人形供養(ぬいぐるみ・雛人形)について

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人形には命が宿っていると、昔から日本では言い伝えがあります。しかし、「人形供養」という言葉は聞いたことがあるけれども、実際、どういうもので、費用や注意点など、解らないことが多い部分もあると思います。本記事では、人形供養とはどういうもので、供養の方法や費用などについて説明しています。ぜひ、参考にしてください。

この記事の監修者

人はなぜ弔い、弔われるのか、葬送儀礼を意味のある営みとして理解し、私たちは次世代へ伝えていきます。葬送儀礼マナー検定実施中。

人形供養(ぬいぐるみ・雛人形)について

人形供養とは

現在の人形供養とは、古くなった人形や、思い出が詰まっていて、なかなか捨てることができない人形を、事情があって処分したいけれども、粗末に処分できないため、お寺や神社で供養してもらうことを言います。人形には、魂が込められているため、むやみに捨てられないという考えからきている、日本独特の慣習です。

昔は、子授けや安産、子育てなどを祈願した人々が、心願成就のお礼や、授かった子供の身代わりに人形を奉納していました。
また、人間の代わりに、人形(ひとがた)を棺の中に一緒に入れたり、お盆に川に流すなどして人形供養を行なっていました。

人形供養の方法

人形供養には、お寺や神社で行う方法、葬祭場にお願いする方法、自分で供養するなど、いくつか方法があります。また、かかる費用も、依頼先によって異なります。こちらでは、供養の方法をご紹介しますので、自分が納得できる方法を選びましょう。
また、お願いする際に、共通する注意点についても書きます。注意点に関しては、申し込みの際に、必ず確認をすることをお勧めします。

お寺や神社で行う方法

お寺や神社にお願いする方法は、一番ポピュラーな方法となります。人形供養をしているお寺や神社では、年間を通して受付をしているところと、期間限定のところがありますので、事前に確認をしましょう。

一般的な流れ

  1. 申し込みをします
  2. 指定された方法で供養して頂く人形を梱包します
  3. 郵送もしくは持ち込みます
  4. 読経をあげ、お祓いをします
  5. お焚き上げ(焼納)をします
  6. お焚き上げで出た灰の一部を人形塚に納めされます

*お寺や神社によって異なりますので、事前に確認が必要です。

葬祭場で行う方法

葬祭場によっては、人形供養を行なってくれます。葬祭場の場合、決まった日時に供養を行うのではなく、供養する人形が一定の数集まった時点で供養を執り行います。また、ほとんどの場合、読経のみで、お焚き上げはせず、産業廃棄物として処分されます。供養料や制限に関しては、葬祭場ごとに異なります。

一般的な流れ

  1. 電話やWeb等で申し込みをします
  2. 指定された方法で供養をお願いした人形を送ります
  3. 代金を支払います(*葬祭場によっては、代金の支払い後に人形の受付となる場合もある)
  4. 読経による人形供養を執り行います
  5. 産業廃棄物として処分します

*一般的に、葬祭場での人形供養の立ち会いはできませんので、人形供養に立ち会いを希望する場合は、事前に確認をしましょう。

処分をしてくれる団体に申し込む方法

「人形供養代行サービス」として、人形供養を行なっている社団法人団体があります。供養は年に1回10月頃となりますが、供養の申し込みはいつでもできます。

一般的な流れ

  1. 「一般社団法人人形協会」に電話もしくはWebサイトから申し込みます
  2. 「お人形差出キット」が送られてきます
  3. キットに記載されている説明に従い、お人形を梱包します
  4. 代金を振り込みます
  5. 毎年10月頃に行われる東京大神宮「人形感謝祭」で供養されます

自分で処分する方法

自分で人形を処分する場合には、以下の手順を踏むことで、供養をしたことになります。最終的には、ゴミとして捨てることになりますが、お清めをすることで、その気持ちはきちんと人形に伝わると思います。

  1. 処分したい人形を塩で清めます
  2. 半紙などの真っ白な紙や布で、お清めした人形を包みます
  3. 近くの神社やお寺で開催されるお焚き上げ会に持っていく、もしくは各都道府県の決まりに従い分別し、ゴミとして処分します

人形供養の郵送方法

人形供養をお願いする場合、供養して頂く人形を直接持ち込む場合と郵送する場合とがあります。こちらでは、郵送する場合の一般的な方法に関して説明します。
しかし、詳細に関しては、送付先により決まりがありますので、必ず事前に確認をし、指定された方法で郵送するようにしましょう。

  1. 供養する人形を真っ白な半紙や布などで包みます(*この時に、塩で人形を清める必要はありません)
  2. ダンボール箱に供養する人形を入れます(*ダンボールに入れる際、「ありがとう」の気持ちを込めて入れましょう)
  3. 箱の中に必要書類を入れます
  4. 送付状(元払い)を貼り、送付します

人形供養の費用・相場

電卓と女性

人形供養をお願いするにあたり、一番きになるのは費用だと思います。無料で行なってくれるところもありますが、有料のところがほとんどです。こちらでは、費用がかかる場合の一般的な費用について説明します。

費用がかかる場合、一体当たりで費用がかかる場合と箱のサイズで費用がかかる場合があります。
一体当たりで費用がかかる場合は、3,000円~5,000円が相場となります。これは、金額が決められている場合とお志とされている場合がありますが、お志とされている場合は、金額はいくらでも構いませんが、大切な人形を、大切に供養してくださることを考え、相場の金額を串玉料として納めることをお勧めします。

箱のサイズで費用がかかる場合は、箱単位での金額が供養料となりますので、箱の中に何体入れても金額は変わりません。箱のサイズの測り方は、宅配業者のサイズの測り方と同じで、縦・横・高の三辺の合計がサイズとなります。小さいサイズ(縦23×横32×高15cm)の場合は3,000円となります。サイズによっては、高額になりますので、確認が必要です。
なお、送料は別料金となりますので、注意が必要です。

人形供養での注意

人形供養をお願いする場合の注意点を以下にまとめましたので、人形供養をお願いする際に、必ず事前に確認することをお勧めします。

  • 人形ケースは、受け付けてくれないところが多くあります
  • お雛様の場合、お飾りなどを受け付けてくれない場合があります
  • お人形の種類によっては引き受けてくれない場合があります(特に雛人形や五月人形は、必ず確認をしましょう)
  • 持ち込みの場合でも、一体での持ち込みを受け付けてくれず、箱単位のみの受付となっている場合があります
  • 通年を通して受け付けている場合でも、連絡無しでの持ち込みを受け付けていない場合があります
  • 供養への参加ができない場合があります。供養への参加を希望されている場合は、事前に確認をしておきましょう

まとめ

人形供養について説明をしてきましたが、いかがでしたでしょうか。人形供養を執り行ってくれる場所を探すことや費用を考えると、少し面倒に思われるかもしれません。しかし、大切にしてきた人形に、感謝の気持ちを込めて、安らかな最期を迎えてもらいたい場合は、人形供養をされることをお勧めします。

監修者のコメント

日本では、役割を終えたモノに対して感謝を表すために「供養」が行われる監修があります。人形供養もそのひとつ。どんな人形でも表情があり、安易に処分できないというモヤモヤした気持ちを持つ人は少なくありません。人形に限らず、大切なモノをは処分しにくいもの。寺院や神社で行っているお炊き上げを利用してみてはいかがでしょうか。

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記事の制作・編集

よりそうお葬式 コラム編集部

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