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自宅の庭にお墓を作れる?自宅墓に許可は必要なのか?

自宅の庭にお墓を作れる?自宅墓に許可は必要なのか?
  • 2023年01月13日

家族の誰かが亡くなった場合、日本では葬儀・告別式を行い、火葬した上で墓地に埋葬するのが基本的な供養のスタイルです。
しかし、既にご先祖の墓がある場合はともかく、新たに墓地を選定し墓石を購入するとなると、葬儀費用の他に数百万円近くお金がかかってしまいます。

また、ご自宅の近所の墓地・霊園に必ずお墓を建てられるとは限りません。
寺院墓地の場合は宗教宗派が同じでないと今後の法要等が難しいこともありますし、公営墓地の場合は多数の応募で抽選になるケースがあり、当選しなければ使用することができません。

では、自宅に適当な広さの庭がある場合には、そこへお墓を建てて遺骨を埋葬しても良いのでしょうか?
もしも自宅の庭にお墓を建てられるなら、宗教宗派の制約や抽選に一喜一憂することはなくなります。
今回は、自宅の庭にお墓が建てられるのか?自宅で遺骨を安置し、供養することが可能なのかを説明します。

記事の監修

人はなぜ弔い、弔われるのか、葬送儀礼を意味のある営みとして理解し、私たちは次世代へ伝えていきます。葬送儀礼マナー検定実施中。

自宅の庭にお墓は建てられるの?

自宅の庭にお墓を建てることができるなら、墓地・霊園を使用する際の永代使用料や管理費も必要なく、いつでも墓前で故人を供養することができます。
しかし、結論からいえば、自宅の庭に遺骨を入れたお墓を建てることは禁止されています。
こちらでは、禁止されている理由と、禁止されないケースを説明します。

墓地埋葬法とは?

墓地埋葬法とは、正式には「墓地、埋葬等に関する法律」と呼ばれ、墓地等の管理および埋葬に関して規定している法律です。

この法律には、埋葬または焼骨の埋蔵は、墓地以外の区域で行ってはならないと規定されています(同法第4条第1項)。
この規定に違反した場合には、1万円以上2万円以下の罰金または拘留もしくは科料に処せられることになります。

墓地埋葬法にこの規定があるため、ご自分の土地や自宅の庭に遺骨を入れたお墓を建てることはできません。
ただし、この規定の内容は焼骨を埋蔵する場合にとどまるため、ご自分が所有している故人の遺骨(焼骨)を自宅等に保管することについて、違法にはなりません。

仮に自宅の庭にお墓を建てても遺骨の埋葬をしなければ、こちらの場合も違法ではありません。
そのため、お墓だけを建てることは同法で禁止されていません。

また、墓地埋葬法は人の埋葬に関しての規定であるため、ペットの場合はご自宅の庭に埋葬場所を設け、遺体の埋葬を行うお墓を建てても問題ありません。

自宅にお墓を建てる方法は?

遺骨を埋葬しなければご自分の敷地内にお墓を建てることは可能ですが、隣近所の方々が気分を害されるかもしれませんし、住宅地では特に周囲の心理的な抵抗に配慮したいものです。
そこで、家の中で遺骨を安置するという形で故人を供養することも良い方法です。

遺骨を自宅内で保管することは何ら法律に反することではありません。
ただし、自宅で遺骨を安置するからといって、保管場所を決めずに放置して良いわけではありません。
また、適切な管理を行わないと衛生的に問題が出てくることもあります。

そのため、自宅に遺骨を安置する時には、安置場所を決め、遺骨の管理にも気を配ることが大切です。

自宅墓とは?自宅墓にかかる費用は?

