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孤独死の原因と対策、葬儀・終活について

孤独死の原因と対策、葬儀・終活について
  • 2022年12月16日

高齢化社会といわれる現在、核家族化による独居世帯が増加傾向にある中、「孤独死」は目をそむけるわけにはいかない問題です。孤独死を防ぐ為には何ができるのか、何をすべきなのか原因と対策についてご紹介します。

記事の監修

終活ガイドという資格を通じて終活の専門家を育成すると同時に終活ガイドの皆さんが活動する基盤づくりを全国展開中。

孤独死とは

孤独死とは、看取る人もおらず、一人きりで死ぬことを言います。「孤独死」という言葉が初めて辞書にも登録されたのは、2008年になります。
1970年頃から「孤独死」という言葉は既に存在していたのですが、日常会話で出てくるようになったのは、2000年以降のことで、今のところはっきりとした定義はありません。警察の死因としては「変死」扱いになり、「孤立死」と表現されています。

孤独死の真意は、死後の放置時間にある

「一人きりで死ぬこと」は、今に限らず昔もありました。問題は、死後の発見時間にあります。
身内や友人などに発見されるまで、しばらく期間が経過しているケースが多くなっています。
昔であれば、家の中で息が絶えたら、例え留守中の出来事であっても家族のだれかが帰宅して、発見していました。
「後10分遅かったら助からなかった」という医師のセリフを連想します。
独り住まいが多い現在に比べ、昔はたとえ一人の時間が長くても家族と同居していたという大きな違いがあります。孤独死の多くは一人暮らしのお年寄りです。

一人きりで死ぬということ

孤独死の真意は、独りで息が絶えることにあるのではなく、息が絶えた後放置状態になるかならないかにあるのです。
悲しい現実ですが、亡くなられた後の検証結果で、昨日までは息があったようだ、という例もあります。
「あと1日早く発見されていたら助かったかもしれない。孤独死は防げたかもしれない。」
そう思うと早い対策が望まれます。

現在、孤独死の問題として挙げられているのは、「一人きりで死ぬ事」に対する原因や諸条件そして対策にあります。

もしも、病院に行けたら…。
もしも、治療を受けるお金があったら…。
もしも、近くに家族や知人友人が居たら…等々
この、「もしも」を無くす予防策に、近年ようやく国や自治体でも真剣に取り組み始めたところです。

孤独死急増の理由

最近特に「孤独死」がクローズアップされるのは、日本が高齢化現象にある事とその割合が増えている事にあります。
平成22年度の警視庁調べによると、警察官が現場で死亡状況を調査した遺体が171,025体、前年に比べ6%増加しています。
増加の主な原因は孤独死にあるそうです。

では、実際にどのくらいの方が孤独死をむかえているのでしょうか。

東京都監察医務院によると、東京23区内では65歳以上の単身世帯の自宅での死亡者数は、平成26(2014)年に2,891人との公表されています。

UR都市機構によると、同社が運営管理する賃貸住宅約75万戸において、単身居住者で死亡から1週間以上経過して発見された件数は、平成26(2014)年度に186件、65歳以上に限ると140件との報告があります。

これは自殺や他殺などを除いた自然死の数なので、孤独死は存外に多いのかもしれません。

では、孤独死が急増する理由は何なのか、以下のことが挙げられます。

1.核家族化

子供が独立した後は夫婦だけの生活になり、どちらかが死亡した後は一人暮らしになります。また、独身のまま年を重ねて1人暮らしというケースも少なからずあります。
様々な理由から高齢者の一人暮らしが急増しているのは、核家族化の結果といえるでしょう。

65歳以上の独居高齢者が増加しています。
昭和55(1980)年は独居高齢者男性が約19万人、女性は約69万人、高齢者人口に占める割合は男性4.3%、女性11.2%でした。
平成22(2010)年には独居高齢者男性が約139万人、女性は約341万人、高齢者人口に占める割合は男性11.1%、女性20.3%となり、一人暮らしの高齢者が大幅に増えていることが分かります。
※内閣府発行の平成28年版高齢社会白書より

2.孤立化

孤立化する原因は、以下のようなものがあります。

 
  • 若いうちに地域社会との繋がりをもってこなかった人が、年をとってから急に近所付き合いや地域社会に溶け込もうとしても、実際はなかなか難しいものです。

    これらの条件が重なると完全な孤立状態を生み出します。
    地域での御近所付き合いについての調査では、
    60歳以上の高齢者をみると『付き合っていない』(「あまり付き合っていない」と「全く付き合っていない」の計)とする人は、
    女性19.3%に対して男性26.1%という報告があります。
    ※内閣府発行の平成28年版高齢社会白書より

    3.貧困

    また、もう一つの大きな問題は貧困にあります。
    事前に病院で診て貰っていたら、倒れても意識がある時に救急車を呼んでいたら…等々、事前の身体ケアをしていれば死なないで済んだケースも多々あります。

