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神棚の正しい祀り方(飾り方)、方角、並べ方を詳しく解説

神棚の正しい祀り方(飾り方)、方角、並べ方を詳しく解説
  • 2023年05月17日

神棚は家族や一族の繁栄、あるいは会社の発展を願い神様をお祀りする、いわば「家庭にある小さな神社」です。

自宅の中に神棚を祀る方は多くいますが、正しい方法を知らずにお祀りしている人も少なくありません。

この記事では、初めて神棚を祀る方にも分かるように、神棚の役割や種類、設置場所や向き、お供え物の並べ方などを細かく解説していきます。この記事を読んで頂くことで、正しい神棚の祀り方が分かり、家内安全や一族の繫栄が叶うことでしょう。

神棚とは

神棚は、神社からいただいたお神札を納めるお社を中心に構成されます。


神棚は、自宅に設けられたミニ神社

神社には、その土地の神様が鎮座されていると考えられています。本来であれば毎日神社にまで足を運んでお参りできればいいのですが、実際には難しいものです。

そこで家庭や職場などに、神社の代わりとして神棚を設置します。神棚があることで、毎日家や職場にいながら、その土地の神様に礼拝ができるということです。

神棚に祀られるのは、神様の御霊が込められているお札で、通常は伊勢神宮の神札である「神宮大麻(じんぐうたいま)」、住んでいる地域を守る「氏神」、その他に自分が崇敬する神社のお神札を祀ります。

神道における神様とは

神道における神様とは、その地域に生きた古来からのご先祖様の集合体のようなものです。ですから村の神社には、古来からのご先祖様を「氏神」としてお祀りします。

民俗学者の柳田国男によると、日本における古くからの死後観は、その家の死者は四十九日でホトケとなり、三十三回忌で村全体のカミに昇華して、私たちのことを見守ってくれているというものだったと言われています。

氏神となったご先祖様たちは、村のまわりにあるさまざまな自然(山、森、木、川、海など)のそばにいてくれているという信仰があり、その象徴の場所が神社なのです。

自宅に神棚を設置するということは、顔や名前は知らないけれど、しかしその昔確実にこの地域に住んでいた古来からのご先祖様に手を合わすことに他ならないのです。

神棚の種類と特徴

この章では神棚の種類について解説いたします。

伝統様式からモダンデザインまで

最近では、伝統的なものからモダンデザインのものまで、さまざまな形・デザインの神棚があります。種類は豊富にあるため、設置場所や空間の雰囲気に合わせて選ぶことができます。

神棚の材質

神棚の材質は、基本的に天然木です。仏壇のように木材の上から塗装をせずに、木材本来の素材の質感を大事にしています。

代表的な材質は檜です。檜は香りが良く、湿気に強い特徴があります。その他、ケヤキや杉などの木材を使用したものもあります。

一社造と三社造

伝統様式の神棚の場合、主に「一社造」と「三社造」があります。

一社造は、神札を納めるための扉が1つだけのものです。複数の神さまのお札を納める場合は、一番手前から「神宮大麻(伊勢神宮の天照大神)」「氏神の神社のお札」「自身が個人的に崇拝する神社のお札」の順に納めます。

三社造は、神札を納めるための扉が3つあります。中央に「神宮大麻(伊勢神宮の天照大神)」、向かって右に「氏神の神社のお札」、向かって左に「自身が個人的に崇拝する神社のお札」を納めます。

箱宮

その名の通り、箱型のケースに入った神棚で、神具も並べられます。ガラスの扉がついているものは中に埃が入りにくいというメリットがあります。その他、壁にかけられるタイプもあります。

モダン神棚

現代の家屋やマンションでは和室のない家も多くなっており、現代的な住空間にもなじむモダンデザインの神棚が増えています。

檜のような伝統的な白木だけでなく、ウォールナットなど家具に合わせた木材で作られた神棚もあるので、現代的な部屋の雰囲気に合わせることも可能です。また、お社がなく、神札と神具を並べるだけのシンプルで場所をとらないタイプのものも人気です。

