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葬儀のマナー
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意外に知らないお通夜の持ち物!マナーはあるの?
故人と親しい間柄の人が、故人へと捧げる最後の言葉である弔辞。歳を重ねると、弔辞を任される場面もあるでしょう。
しかし、そう何度も頻繁に書くものでもないので、いざ頼まれるとどのようなことを書けば良いのか迷ってしまいがちです。実際、弔辞を読むときはマナーや言葉遣い、弔辞の内容など、気をつけなければならない要素がたくさんあります。
大切な人を悔いなく送り出すためにも、弔辞の基本とマナーをしっかりと押さえておきましょう。
故人と親しい間柄の人が、故人へと捧げる最後の言葉である弔辞。歳を重ねると、弔辞を任される場面もあるでしょう。
しかし、そう何度も頻繁に書くものでもないので、いざ頼まれるとどのようなことを書けば良いのか迷ってしまいがちです。実際、弔辞を読むときはマナーや言葉遣い、弔辞の内容など、気をつけなければならない要素がたくさんあります。
大切な人を悔いなく送り出すためにも、弔辞の基本とマナーをしっかりと押さえておきましょう。
弔辞とは故人を弔うための言葉であり、葬儀や告別式で読まれるものです。故人とのエピソードを交えながら、故人とはどのような関係だったか、どれだけ素晴らしい人だったか、そんな素晴らしい人を失ってどれだけ悲しいかを表すことで、故人を送り出す言葉とします。
弔辞は、生前故人と親しかった人に遺族からお願いされるケースがほとんどです。親しい人とは友人だけじゃなく、職場でつき合いが深かった上司や学生時代にお世話になった恩師なども含まれます。
弔辞を依頼されたら引き受けるのがマナーです。どうしても引き受けられないような事情がない限りは、故人のためと思って快く引き受けるようにしましょう。
弔辞は遺族側から依頼されて読むのが一般的ですが、依頼されていなくても弔辞を読むことは可能です。しかし、どのような間柄でも立候補すれば読めるという訳ではありません。当然ですが、故人と生前親しかったことが弔辞に立候補する条件となります。
タイミング的には、訃報を受けたときに遺族へ立候補する旨を伝えるのが望ましいです。葬儀の時間は限られているので、弔辞を読める人数は限られています。そのため、葬儀直前に弔辞を読ませてほしいと立候補しても、葬儀の進行的に断られる可能性が高くなります。立候補するであれば、なるべく早く申し出るようにしましょう。
ただ、いくら早く立候補したところで、必ずしも弔辞を読めるとは限りません。誰に弔辞を依頼するかは、あくまで遺族の判断となります。しかし立候補することで、それだけ故人への想いがあると判断され、弔辞を任せてもらえるケースも多いです。
また「できることなら最後に自分の言葉でお別れを告げたい」という想いを真摯に遺族へ訴えれば、弔辞をお願いされるかもしれません。仮に断られた場合は遺族の意向を素直に受け止めて、自分の中でお別れの言葉を言うだけに留めておきましょう。
弔辞は、大判の奉書紙と呼ばれる和紙や巻紙に、薄墨で書くのが正式な弔辞となります。社葬や団体葬などの形式が重要視される葬儀では、この正式な書き方で弔辞を書きましょう。
書く際は、奉書紙の右端から10cm程度余白を空けてから、縦書きで書き始めます。本文の行間を詰めすぎないようにすることで見栄えが良くなり、読み間違い防止にもつながります。本文を書き終えたら、本文より少し低い位置に年月日、その左隣のさらに低い位置に自分の氏名を記載します。弔辞を書いたら「弔辞」と書いた奉書紙で、左前にして弔辞を包みます。
一方で、身近な人しか呼ばない小規模な家族葬など、形式が重要視されないような葬儀では便箋に万年筆で執筆する略式の弔辞でも問題ありません。略式で書いた弔辞は白い封筒に入れますが、このとき使う封筒は一重のものにしましょう。二重になっている封筒は、不幸が繰り返すことを連想させてしまうため、相応しくありません。
正式な弔辞と略式の弔辞、どちらが良いか迷ったときには遺族や葬儀会社に判断を仰いでおくと安心です。
