのが無難でしょう。

お供え物を持参する時は香典金額を安くしても良いの?
そもそも、お供え物の代わりに持参するのが香典ですので、逆にお供え物を持参する場合には、前もって主催者側に持参する旨を告げておきましょう。

 

お供えを持参する時は香典金額を安くしても良いかですが、これは持参する方の故人に対する礼儀にも関係してきます。

お供え物だけで香典を持参しないのはマナー違反ですが、お供え物+香典を持参する場合にも、やはり香典の相場である5,000円以上を用意するのが礼儀と言えます。

法事/法要に参列できない場合でも香典は必要なの?
法事・法要の案内が来たら参列するかしないかを返信用ハガキ等で回答しますが、欠席の場合にも香典をお渡しするのが、故人や遺族への礼儀となります。
法事/法要に参列できない場合はどのようにして香典を渡すの?
法事・法要を欠席する場合には、香典を渡す場合には紙幣を現金書留に入れて送ります。
また、果物や供花(白い花が無難)を贈ることも問題ありません。
香典やお供え物を送付する場合には、主催者側にわかりやすいように「お供物料」と表書きします。
香典にしてもお供え物にしても、概ね5,000円程度の金品を贈るのが相場です。
香典袋へのお札の入れ方に決まりはあるの?
最近ではあまりこだわらなくなっていますが、二枚以上のお札を香典袋に入れる場合には、お札向きを揃えます。そして中袋の裏面に紙幣の表を向けて入れます。
弔事の場合は、香典を「袱紗(ふくさ)」に包み法事・法要へ持参するのがマナーとなります。

 

弔事では、袱紗の色は地味な色で黒・紺・灰色や紫色が好まれます。
香典の包み方も、弔事の際は左開きになる様に包みます。
もしも袱紗を持っていない場合には、ハンカチで代用しても構いませんが、黒・灰色・紺等の地味な色を選びます。

最後に、香典を包む際に香典袋や、中袋を糊付けする必要があるかどうか迷われる方がいますが、香典袋・中袋共に糊付けは必要ありません。

まとめ

香典は日本人に根付いた習慣ですが、故人を偲ぶ事を第一に、遺族に対し失礼に当たらないためにも、作法を守ることが大切といえます。

監修者のコメント

法事・法要では、その後食事の席が設けられている場合があります。香典の額も、その分を考慮してひとり1万円以上は準備しておいた方が良いでしょう。葬儀の時は表書きなど薄墨を使用するとされている慣習もありますが、四十九日を過ぎると「心を込めてしっかり書いた」という意味で濃墨を使うとされています。

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