モダン仏壇には以下のようなタイプがあります。

▶壁掛けタイプ
祀り方は従来のものと同じですが、棚板を必要とせず、金具だけで簡単に壁に取り付けられます。

▶卓上タイプ
家具やキャビネットなどの上に置くことができる神棚です。高い位置には置けませんが、お水やお米の取り替えが便利です。また、賃貸住宅など、壁に穴が開けられない場所にもおススメです。

▶デザイナーズタイプ
一見、神棚には見えないデザイン性の高いもので、おしゃれな部屋やオフィスにも合うものもあります。


神棚の設置場所と方角

神棚は家庭の中で神様をお祀りする場所であり、日々の暮らしにおいても大切にされるべき存在です。そのため、神棚の設置場所や方角には注意が必要です。

この章では、神棚の適切な方角や高さ、設置場所に関する注意事項、引越しや模様替え時の対処方法について解説します。

神棚の方角(東向き、南向き)

神棚は一般的に、東向きまたは南向きが好ましいとされています。

東向きは、神様の象徴である太陽が昇る吉方です。南向きも、日中の光が最も明るく、日当たりが良好です。どちらの方向も、家の中で最も明るく清潔な場所なので、神棚の向きに適しています。

神棚の高さ(目線よりやや高い位置)

神棚の高さも重要なポイントです。

一般的には、目線よりやや高い位置が好ましいとされています。これは、神様を尊敬し、敬う気持ちを表現するためです。また、手の届く高さにしておくことで、お祀りやお供え物の手入れもしやすくなります。

神棚の設置場所に関する注意事項

神棚を設置する場所は、静かで清潔な環境が望ましいです。

▶静かで清潔な場所
神様に対して礼拝する時に心が落ち着くよう、静かで清潔な場所が望ましいです。トイレや風呂場や台所といった水回りは、騒々しいだけでなく不浄な場所と考えられています。これらに隣接する部屋は避けましょう。

▶窓からの日光や風通しを考慮
窓からの日光や風通しも考慮しましょう。自然光が入りやすく、風通しが良い場所は、神様が喜ばれるとされています。ただし、直射日光が当たる場所はなるべく避け、神棚やお供え物が劣化しないように注意が必要です。

神棚の設置場所の変更

神棚の移動はできるだけ控えましょう。神様をお祀りしている場所を頻繁に変えることは、神様にとっても不都合です。ただし、やむを得ない事情がある場合は、神棚を移動しても問題ありません。

移動する際には、まず神棚の前で手を合わせ、神様に移動の旨を告げましょう。その後、神棚を丁寧に移動し、新しい場所で再び手を合わせて神様にお祀りしましょう。

引っ越しの際には、新居に神棚を設置する前に、宮司に依頼して、家内安全のお祓いや祈願を行うことが望ましいです。これにより、新しい家でも神様に守られていることが実感でき、安心して暮らすことができます。

1階に設置する場合は天井に「雲」を張る

昨今では2階建て住宅や高層階の集合住宅は当たり前です。

もしも住宅の1階部分に神棚を設置し、その真上を階上の人が歩く場合、神さまを足で踏みつけてしまうこととなります。

その場合、神棚の真上の天井に「雲」と書いた半紙を貼りましょう。これにより、神棚の頭上には雲が広がっていることとなり、階上を歩いても問題がなくなります。

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仏壇と同じ部屋に神棚を設置する際の注意点

神棚と仏壇は、家庭で敬うべき対象が異なりますが、限られたスペースの中でどちらも設置する場合があります。その際、適切な配置や間隔、お祀りの方法に注意を払うことが重要です。

神棚と仏壇の配置(神棚を仏壇より高い位置に設置)

神棚と仏壇を同じ部屋に設置する場合、まず神棚を仏壇よりも高い位置に設置することが望ましいです。

神棚は基本的に頭上に設置するもので、仏壇は床に置くものです。神棚と仏壇では、それぞれ異なる信仰対象を祀るため、適切な位置関係を保つことが大切です。

神棚と仏壇の間の距離(適切な間隔をあける)

神棚と仏壇の間には、適切な間隔をあけることが重要です。これは、神様と仏様が互いに干渉しないようにするためです。

具体的には、神棚と仏壇が同じ壁面に設置される場合、仏壇の頭上に神棚が重ならないよう気を付けます。

また、神棚と仏壇が真向かいに来ないようにします。どちらかに対して礼拝している時に、もう一方に対してお尻を向けてしまうことになるからです。

お祀りの際の留意点(神棚と仏壇のどちらが先か?)