弔辞をどれくらいの長さにするかは、何人が弔辞を読むかによって変わってきます。長すぎたり短すぎたりしないよう、弔辞を書く前に、他に誰に依頼しているか遺族に確認しておきましょう。
一般的に、弔辞は2~5人に依頼するケースが多いので、弔辞があまりにも長すぎると葬儀の進行に支障が出てきます。時間にして約3分、原稿用紙ならば2枚程度を目安にしておくと良いです。弔辞を書き終わった際には、実際に本番と同じ調子で読んでみて、時間がどれくらいになるかも確認しておきましょう。
弔辞はあくまで故人へのお別れの言葉です。故人との関係にもよりますが、わかりやすい言葉で故人に語りかけることを意識しながら読むことが大切になります。
弔辞を読む際には、使ってはいけない忌み言葉というものがあります。うっかり弔辞にそれらの言葉を織り交ぜてしまわないように気をつけましょう。
代表的な忌み言葉として、重ね言葉が挙げられます。重ね言葉とは、「たびたび」「重ね重ね」「重々」「しばしば」「返す返す」「再び」「さらに」などのように同じ言葉を重ねて用いる言葉です。これらの重ね言葉を葬儀の場で用いると、”不幸が重なる”という意味を持ちます。普段の日常生活では問題ない言葉であるため、間違って使いがちです。弔辞の下書きができた時点で、これらの言葉を使っていないか、しっかりと見直しておきましょう。
重ね言葉以外にも、「死ぬ」「苦しむ」「倒れる」などの不吉を連想させるような言葉も使ってはいけません。また、「迷う」などの言葉は故人が成仏できないことを連想させるので、これも弔辞には相応しくない言葉です。
よく耳にするようなお悔やみの言葉でも、宗教や宗派によっては使わない場合があります。宗教や宗派ごとに、どのような言葉遣いが相応しいか把握しておきましょう。
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[お悔やみの言葉]故人との関係性による例文と注意点
日本での葬儀で度々耳にするような「成仏」「供養」「冥福」「往生」などの言葉は、人は死後仏様になると考えられている仏教でしか使わない言葉です。仏教以外の葬儀では使わないように気をつけましょう。
ただ、同じ仏教でも浄土真宗は死後の考え方が異なるため注意が必要です。他の宗派の仏教のようにあの世で修行してから仏様になるのではなく、死後すぐに浄土へ行って仏様になると考えられています。したがって浄土真宗では、「浄土」「彼の土」「西方浄土」「往生する」「極楽浄土」「悼む」などの言葉が使われます。
故人は死後霊魂となり守護神になると考えている神道では、「御魂」「御安霊」「守護神」「帰幽」「泉下」などの言葉を弔辞に用います。
また、キリスト教では「昇天」「召天」「帰天」「神に召される」などの言葉をお悔やみとして使います。これは、死をこの世の苦行から抜け出し神様に召されることだと捉えているからです。
弔辞で誤った宗教の言葉を使わないように、葬儀はどの宗教・宗派で行われるか事前に確認しておきましょう。
せっかく弔辞を読むのであれば、他の人とはかぶらないような自分だけのエピソードを織り交ぜて、遺族や他の参列者たちと故人の思い出を共有したいものです。そのためには、他にどんな人が弔辞を読むのかを事前に把握しておかなければなりません。他に弔辞を読む人は何人いるのか、その人たちは故人とどのような関係があったのかを遺族に確認しておきましょう。そうすることで、かぶりそうな話題をある程度予想することができます。
また、読み終わった弔辞は、遺族が保管することになります。遺族が後から読み返しても大丈夫なように、弔辞はに書くよう心がけましょう。読み上げるのが自分だからと言って、自分にしか読めないような字で書くのは失礼にあたります。決して上手とは言えないような字でも、ていねいに心を込めた字というものは見ただけでわかるものです。たとえ字に自信がなくても、故人と遺族のことを想って丁寧ていねいに書けば問題ありません。
通夜や葬儀は、司会者が進行するのが一般的です。弔辞を読むタイミングは司会者に任せておけば問題ありません。「緊張するからいつ読むか事前に知っておきたい」という人は、葬儀会社の担当者に葬儀の流れを確認しておくと良いでしょう。
