香典返しはいつまでに渡す?期限・マナー・おすすめの品を解説
- 2024年10月03日
お葬式手配の「よりそうお葬式」
お葬式で参列者から香典をいただいたら、香典返しが必要です。
香典返しは香典に対するお礼を指し、通常は早めにお返しをするのがマナーといえるでしょう。しかし、いつまでにお返しするべきなのかわからない人もいるのではないでしょうか。
この記事では、香典返しはいつまでに渡すのか、期限、宗教・宗派の違い、マナー、おすすめの品、NGな品について詳しく解説します。
香典返しがいつまでなのか知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
香典返しはいつまでに渡す?
香典返しは、忌引き明けに渡す方法と当日に渡す方法の2種類が一般的です。ここでは、香典返しはいつまでに渡すのかについて詳しく解説します。
忌引き明けの四十九日法要後
香典返しは、一般的には四十九日法要後に渡します。
忌引きが明ける四十九日法要が終わった後、お葬式が滞りなく無事に終わったことを報告し、お返しの品を贈るのがマナーです。
これは、仏教では四十九日間は故人の魂が冥土の旅に出る期間とされているため
相手との関係性によっては、手紙を添えてお礼をお伝えする場合もあります。なお、香典返しは直接手渡しする他、宅配を活用することも可能です。
お世話になった人には直接手渡し、遠方にいる人には宅配と使い分けつつ、感謝の気持ちをお伝えしましょう。
例外として、職場関係の人には忌引きが明けて出勤する日に菓子折りなどでまとめて持って行く方法でも構いません。
当日に渡す「当日返し」
基本的に、香典返しは忌引き明けに渡すものですが、当日に渡しても問題ありません。
当日渡す香典返しは「当日返し」と呼ばれ、素早くお返しを済ませたい場合に有効です。最近ではお葬式の簡略化に伴い、「当日返し」をする人も一定数いらっしゃいます。
香典返しはお葬式の形式に合った方法で行えば良いとされているため、具体的に「どのようにお返しするのか」は喪主・ご遺族の自由といえるでしょう。
しかし、地域によっては古くからのしきたりやならわしが残っている場合があるため、わからない場合はご家族の年長者もしくは葬儀社のスタッフにご相談ください。
香典返しの期限
香典返しは、具体的に期限が設けられているわけではありません。ただし、マナー的には1ヶ月以内が理想とされているため、注意が必要です。
ここでは、香典返しの期限について詳しく解説します。
具体的に期限は設けられていない
香典返しは「いつまでに贈ればいいの?」と迷ってしまう人がいるかもしれませんが、具体的に期限が設けられているわけではありません。
そもそも香典返しはいただいた香典に対するお礼であり、「いつまでに返さなくてはいけない」などお返しの期間を強制されるものではありません。
一方で、あまりにも遅くなるとマナー違反となってしまうため、できれば四十九日法要後もしくは当日に渡すようにしましょう。
マナー的には1ヶ月以内が理想
具体的な期限は設けられていない香典返しですが、マナー的には1ヶ月以内が望ましいです。
お葬式の当日に渡す分には構いませんが、四十九日法要後に渡す場合は1ヶ月を目安にしておくと余裕を持ってお返しの品を用意しやすいのではないでしょうか。
必ずしも1ヶ月以内に贈らなければいけないわけではないものの、お葬式後は各種手続きでお返しを忘れてしまう場合があるため、ある程度の目安を設定しておきましょう。
微妙な時期は挨拶状を添える
お返しが微妙な時期になりそうな場合は、挨拶状に一言添えるようにしましょう。遅れそうな場合はお詫びを添え、相手に香典の感謝をお伝えすれば問題ありません。
諸事情によって遅れてしまうのは仕方ないため、事情を説明しつつ、香典をいただいたことに対して感謝の気持ちをお伝えください。
宗教・宗派の違い
香典返しは、仏教・神道・キリスト教など、宗教・宗派によって忌明けとなる時期が変わるため注意が必要です。ここでは、宗教・宗派の違いについて詳しく解説します。
仏教
仏教では、故人さまがお亡くなりなられた日から数えて49日目に執り行う四十九日法要後に忌明けとなるのが一般的です。
なお、四十九日法要が3ヶ月にわたる場合(三月またぎ)は縁起が悪いとされるため、法要を35日目に繰り上げる場合があります。
神道
神道では、霊祭が法要にあたります。お葬式の翌日に翌日祭、お亡くなりになられた日から10日ごとに十日祭、二十日祭、三十日祭、四十日祭と続くのが通例です。
忌明けは五十日祭後となるため、仏教と1日ずれています。
キリスト教