自宅墓とは、遺骨・遺灰を自宅で管理する方法です。他に「手元供養」とも呼ばれています。
親族のお墓があって故人もそこへ埋葬できるが、かなり遠方のため出向くことが難しい場合や、新しくお墓を用意することが難しい場合の供養方法と言えます。

自宅墓のメリット

自宅墓ならではの利点には次の3つが上げられます。

1.亡くなった家族のことを常に身近に感じる

最愛の配偶者(夫または妻)を亡くされた時は、暗いお墓の中にこのまま安置して良いのかと、疑問に思われる遺族もいらっしゃることでしょう。

個人の死生観や信仰心にもよりますが、最愛の人が違う世界へ旅立ったと考えるよりも、ご自分の身近でこれからも変わらずに傍にいて、親密な関係を保ちたいと願う人にとっては心の支えになる供養方法といえます。

2.供養を気楽に行える

遺族も年齢を重ねるうちに、いずれ足腰は弱っていくものです。また体調も徐々に変化していくでしょう。
身体や体力の衰えを感じる中、お墓のあるお寺や霊園が遠方にあるなら、故人の命日やお盆にお参りへ行くことも難しくなります。

自宅墓であるなら長い距離を移動する煩わしさや、お参りするスケジュールの調整を気にすることなく気楽に供養ができます。

3.費用を抑えることが可能

寺院や霊園に建てる新しいお墓を購入する場合は、墓石等の購入費用が数百万円に上ることがあり、管理費用も必要になります。

しかし、自宅墓であるならその保管方法や、管理に必要となる物品は国の法律や地方自治体の条例等で定められていないため、供養方法によってはほとんど費用をかけないことも可能です。

自宅墓の方法について

自宅で故人の遺骨を保管する方法としては次の2つがあります。

故人の遺骨を保管する方法は、遺骨・遺灰の全てを保管する必要はなく、一部を自宅で供養することも可能です。こちらでは、それぞれの保管方法について説明します。

全てを自宅保管する方法とその費用

遺骨や遺灰の全てを自宅で保管したい場合、特にこうしなければいけないという決まりはありません。仏壇があれば近くに安置すると良いでしょう。 最近は、故人の骨壷が入るタイプのミニ墓石を商品化している業者もあります。

骨壺ごとミニ収蔵することができ、家屋内でお墓として供養することができます。この石棺は縦・横・奥行きとも30㎝程度のものが約20万円で購入可能です。

また、将来収蔵する骨壺が増える予定なら、それなりの大きさの仏壇を購入することも検討しましょう。こちらは10万円程度のものから数百万程度のものまで数多くあります。墓石等の購入費用を検討しない分、自宅墓として使用する仏壇は、より格調の高い物を選ぶことも良い方法です。

一部を自宅保管する方法とその費用

自宅で故人は供養したいが、先祖のお墓または新しいお墓を建てて供養したい方はこの方法をおすすめします。

もともと仏教では「分骨」という形で、各宗派の大本山へ納骨することが昔から行われていたため、分骨をしても故人の成仏・供養には支障がありません。

故人が生前希望していたなら、遺骨の一部を海へ散骨するケースもあります。なお、自然が好きだったからといって、他人の土地や国有地当、山林に遺骨・遺灰を勝手に散骨することはできません。

遺骨・遺灰の一部を自宅保管する場合には、小さな骨壺での保管や骨の一部を納骨型のペンダントに入れて供養するやり方があります。どちらも、約2万円~5万円で販売されています。

一方、遺骨・遺灰をプレートやダイヤモンドのように加工することも可能で、約10万円~100万円の費用がかかります。

遺骨の一部を自宅保管する場合には置き場所に困らない反面、どこに置いたかわからなくなることも想定されます。

このような場合もあるので、特別な設置場所を設けたり、アクセサリーとして身につけたり、手元に置いたりして故人を身近に感じられるような工夫も大切です。

自宅墓の注意点について

亡くなられた方の身寄りが、ご自分だけ、またはごくわずかな遺族のみである場合、遺骨の所有者は管理しやすく、故人の生前の願いや、ご自分の希望する方法で管理をすることができます。

しかし、他に遺族が多数いて自宅墓に反対する場合や、ご自分一人で遺骨・遺灰を管理するにしても衛生上注意しなければいけない面もあります。

しっかり管理していないと衛生上問題が

日本は気候が1年を通して乾燥しているわけではありません。梅雨があれば、暑い夏もあり、降雪もある温暖湿潤気候です。

そのため、自宅墓を設置するにしても風通しの良い所や、湿気が多くない場所で遺骨・遺灰を管理する必要があります。

うっかり放置してしまえば、焼骨している場合でも遺骨にカビが生えることもあり、衛生上は決して好ましくない事態になります。

故人の供養をするのはご自分一人である場合でも、故人の生前を知る遺骨の管理人として、その供養のため適切な管理を続けたいものです。

そこで、遺骨の保存がし易く清潔なまま管理を継続できる方法として、遺骨をパウダー状に粉砕することをおすすめします。

これは粉骨した遺灰を小分けにして真空パックし、桐箱等に収納する方法です。大きな骨壺で管理する必要はなく外気に触れないため、カビが生えて不衛生になることもありません。

