納棺の儀式とはどういうもの?納棺の際に入れるものやその意味とは
- 2024年10月09日
お葬式手配の「よりそうお葬式」
納棺とは、遺族が故人の遺体を棺に入れるときの特別な儀式のことを指します。親しい人が亡くなったという場合でなければ、経験することもなかなかないでしょう。
通夜や告別式に比べると知名度が低い儀式だと言えますが、映画で納棺師が大きく取り上げられたこともあり、徐々に知名度も上がってきています。
この納棺は故人にとっても、また遺族にとっても大切な儀式の1つなので、喪主はもちろんのこと遺族はきちんと理解しておく必要があります。
では納棺とは実際にどんなことを行う儀式なのか、詳しく解説していきます。
目次
故人の身支度をする納棺とはどんな儀式なの?読み方や意味とは
納棺は「のうかん」と読みます。棺に納めるという意味から成っている言葉ですが、同じ意味として「入棺」という言葉もあります。
納棺は故人の遺体を綺麗にし、棺に入れるという儀式で、通夜や告別式の前に行われます。遺体を綺麗にしてあげることで、安らかに旅立てるようにするのです。
故人の体に直接触れられる最後の機会なので、親族のみで行いたいという人もいるのですが、無事に棺に納めるまでにはやるべき手順があります。
生きている時のケアとご遺体のケアは異なるので多くの場合が納棺師のサポートを受けながら納棺を行います。
遺体を清潔な状態で安置させることだけではなく、遺族の心のケアをするという目的でも行われています。
納棺の際に一緒に入れていい副葬品は?
納棺ができたら、その後通夜や葬儀、告別式を経て火葬という流れとなります。
最終的に火葬されるまでの間は遺体を棺に入れたままの状態になります。
だからこそ棺の中に故人が生前好きだったものや思い出の品を入れることがあるのですが、最終的に燃やしてしまうことを考えると、入れても良いものとダメなものが出てきます。
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副葬品と棺に入れるもの・入れてはいけないもの
では何なら入れても良いのか、その例をいくつか紹介します。
故人が生前用意しておいたもの
「死んだときにはこれを入れてくれ」と生前から言われていたものがあれば、それを入れてあげましょう。
物は人によって様々ですが、故人の好きな食べ物や思い出の品などが多い傾向にあります。
故人が身に着けていたもの
普段よく着ていた洋服や履物などを入れてあげます。その他にも仕事着や特別なときに着ていた一張羅の服などもあれば用意します。
お供え物となる団子やご飯、お箸
亡くなってすぐにお供えした一膳飯と、それを茶碗から取り出す際に使ったお箸をそのまま納棺します。
一膳飯が入っていた茶碗は、故人に帰る家がないことを知らせるために玄関先で割るのが一般的です。
その他
この他にも折鶴・御朱印帳や、供養が必要になるぬいぐるみなどの処分に困るものも入れても良いのですが、大きいものや厚みのあるもの、有害物質が出るものは入れられません。
納棺の儀式の出席者は誰?
納棺は、基本的に故人と関係が深い人たちで行われます。兄弟や家族、親族、近所の人、親しい友人などがこれに当てはまりますが、地域によっても家庭によっても内容が異なります。
遺族のみで行うという人もいれば、親しい友人なども呼んで行うという人もいます。
そのため親族が亡くなったという際にはどこまでの人を呼んで行うのかを決めなければなりませんし、知人が亡くなったという際に納棺に参加したいと思うのであれば、遺族に聞いてみなければなりません。
中には通夜や葬儀に一切出席できないということから、できるだけ納棺に参加させてもらい、故人と最後のお別れをするという人もいます。
納棺の儀式での服装のマナー
地域によって服装マナーは異なり、私服でも良いという場合もあれば、喪服でなければならない場合もあります。
喪服の場合はブラックスーツを着るのが一般的です。その後通夜や葬儀などでも着用します。
そして平服の場合は、黒やグレーなどの地味な色合いの服装にします。
私服で良いのであれば基本的に何を着ても問題ありませんが、故人を偲ぶ場でもあるので、節度を持った服装を心がけることが大切です。
儀式の1つなのでフォーマルな服装が基本となりますが、遺族が「楽な服装で」と指定した場合はフォーマルにこだわらなくても良いでしょう。
納棺の儀式にかかる時間は何分?
納棺にかかる時間は、地域によっても依頼する業者によっても異なります。
30分~1時間程度で終わる場合もあれば、じっくり時間をかけて2時間くらいかかる場合もあります。
その後に通夜が行われることも多いので、その時間から逆算して大体15~17時くらいに納棺を行うという傾向が多く見られます。
一般的な納棺の儀式の流れとは?
納納棺を行う際には、最初に清拭が行われます。
遺体の体を清め、生に対する煩悩を断ち切って来世に旅立てるようにと行います。
遺族の希望により湯灌が行われることもあります。
そうして遺体を綺麗にしたら、服を着せて身支度を整え、いよいよ棺に納めます。。
まず、担当者から手甲、脚絆などの説明を受け、遺族の手で旅装束をつけていきます。
次に遺体を棺の中に移し、故人の上に布団をかけます。
このときに棺に一緒に入れたい副葬品があれば入れ、着衣に乱れがないかを最終確認します。
最後に一同で合掌し、棺の蓋を閉じます。
もしものために、納棺の儀式の流れや必要なマナーを把握しよう
通夜や葬儀を迎える前の大切な儀式なので、正しい手順でマナーを守って行う必要があります。
きちんと一通りの作業を行うことで、故人は安らかに眠り、安心して来世へと向かって旅立てるのです。
納棺を行う遺族はもちろんのこと、参加する人も納棺について理解し、故人との最後の触れ合いの時間を大切にしましょう。
納棺に関するよくある質問
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監修者のコメント
岩田 昌幸 一般社団法人 葬送儀礼マナー普及協会
納棺の儀式が、故人を一番身近に感じることができるひとときです。病院や介護施設で身体は整えられていますが、納棺時に手足などを改めてガーゼなどで拭いて身支度をします。仏教なら白装束を着せる(上から被せる)ことが多いのですが、愛用していた服を着用しても大丈夫です。