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煩悩という言葉は日常生活でもよく耳にし、普段から使用している人もいますが、もともとは仏教用語です。 煩悩があるからこそ人間ともいえるわけですが、煩悩にまみれた生活を送るのは結果的に苦しみを生むため、正しく理解して手放すことが必要となるでしょう。 この記事では、煩悩とは、数が108個ある理由、除夜の鐘との関係、苦しみの関係、捨て去る方法について詳しく解説します。
この記事の監修者
岩田 昌幸
人はなぜ弔い、弔われるのか、葬送儀礼を意味のある営みとして理解し、私たちは次世代へ伝えていきます。葬送儀礼マナー検定実施中。
煩悩は仏教用語として使用されている言葉であり、人間を苦しめる心のことです。
ここでは、煩悩について詳しく解説します。
煩悩の解釈は人によって変わりますが、具体的な意味としては心をかき乱すものといえます。
欲望とも言い換えられるもので、人間の心を苦しめる原因の一つです。
煩悩は108個あり、仏教においても特殊な考え方の一つともいえるでしょう。
なお、煩悩は「苦平悪意舌耳女子身鼻眼浄染」という文字で構成される108画の漢字一文字で表現することも可能で、人間の心を常に惑わし乱すものという解釈もあります。
つまり、煩悩は人間が切っても切り離せないものといえるわけです。
煩悩という言葉は、もともと仏教の言葉の一つです。
仏教の世界において煩悩は、心を乱す精神作用として解釈されており、煩悩があることで人は悩むとされています。
より仏教用語らしく表現すると、煩悩とは悟りを妨げる迷いのことといえるでしょう。
仏教では煩悩を断ち切って悟りを開くことを成仏と表現しており、悟りの境地に至ることを解脱(げだつ)や涅槃(ねはん)といいます。
要するに、煩悩は悟りを開くために捨て去るべきものです。
煩悩は、必ずしも悪いものというわけではありません。
煩悩はしばしば欲望と言い換えられますが、本能や欲求とも言い換えられます。本能も欲求も人間本来持つもので、簡単にいうと食欲・睡眠欲・性欲などが代表的です。
上記で挙げた人間の本能や欲求があるからこそ、人は生きていけます。
成長欲も同様で、人は常に成長していきたいと願うからこそ社会が発展していくわけで、むしろ煩悩は人間に必要不可欠なものといえるでしょう。
単純に食べたい、寝たいという気持ちは人間の生命維持に欠かせないもので、煩悩が必ずしも悪いものと決めつける必要はないわけです。
一方で、煩悩に振り回されることで自分を壊してしまったり周囲が見えなくなってしまったりすることもあるため、あまり欲望に執着しないよう注意が必要でしょう。
煩悩が108個ある理由は四苦八苦(しくはっく)、十纏(じってん)と九十八結(くじゅうはっけつ)、暦(れき)、六根(ろっこん)から来ているという説が主流です。
ここでは、煩悩の数が108個ある理由について詳しく解説します。
四苦八苦は仏教の考えによるもので、以下の四つの要素から成り立っています。
人間には八つの苦しみがあり、四つは生・老・病・死、もう四つは以上で挙げた愛別離苦・怨憎会苦・求不得苦・五蘊盛苦とされています。
仏教ではこの四苦八苦が人間を苦しめるものと考え、4×9+8×9=108個の煩悩があると考えているわけです。
十纏と九十八結は人間の心によるもので、以下の10種類の煩悩と98種類の煩悩から成るとされています。
十纏も九十八結も、人間の悪い煩悩を表す要素です。
どちらも人間が根源的に持っている欲望で、両者を合わせると10+98=108個の煩悩となるとされています。普段はあまり耳にしない言葉ですが、仏教の世界ではよく耳にする言葉です。
煩悩が108個あると考えられる理由の一つに、暦による説があります。
暦は春夏秋冬の変わり目を12に分けて考えるものですが、二十四節気という考え方ではさらに六つに分けて24あると考えます。
そこからさらに二十四節気を約5日ごとに初候・二候・三候と分けた七十二候をすべて足すと108個となり、これが煩悩の数とされているのです。
もちろん、季節と煩悩の関係性については具体的に言及されていないため謎は残りますが、煩悩の数は暦から来ているという考え方もあるわけです。