このサービスは2万円前後で利用することができ、長期保管をする場合には検討した方がよい保管方法です。

自宅墓を他の遺族に反対された場合

故人がいくらご自分にとって最愛の配偶者または父や母であったとしても、他の遺族は自宅墓で供養することに反対するかもしれません。

決して自宅墓は例外的な供養方法ではありませんが、どうしても世間一般では、寺院墓地や霊園に納骨するのが当たり前という意識は強いです。

自宅墓で是非とも供養したい方はその後のトラブルを避けるために、このまま他の遺族の反対意見を押し切るのではなく、何とか妥協点を探る努力を行うべきでしょう。

例えば、自宅墓で故人を供養したいならば、前述した分骨という方法で故人の遺骨の大部分は墓地に葬るが、その一部を分骨してもらい自宅で供養するという形で、反対する遺族と調整を図ることが有効な方法です。

特に墓地が自宅から遠方にあることや、ご自分が高齢であること、足腰が弱いこと等を理由にすれば、自宅墓に反対する遺族も納得してくれる場合があります。

また、亡くなった親族といっても、自宅墓として家屋に骨を保管することに抵抗を感じる家族がいる場合には、過剰に自宅墓へ固執する必要もないと思われます。

先祖のお墓が遠方にあっても、そちらに無理に納骨するのではなく、近くの納骨堂に保管しても構いません。
最近では大都市を中心に駅の近くや、交通の便の良い立地にビル型納骨堂が建設されているケースがあります。宗教宗派があまり問われないのもビル型納骨堂の特色です。

外観は一見すればオフィスビルやマンションのようで、納骨スペースはオートメーション化され、パネル操作一つで故人の納骨箱があらわれ、それに手を合わせて供養することもできます。

快適な環境の中で、天候に左右されることなく故人を供養することができます。また、屋内で遺骨を管理するので、通常の墓地で納骨する場合のように、墓石の隙間からしみだした雨水が骨壷に溜まる等して、遺骨が汚れる心配もなくなります。

このような手軽で管理も行き届いたサービスを活用すれば、自宅墓に抵抗のある家族も納得でき、遠方にある先祖の菩提寺等へわざわざ向かう必要はなくなります。

まとめ

最近では個人の死生観や、遺骨に対する考え方も変わりつつあります。このような風潮に合ったサービスも続々と誕生しています。

ただし、遺骨を昔ながらの寺院墓地・霊園に納骨するにしても、自宅墓やビル型納骨堂等で供養するにしても、故人の生前の意向を十分に汲んだ上で判断しましょう。

監修者のコメント

自宅の庭にお墓をつくって遺骨を納めることは法律で禁止されています。土の中に入れなければお墓を建てても良いのでは、と自宅散骨ならOKとする解釈もありますが、「墓地埋葬等に関する法律」の条文にある「国民の宗教的感情に適合し、かつ公衆衛生その他公共の福祉から支障なく行われること目的とする」に合致しているかという疑問が生じます。自宅に遺骨を置く場合は、あくまで自宅の中で墓地に納骨するまでの間、安置するものと捉えた方が良いでしょう。

自宅墓に関するよくある質問

そもそも自宅の庭にお墓は建てられますか?
自宅の庭にお墓をつくって遺骨を納めることは禁止されています。遺骨を納骨しなければご自分の敷地内に墓石を建てることは可能です。
自宅墓のメリットをおしえてください。
おもに「亡くなった家族のことを常に身近に感じる」「供養を気楽に行える」「費用を抑えることが可能」などが挙げられます。
墓地埋葬法とは?
墓地埋葬法とは、正式には「墓地、埋葬等に関する法律」と呼ばれ、墓地等の管理および埋葬に関して規定している法律です。
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