    救急車を呼ぼうとしたが、その後の治療費を考えたら呼べなかった等、貧困からくる孤独死があります。
    高齢者姉妹が餓死したというニュース報道を覚えている方も多いでしょう。

    高齢者の万引きが多くなっていることからも察しがつく通り、高齢世帯の一人暮らしで生活困難に陥っている数もまた増えています。

    貧困に関しては一人暮らしに限ったことではありませんが、高齢者の孤独死を招く大きな原因のひとつになっています。

    孤独死しやすい人の特徴

    孤独死イコール高齢者、独居老人と思いがちですが、全てがそうではありません。
    困窮による親子や姉妹、夫婦の餓死など悲しいニュースを耳にした方も多いでしょう。いわゆる孤立死ですね。
    孤独死(孤立死)には、ある傾向がみられます。

    独身40代、病気休職やリストラ、離職をきっかけに引きこもりがちの人

    実は働き盛りで結婚を二の次にしていた40~50代の独身中年多いパターン。
    うつ病や糖尿病など、長期療養が必要な病気による休職や離職のリスクは生活習慣病の多い現代、誰にでも起こりうることです。
    リストラをきっかけに、唯一の社会との接点だった会社での人間関係が断たれ、孤独死へと向かうケースがあります。

    料理駄目!片付けられない!50代以降の男性の人

    現役時代は働きづめだった男性は、料理や掃除など家事全般をしてこなかったため、苦手とする傾向があります。

    50代男性は家事は妻や母親など女性まかせで生活していた方が多い世代です。
    熟年離婚や伴侶の死等によって、突然ひとり暮らしになると、部屋の中は散らかし放題、食事は外食やコンビニ食やカップラーメン等となってしまい、生活の質が急激に低下します。
    当然ながら栄養バランスや健康管理の面からもリスクです。

    それにも関わらず、身内や周囲の人に助けを求められずに孤独死に至るケースがあります。
    日頃の生活が不健全になっていくことは、心も不健全になっていく相乗作用は軽視できない現実です。

    社交性がなく、独りで過ごすことが多い人

    定年退職した後や仕事をしていない状況は、社会との繋がりが希薄になります。
    男性の場合、そのまま自宅に籠りがちになる確率が女性よりずっと高いのは、日頃の社交性に問題があります。
    人付き合いが苦手で上手に地域社会と交流がもてない為、気が付くと完全孤立化していたということになります。

    また、「1人が好きだから」と、好んで1人で居る時間が多い方も危険です。
    元気な時はそれで良かったことが、年を重ねるに従って1人ではできないことが増えてきます。
    その行く末は社会からの孤立化、孤独死へと繋がっていきます。

    孤独死する傾向にあるのは、女性より男性が多いという統計理由の大きな要因が、話下手、付き合い方が分からない等、社交性にもあるのです。

    生活に余裕がない貧困生活をしている人

    大変辛い話ですが、現実に目を向けると貧困生活は悲惨な末路を生み出しています。
    年配者に限らず若い層でも餓死という2文字をニュースで見る事があります。
    不景気による会社の倒産や、リストラと再就職が困難な社会情勢が貧困の背景にあると言われています。
    餓死はしないまでも寸前まできていながら、社会に助けを求められなかったり、家に籠っている為、社会からは隠れて見えないので救出の手を差し伸べることができず、孤独死に至るケースがあります。

    病気になっても病院には行けず、薬も飲めず・・・この状態で月日が経てば、どうなるかは想像がつくところです。
    今では社会問題として国をあげて対策を検討しています。しかし、まだまだ救済できるところまでには至っていないのが現状です。

    孤独死の原因

    増加傾向にある孤独死の原因をまとめると、以下の通りです。

     

    社会の中心で活動している年代層にとっては、どれも意識せずに暮らしているでしょう。
    それで日々の暮らしに不自由を感じたこともなく、なんの支障もなく生活をしているはずです。それが、むしろ落とし穴なのです。

    元気な頃から近所付き合いがあり、地域社会との交流を持っていれば、年を取っても孤立化の何パーセントかは防げるのです。
    高齢者の1人暮らし世帯の60%以上が、近所付き合いがないそうです。

    核家族化や単身化が進み、親戚縁者との交流も希薄になっている現代生活では、
    何かが起きた時に頼れる者がいない状況は、まさしく孤独死のリスクがその延長線上にあるのです。

    孤独死対策

    老夫婦

    高齢化社会が加速している現在、このままでは孤独死も増えることが予想されます。各自治体は孤独死を防止するために様々な対策を検討し始めています。

    一人暮らしの見回り、見守りサービスの活用

    民間企業や地方自治体による、様々な孤独死対策サービスがあります。
    民間企業でも需要を見越し様々な製品・サービスを販売し始めています。
    高齢者の1人暮らし世帯の見回り、見守りに注目しはじめた企業は、電気製品に見守り機能を付けた電気ポットを製造販売しています。