神棚と仏壇が同じ部屋にある場合、お祀りの際には、どちらを先にお祀りするかが問題になることがあります。

一般的には、神棚を先にお祀りし、その後に仏壇へお祀りすることが推奨されています。

これは、神棚には古来からの先祖が神格化された形で祀られるのに対し、仏壇には両親や祖父母など、比較的最近のご先祖様が祀られているからです。

御霊入れの祭礼について

神棚を新しく設置する際には、必ずしも宮司による御霊入れの祭礼が必要とは限りません。神社から授かったお札を神棚に納めたら、それで構わないとされています。

しかし、新しく神棚を設置する時に、宮司を自宅に招いて祭礼を営むことで、神棚に対してより心が込められ、家族も安心して日々を過ごせるようになるでしょう。

この章では、御霊入れの祭礼の意義や手順、費用、準備について解説します。

神主による御霊入れの祭礼の意義

御霊入れの祭礼とは、神様の霊を神棚にお迎えする儀式です。神棚に神様をお祀りするためには、神様の霊を神棚に宿すことが必要です。御霊入れの祭礼では、神主が神様の霊を神棚に移し、神棚が神様をお祀りするための場所として成立するように祈願します。

御霊入れの手順

御霊入れの祭礼は、まず神社で御神札を購入します。御神札は、神様の霊が宿るものであり、神棚にお祀りすることで神様とつながることができます。

御神札を購入したら、宮司に御霊入れの祭礼を依頼します。御霊入れは、神社で行う場合と自宅で行う場合がありますが、いずれにせよ、宮司が個別に神様の霊を御神札に移し、神棚にお祀りすることができるように祈願してくれます。

自宅で祭礼をする場合、神饌(神様へのお供え物)や玉串奉奠のための玉串(榊に白い紙を垂らしたもの)を用意しなければなりませんが、多くの場合は宮司が持参してくれます。

御霊入れの祭礼の費用(1万円~3万円程度)
御霊入れの祭礼に対してのお礼、1万円~3万円程度が一般的です。この中に、御神札の代金や神主に支払う祭礼料が含まれます。

この他、宮司が用意してくれた神饌や玉串、御車代や御膳料なども必要となるため、事前に確認しておくことが重要です。

御霊入れの祭礼の準備

御霊入れの祭礼には、神棚や神具を用意する必要があります。宮司が自宅にやって来る前に、家の清掃を行い、神様をお迎えする環境を整えましょう。特に神棚を設置する部屋は、隅々まで丁寧に掃除し、清潔で心地よい空間を作ります。そして、事前に神棚を設置して、宮司がやって来るのを待ちます。

神具の種類と並べ方

神棚で、神様にお供えする食事を「神饌(しんせん)」と呼び、それを乗せる器を「神具」と呼びます。これらをお社の手前に並べて神様へのお供えとします。

最近のモダン神棚などでは簡略化して置かない場合もありますが、ここでは基本的な神具について解説します。

基本となる神具

▶水玉と皿
毎日お供えする水・米・塩を飾るための入れ物です。お水は「水玉」と呼ばれる器に、お米とお塩は「皿」に乗せます。

丁寧にお供えするのであれば、お供えは「三宝(さんぽう)」または「八足台(はっそくだい)」と呼ばれる台の上に乗せます。

三宝はお盆の下についた胴(台)に三方向に穴が空いていることから、八足台は縁起がいいように八本の足の上に台が乗せられていることからついた名です。

▶瓶子(へいじ)
徳利のような形の神具で、お供えのお酒(御神酒:おみき)を入れる器です。瓶子は対になるように2つ置きます。

▶榊立て
神棚にはお花ではなく、榊(さかき)をお供えします。榊立ては神棚の左右に対で飾ります。

榊は毎月1日と15日に新しいものに替えるといいと言いますが、1ヶ月以上枯れずに保つものもあります。その場合は無理に交換しなくても構いませんが、毎月1日は新しい榊をお供えしましょう。また、水は毎日新しいものに替えることで、神棚が清浄に保たれます。