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司会者に呼ばれたらご霊前へ出て、僧侶・遺族・遺影にそれぞれ一礼をします。そして、弔辞を広げ読み上げます。弔辞は故人への別れの言葉なので、なるべく故人へ語りかけるように読むことを心がけましょう。読み終わったら、弔辞をたたんでご霊前の壇上に置きます。最後に、もう一度遺影・僧侶・遺族に一礼をして、席へと戻れば弔辞の朗読は終わりです。
弔辞を読む際には、棒読みや早口にならないように注意しましょう。棒読みで読んでしまうと、せっかく心を込めて書いた弔辞にもかかわらず、冷めた印象を受けてしまいます。また、大勢の参列者の前で読む緊張感から、つい早口になりやすいため、意識してゆっくり読むように心がけましょう。大切なのは、落ち着いて故人に語りかけるようなトーンで読み上げることです。
また、いくら棒読みではないとしても、あまり感情的になり過ぎるのは考え物です。大切な人を失ったのだから、多少感情的になってしまうのは仕方がないことでしょう。しかし、感情的になるあまり口ごもったり泣き叫んだりすると、お別れの言葉をきちんと伝えられない可能性があります。弔辞を読む際は、静かにはっきりとした口調で話しかけることを心がけましょう。
弔辞の文章を考える際には、以下の4つのポイントを意識して構成しましょう。
まず1つ目に、故人への哀悼の意を表します。故人の訃報を聞き、どれだけ驚き悲しんでいるかを伝えるようにしましょう。
2つ目の内容としては、故人と自分の関係性を紹介します。参列者の中には、自分と面識がない人も少なからずいるでしょう。弔辞は故人に語りかけるものですが、遺族や他の参列者と故人の死の悲しみを共有するものでもあります。他の参列者に弔辞を共感してもらえるよう、さりげなく故人との関係性がわかるようにしておきましょう。
故人との関係性を明確にしたら、そんな関係性の自分だからこそ知り得たような、故人の人柄がわかるエピソードを3つ目の内容として話していきます。具体的なエピソードを盛り込むことで、他の参列者が故人の人柄を想像しやすくなります。このとき、故人に対してマイナスな印象を与えるような内容は避けましょう。また、故人とは冗談を言い合うような親しい仲だったとしても、遺族が不快になるような話題は避けるように気をつけなければなりません。
十分に故人への想いを語ったら、最後の4つ目の内容は故人に対する別れの言葉で弔辞を締めます。
哀悼の意を表するときは、故人との関係性を考慮した上で適切な言い回しを使いましょう。特に、仕事上の関係者の葬儀に赴く際は、友人への弔辞よりも畏まった表現を使うのが望ましいです。
弔辞で故人との関係性を表す際には以下のように、故人へと語りかける体でさりげなく関係性を明らかにすると良いです。
故人の人柄がわかるエピソードを話すときは、色々なエピソードを盛り込むよりも、1つのエピソードを掘り下げた方が、聞いている遺族や参列者にもわかりやすい弔辞になります。弔辞を通して、故人がどれだけ素晴らしい人であったかが伝わるようなエピソードを選ぶようにしましょう。
故人に対する別れの言葉を書く際には、先述したような宗教や宗派ごとに異なるお悔やみの言葉に十分気をつけましょう。
故人の供養のためにも、弔辞を依頼されたときはマナーをきちんと守らなければなりません。しかし、弔辞で何より大切なのは、故人への想いをしっかりと込めることです。想いがたくさんこめられている弔辞は人の心を打ち、故人を失ったことによる心の傷を癒してくれることでしょう。
弔辞を任された際には肩の力を抜いて、故人のことを思い浮かべながら書き上げましょう。
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※本記事の情報正確性等につきましては、細心の注意を払っておりますが、いかなる保証もするものではありません。特に宗教、地域ごとの習慣や個別の事情によって考え方や対応方法が異なることがございます。掲載情報は、ご自身の責任と判断においてご利用ください。情報の利用によって何らかの損害が発生した場合でも、当社は一切の責任を負いません。本記事に掲載の提供情報は、法的アドバイスの提供を目的としたものではありません。
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