キリスト教では、基本的に忌明けという考え方はありませんが、お葬式でいただいた弔慰金・御ミサ料・御花料・御霊前の返礼品を用意するのがマナーです。
時期としては、カトリックだと三十日目の追悼ミサ、プロテスタントだと1ヶ月後の召天記念日後が忌明けとなります。
香典返しのマナー
香典返しは、遅れそうなときは一言添える、金額は「半返し」にする、のしを正しく記入するのがマナーです。ここでは、香典返しのマナーについて詳しく解説します。
遅れそうなときは一言添える
香典返しが遅れそうなときは、一言添えるのがマナーとなります。
通常、香典返しは無事にお葬式を終えられたことや参列していただいたことへの感謝をお伝えするものであるため、できる限り早く贈るのがマナーです。
お葬式後は何かと忙しくてお返しができない場合があるため、事情がある場合は一言説明を入れておくだけでもマナー違反を避けられるでしょう。
金額は「半返し」にする
香典返しの金額は「半返し」にするのがマナーです。半返しとは、香典としていただいた金額の半分程度をお返しすることを指します。
お葬式の当日に香典返しの品をお渡しする場合は、おおよその相場から割り出した半返し分の品を用意しておくのが望ましいです。
半返しで用意していた品以上の香典をいただいた場合は、後日挨拶状とあわせて、相応の返礼品を贈るのがマナーとなります。
いただいた香典の半額相当だった場合は返礼品を贈る必要はありません。
なお、特別お世話になった人には別途で何か贈りたいと考える人もいますが、ご親族などお心遣いで香典を渡してくれる人もいるため、状況に合わせて対応しましょう。
身内から香典をいただいた場合は半額以下の品でも問題ないとされる場合があるため、地域の慣習なども加味してご判断ください。
のしを正しく記入する
香典返しを渡す場合、のしを正しく記入する必要があります。
仏教の場合、のしの表の上部に宗教・宗派問わず「志」という言葉を記入し、下部には喪主やご遺族の苗字を記載するのがマナーです。
神道やキリスト教の場合は「偲び草」の言葉が使われるため、宗教・宗派に合わせてご記入ください。
なお、香典返しで用いるのしは白や黒、銀や紫など落ち着いた色合いの水引があしらわれたものを選ぶようにしましょう。
香典返しにおすすめの品
香典返しの品は「何を選べばいいの?」と迷う人もいるかもしれません。贈り物には、適したものと適さないものがあるため注意が必要です。
ここでは、香典返しにおすすめの品について詳しく解説します。
「消えもの」が適している
香典返しの品は「消えもの」が適しています。代表的な消えものは以下の通りです。
- お菓子
- お茶
- 石鹸
- 洗剤
- タオル
- 海苔
消えものは食べたらなくなるもの、使ったらなくなるものを指すため、お菓子・お茶・石鹸・洗剤・タオル・海苔などが良いでしょう。
お菓子は日持ちし、年齢・性別で好き嫌いが分かれにくいため、香典返しに向いています。
お茶も、「故人さまを偲ぶ」「故人さまをこの世からあの世に送り出す」との意味合いを含むため、香典返しの品として選ばれやすいです。
日用品を渡したい場合は「不幸を洗い流す」との意味合いを持つ石鹸や洗剤、タオルなどが喜ばれるでしょう。
他には、「消えもの」の代表格である海苔なども香典返しにおすすめです。海苔は「相手に不幸が及ぶのを消滅させる」という意味合いがあるため、香典返しの品に向いています。
香典返しでどの品を選ぶかは喪主・ご遺族の自由ではあるものの、受け取った人の気持ちを考慮して選ぶのがマナーといえるでしょう。
「消えもの」以外のもの
香典返しの品は「消えもの」以外のものでも問題ありません。贈り先の人の好みや故人さまにまつわるものがあれば、消えもの以外から選ぶのも良いでしょう。
- 家庭用の金物
- 漆器・陶器
家庭用の金物は、古くから「光るもの」として魔除けに用いられてきたため、香典返しの品として昔からよく選ばれています。
最近ではアルミやステンレス、銅などでできた製品を贈るのが主流となっており、「消えもの」以外のものを渡したい場合におすすめです。
なお、漆器には「不幸を塗りつぶす」「二度と不幸がないよう色直しをする」、陶器には「土に帰る」との意味合いがあることから、どちらも香典返しの品として選ばれやすいです。
消えものは相手の邪魔にならずに贈れて便利ですが、何か形に残るものを贈りたい場合は家庭用の金物・漆器・陶器を贈ってみてはいかがでしょうか。
迷ったらカタログギフト
何を贈るか迷ったら、カタログギフトをお選びください。