    トイレにセンサーを付けて、一定期間使用された形跡がない場合に駆け付けて安全を確認するサービスや、
    水道や電気など、ライフラインの使用量増減に異常な数値を検知した場合、離れて暮らす家族へ通知されるサービスなど、様々なカタチで高齢者の見守り製品やサービスを提供し始めています。

    積極的な見守り活動として、高齢者の1人暮らし世帯へ訪問活動をしている自治体も出始めています。
    例えば、岩手県奥州市ではご近所福祉スタッフを配置し、同じ地域に住む方々で見守り、支え合う地域づくりを目指しています。

    家族や近隣周囲の人の見守り

    「遠い家族より近くの他人」とは、孤独死対策にも言えることです。
    近くに住んでいる周囲の人達が他人だからと見て見ぬ振りをせず、関心を持って日頃から注意していれば防げることもあるはずです。
    外から異変を察知する判断基準としては、以下のようなことがあります。

    • 玄関や郵便ポストに新聞や郵便物、チラシ等が溜まっている。
    • 何日も電気がついていない。カーテンが閉まったまま或いは開いたままの状態が続いている。

    何日も人の気配がないと感じたら、電気やガスのメーターを確認して消費が極端に少ない場合は管理人さんや最寄りの交番に事情を報告しましょう。

    遠方の家族ができる対策は、以下のようなことがあります。

    • 頻繁に、できれば毎日電話で連絡をとる。一番安心できる方法です。
    • 業者に頼んで定期的に見守りをしてもらう。お金はかかりますが、対策の一つとして検討する余地はあるでしょう。
    • 人感センサー付き家電製品やスマートフォンのアプリなどを利用して遠隔監視をして見守る。

    その他、頼めば宅配便を送り届ける時に様子を見てもらう、というやり方もあります。

    町内会・自治会、老人クラブ、サークルへの参加

    高齢者の地域社会へ参加は「町内会・自治会」(26.7%)が最も多く、
    さらには「健康・スポーツのサークル・団体」への参加は増加傾向がみられます。
    一方で「老人クラブ」への参加は近年では減少傾向です。
    ※内閣府公表の平成25年度高齢者の地域社会への参加に関する意識調査結果より

    これらの対策で単身高齢者のコミュニティづくりに力をいれる地域やNPO団体もあります。

    お住まいの地域で活動している団体を調べて、参加してみるのも良い対策でしょう。

    有料老人ホームへの入居

    有料老人ホームや高齢者住宅では、職員による安否確認や健康管理が毎日行われます。
    日々職員の見守りや、周りの人との関わりが生じるので、本人にとってもも離れた家族にとっても安心材料にはなるでしょう。

    施設によっては、季節ごとのイベント、サークル活動などのレクリエーションがあります。
    同年代や地域の人たちと触れ合う機会が増え、友人ができたり、役目ができてやりがいが生まれたりと、うれしいメリットもあるようです。

    孤独死の葬儀

    それでも現代では孤独死が起きてしまうことが悲しい現実です。生前から終活の事を考えたり、葬儀を生前予約する方も少なくありません。
    他人ごとと思わず、健康診断をうけたり、保険に加入することと同じように、自らの終活も備えておきましょう。

    生活保護受給者の方など、経済的に困難な方には「葬祭扶助制度」も

    また、お葬式は出したいけれど、どうしても経済的な理由で葬儀費用が払えない場合、「葬祭扶助制度」を活用する方法もあります。「生活保護葬」や別名では「福祉葬」「民生葬」とも呼ばれます。

    生活保護を受けられていて葬儀費用の支払いが困難という方であれば、「葬祭扶助制度」によって自己負担実質0円で葬儀を行うことができる場合もあります。

    支給対象範囲に限りがあり、実際に支給される金額も最低限のものになります。どういう方が葬祭扶助の対象になるかなど、葬祭扶助制度のご利用に関する詳しい情報については、無料資料をご請求のうえ、お電話にてご相談ください。

    監修者のコメント

    単身者世帯の増加に合わせて孤独死の件数も右肩上がりで延びています。ひとり暮らしの方は孤独死が怖いわけではなく、亡くなってから発見されるまで何日も放置されることが不安の原因になっています。不安を解消するためにも、定期的に連絡を取る友人や、地域コミュニティとのつながりを持つなど、日頃から何らかの対策をしておく必要がありますね。

    まとめ

    高齢化社会が加速し、ますます孤独死が急増する現在、地方自治体だけではなく、民間企業の製品・サービスも開発されて対策は進んでいます。しかし、充足している状態ではなく、やはり身内や近所の見守りが重要な事は変わりありません。

    「今は元気だから」、「まだ心配ない」と考えていても、老いや突然の病気は誰にでも可能性のあることです。
    先延ばしにしていて後悔することのないように、これを読んだら考えるきっかけにしてください。

    地方自治体のサービスを調べたり、有料老人ホームを検討する、自分の最後について決めておくなど、対策ができるか検討されることをおすすめします。
    終活について考えることは、最後のその日までを精一杯生きることにもつながります。

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