煩悩が108個ある理由には、六根という人間の意識や五感が関係しているという説もあります。
人間が持っている六根は、以下の通りです。
以上で挙げた六根の働きによって生み出される感情が、煩悩とされています。
例えば、自分にとって何か嫌なことを聞いたり見たりすると、嫌な気持ちが生まれるものですが、仏教の世界ではこれこそが煩悩につながっていると考えるわけです。
他にも、感情は悪(あく)・好(こう)・平(へい)に分けられ、さらにそれぞれ染(せん)・浄(じょう)に分けられるとされています。
こうした感情を過去・現在・未来の3種類に分類すると、合計で108個になるわけです。
煩悩の数が108個あると考える説は多種多様ですが、総じていえることは人間を苦しませる要素そのものが煩悩につながっているといえるでしょう。
煩悩と聞くと、除夜の鐘を連想する人もいるはずです。
ここでは、煩悩と除夜の鐘の関係について詳しく解説します。
そもそも除夜の鐘とは何かというと、1年の最後の日に鳴らすものを指します。
大晦日の夜に寺院で鳴らす鐘で、仏教の伝統行事の一つです。
こうした除夜の鐘を鳴らす風習は中国の宋の時代末期に始まった鬼払いから来ているとされ、日本には鎌倉時代に伝わったとされています。
後に室町時代に仏教行事として一般化し、江戸時代には全国各地の寺院で除夜の鐘が鳴らされるようになったわけです。
除夜の鐘は、煩悩の数に由来しています。
煩悩の数は108個とされており、除夜の鐘も108回まで鳴らすのが通例です。
昔は、煩悩の数だけ除夜の鐘を鳴らすことで欲望を祓い、悟りに至る功徳があると考えられていました。
今では大晦日の風物詩とされる除夜の鐘ですが、もともとは煩悩を祓う目的があったわけです。もちろん、現在も除夜の鐘は煩悩を祓う伝統行事として全国各地で行われています。
なお、鐘の鳴らし方は寺院によって変わりますが、通常は大晦日のうちに107回鳴らし、新年を迎えてから1回鳴らすのが普通です。
例外として、寺院によっては200回以上鳴らすところもあるとされています。
煩悩は、人間の苦しみに深く関係しているものです。
ここでは、煩悩と苦しみの関係について詳しく解説します。
煩悩は、簡単にいうと欲望のことであることは前述の通りです。
食べたい、寝たいなどの根源的な本能だけでなく何かをしたいという欲求なども含め、仏教の世界では煩悩と表現します。
一見すると本能や欲求は人間が生きていくために必要不可欠なものですが、同時に人を苦しめるものにもなります。ゆえに、悟りを開くためには煩悩を捨てることが欠かせないわけです。
人間、誰しもお腹が減れば食欲に任せてしまいますし、何時間も眠らずに働いていれば睡眠欲に負けてしまうでしょう。
まさに、煩悩は人が人であるために持っている根源的な欲望といえるのではないでしょうか。
煩悩は、人間を苦しめる原因となります。
煩悩があるから人は何かを欲し、何かを求め続けるわけです。
逆に煩悩がなくなれば、人は苦しむこともなくなるでしょう。もちろん、煩悩を捨てることは簡単ではないため、生きている限りは常に苦しみを伴うとも言い換えられるでしょう。
煩悩の根本となる考え方に、三毒というものがあります。
三毒は、怒ることや腹を立てることを表す瞋、欲しいものに執着する心のことを表す貪、真理を知らず善悪の区別がつかないことを表す痴から成る考え方です。
この三毒があることで、人間の煩悩が生まれるとされています。
逆にいえば、それらの三毒を捨て去れば苦しみからも解放されるといえるでしょう。
煩悩を構成するものには、根本煩悩と呼ばれるものもあります。
根本煩悩は、主に疑・見・慢の三つから成るものです。
前述した瞋・貪・痴と組み合わせて六大煩悩と呼ばれ、人間が持つ本来の煩悩を指す言葉とされています。 疑ったり、誤った見解を持ったり、慢心したりと人が陥りやすい過ちを示したものです。
煩悩は簡単には捨てられないものですが、意識することで徐々に考え方を変えていくことは可能です。
ここでは、煩悩を捨て去る方法について詳しく解説します。
煩悩を捨てる際に重要となってくるのが、呼吸や瞑想によって心を安定させることです。
心が不安定な状態では煩悩に支配されやすく、自分を見失うことがあります。