カタログギフトは好きな品物を相手に選んでいただけることから、もらって嬉しい香典返しの一つとされています。香典の金額に応じて選べるため、迷わなくて済むのが魅力です。
贈り先ごとに商品を選ぶ必要がなく、金券・商品券のように金額が明記されているわけではないため、贈る人の負担になることがありません。
豊富な品から選べるため、贈り先の人も本当に欲しいものを遠慮せず選べます。
カタログギフトによってはいくつかコースが用意されており、予算に合わせて選べるようになっているため、何を贈れば良いかわからない人におすすめです。
香典返しにタブーな品
香典返しの品で「選んではいけないものはあるの?」と戸惑う人もいるかもしれません。実際、贈り物として向いていないものがあるため注意が必要です。
ここでは、香典返しにタブーな品について詳しく解説します。
金額が記載されたもの
香典返しは、金額が記載されたものはタブーです。
- 金券
- 商品券
金券や商品券は金額が記載されており、相手によっては失礼になる場合があります。絶対に禁止というわけではありませんが、注意が必要となるでしょう。
特に、目上の人に贈る場合はマナー違反となる可能性があるため、他のものを贈るのが望ましいです。
しかし、最近では参列者の利便性を考慮して一律で金券・商品券をお渡しするケースも見られるため、地域の風習なども考慮して対応するのが良いかもしれません。
もし金券・商品券を贈る場合は、割り切れる数字を避ける他、「死」「苦」をイメージさせる「4」「9」などの数字は避けるようにしてください。
慶事でよく使用されるもの
香典返しは、慶事でよく使用されるものも避けたいです。慶事でよく使用されるものとしては、以下のようなものがあります。
- お酒
- 鰹節
- 昆布
- 生花
お酒・鰹節・昆布・生花は慶事などのおめでたいことに使用されるものであるため、香典返しの品としては相応しくありません。
香典返しを含めお葬式は弔事に当たるため、慶事の場で使用されるものは避けましょう。
個包装されていないもの
個包装されていないものは、香典返しの品に適していません。
お菓子やお茶などを香典返しに選ぶ人が多いですが、個包装されていないものは相手の負担となる可能性があるため、できる限り小分けになったものを選ぶようにしましょう。
保存期間が限られるもの
保存期間が限られるものも、香典返しの品に向いていません。
生ものを香典返しに選ぶ人は少ないものの、保存期間が限られているものは相手に負担をかけてしまう可能性があるため、長期保存できるものを選ぶようにしてください。
「四つ足生臭もの」を避ける
香典返しでは「四つ足生臭もの」を避けるのがマナーとなります。四つ足生臭ものとは、四足歩行する生き物の肉や生の魚などを指す言葉です。
主に仏教では、故人さまがお亡くなりになられてから四十九日までは、肉・魚を抜いた精進料理を食すのが通例とされています。
また、生肉や生魚は殺生を連想させるため、香典返しには適しません。高級ブランドの品であってもマナー違反となるため、ご注意ください。
香典返しの必要性
香典返しでは、よく「親戚への香典返しはどうしたらいい?」「職場への香典返しはどうすべき?」との質問が寄せられます。
通常、ご親族への香典返しはいただいた金額に対して「半返し」で構いません。
しかし、ご親族からの香典には「お葬式の足しに」「後々の生活のために」との意味合いが込められているため、必ずしも「半返し」である必要はありません。
香典返しはあくまでも気持ちであるため、「1/3返し」でも問題はないでしょう。
なお、職場からの香典が会社名義の場合、社内の慶事規定により福利厚生として扱われていることがほとんどであるため、香典返しの必要はありません。
個人的に会社の人から香典をいただいた場合はお返しするのがマナーですが、連名でいただいた場合はお礼をするだけで十分です。
ただし、忌引き休暇を取得する場合は職場の人にカバーしてもらうことになるため、別途でお礼を伝え、滞りなく業務に戻れるようにするのがマナーとなります。
まとめ
お葬式の香典返しは、いつまでに贈るなど期限が設けられているわけではありません。
一般的には四十九日法要後、1ヶ月以内に贈るのがマナーとされていますが、最近ではお葬式の簡略化に伴い当日にお返しする人も多いです。
なお、お返しが大変そうであれば、香典を辞退することが可能です。香典を辞退すると香典そのものはもちろん香典返しも必要ないため、両者の負担を軽減できます。
お葬式の手配などで余裕がない場合は、香典辞退も選択肢に入れておきましょう。
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