最近では、榊に見立てた造花やプリザーブド榊も販売されています。

その他の神具

より丁寧に神棚を祀る場合は、以下の神具を並べます。ただしここに挙げるものは必ずしもなくてはならないものではありません。

▶御神鏡(ごしんきょう)
御神棚は、神棚の中央に置きます。鏡を置くのは、鏡と向き合うことにより自分を見つめ、清らかな心で神棚に望むために飾ると言われています。ちなみに、神道における三種の神器のうちのひとつの「八咫鏡(やたのかがみ)」を模しているとも言われています。

▶真榊(まさかき)
真榊とは、五色の幟の先端に榊を立て、三種の神器を懸けたものです。左右にひとつずつ、対になるように置き、向かって左が剣、右が鏡と勾玉がついたものを飾ります。神棚が、神様の領域であることを示す神具です。

▶灯籠(神灯)
神棚の両脇にあり、灯を灯します。最近ではLED電球を灯すタイプのものが人気です。夕方から就寝までの間に灯します。

▶かがり火
実際にローソクを灯すための神具です。左右一対になるように置きます。火事にならないように、礼拝前に灯して、終わったら消します。

▶鳥居
神棚の一番手前に置き、ここから内部が神様の領域であることを示します。

▶しめ縄
しめ縄は聖域と人間世界を区別するために張る縄です。神棚では上部、雲板に取り付けます。その際に、紙垂(しで)と呼ばれる白い紙をつけます。お正月には新しいものに取り替えます。

神饌・神具の配置

それでは、神饌(お供え物)や神具はどのように配置すべきなのでしょうか。

▶お供物の配置
お社の正面に対して、中央に生米、向かって右に塩、向かって左に水を供えます。米と塩は白の陶製のお皿に乗せ、水は水玉に入れます。水玉のふたは開けておきます。

これらの外側に対を成して置くのが瓶子に入ったお酒です。これもふたを外してお供えします。
さらにその外側に榊立てを対にして置きます。

▶それ以外の神具について
神鏡は神棚の中央に、しめ縄は神棚の上部や雲板に、真榊、灯籠、かがり火は供物の外側に対で置くようにします。


古いお神札の取り扱い方

神棚の中で一番大切なのは、神様の御霊が込められたお神札です。毎年正月には、新しいお神札を購入し、古いお神札と交換します。

初詣に行く際、神棚の中から古いお札を出して神社にお参りに行きましょう。そして神社の境内にある「古札入れ」に納めて、新しいお神札をいただきます。

古いお神札は、神社で行われる「どんど焼き」や「お札焚き上げ」などの儀式で、無事に一年を過ごすことができた感謝の気持ちを込めて焼いてもらいましょう。

まとめ

神棚は、私たちの暮らしの中で神様とのつながりを大切にするための場所です。神棚を設置する際には、種類や特徴、設置場所や方角、神具の並べ方など、さまざまな要素に注意して選びましょう。また、仏壇と同じ部屋に神棚を設置する際には、配置やお祀りの際の留意点に気をつけることが大切です。

御霊入れの祭礼を行い、神様の御霊を神棚にお迎えすることで、家族の幸せや無事を祈願することができます。神具やお神札を正しく取り扱い、神様とのつながりを大切にしていくことが重要です。

毎年正月には、新しいお神札を購入し、古いお神札を適切に処分することも忘れずに行いましょう。これらのポイントを押さえながら、神棚を日々の暮らしの中で大切にお祀りすることで、神様からの御加護や家族の絆を感じることができます。

この記事で紹介したポイントを参考にして、神棚を設置し、家族や神様とのつながりを深めることができるでしょう。神様が宿る神棚を大切にし、心豊かな暮らしを送りましょう。

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