そのため、まずは呼吸に意識を集中して瞑想するのが良いでしょう。現代の言葉でいえば、マインドフルネスのようなトレーニングを行うとより効果的ではないでしょうか。
喧騒にまみれた場所では集中力が続かないため、寺院などで座禅を組むのも良いです。
寺院によっては座禅などの修行を行わせてくれるところがあるため、本格的に煩悩を捨てたいと考えている人は修行をするのも有効といえるでしょう。
煩悩を捨てるために必要なのが、心を観察して客観的に認識することです。
自分の心をよく観察すると、どのような煩悩に苛まれているのかが見えてきます。
食欲や睡眠欲など生きていくのに必要不可欠なものを捨てるのは難しいですが、物欲などは考え方を改めることで執着を手放せるでしょう。
必要のないものばかりを集めてしまう人は一度自分を俯瞰して見ることで、何が本当に必要で何が不要なのかも見えてくるのではないでしょうか。
自分を客観視することで自らが正しいという考え方を改められれば、周囲の人のアドバイスも冷静に受け止められるようになります。
大切なのは心身のバランスを保ち、煩悩とうまく付き合っていくことです。
執着を手放して現実を受容することで、より煩悩を捨てることにつながります。
むしろ、物事に執着すると思い通りにならずに苛立ち、結果的にずっと苦しみ続けることになるため、何事にも執着しないようにするのが良いです。
ありのままの自分を受け入れ、飾らない自分で良いと考えることでより煩悩に振り回されずに済むのではないでしょうか。
私生活で満たされない心が煩悩となって現れることもあるため、自分が何に満足し、何に満足できていないのかを考える機会が必要といえるでしょう。
人間関係は人を苦しめるものの一つであるため、定期的に整理するのが良いです。
例えば、嫌いな人と一緒にいると心が乱され、良からぬ煩悩が生まれやすくなります。
煩悩自体は決して悪いものではありませんが、周りにいる人の影響によって良くない方向へと向かうことがあるため、付き合う人は選ぶのが良いでしょう。
もちろん、学校や会社で出会う人は選べませんが、プライベートで付き合う人は選べます。
常に自分の心を乱す人と一緒にいるのか、はたまた自分を受け入れてくれて良い方向へと導いてくれる人と一緒にいるのかで煩悩のあり方も変わってくるわけです。
ここまで煩悩を捨て去ることに着目して解説してきましたが、無理な禁欲は逆効果です。
煩悩は生きていくために必要不可欠なものであり、すべて手放せば良いというものではありません。むしろ、無理に禁欲して人生が苦痛になるのは本末転倒といえるでしょう。
煩悩を手放すことは確かに人生で間違った方向に進まないために必要ですが、必ずしもすべて捨てる必要はないでしょう。
ある意味で煩悩は人生を飛躍させる意欲や力にもなるため、完全に禁欲するのではなく上手に付き合うことが求められます。
煩悩がなくなると、人は苦しみから解放されて平穏な心が手に入ると考えられています。
仏教の世界でも煩悩がなくなれば悟りの境地に至り、物事を正しく見られるようになると考えられており、現代では人生の教訓として学ぶ人も珍しくありません。
人が悟りの境地に至るのは鍛錬が必要ですが、苦しみの原因が何か正しく判断できるようになれば、人生を生きていくうえでの助けにもなるはずです。
煩悩とは、人間を苦しめる心のことです。仏教の世界では、この煩悩を捨て去ることで悟りの境地に至れるとされています。
人生を生きていくうえで、常に煩悩に左右されるのは苦しみを伴うからこそ、早々に手放して心の平穏を保つことが幸せにつながるのではないでしょうか。
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監修者のコメント
除夜の鐘には諸説ありますが、煩悩を打ち払うことを目的に叩くという説が有力です。煩悩が108あるというのもさまざまな説があり、除夜の鐘はその煩悩を打ち払う(煩悩に向き合う)ことを目的に鐘を響かせます。
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記事の制作・編集
よりそうお葬式 コラム編集部
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